FXの口座開設をするには審査にパスする必要がある
FXに関する基礎知識
FX取引をする場合は、まずFXブローカーに申請をして口座を開設する必要があります。口座開設にあたっては、FXブローカーによる審査がありますので、どなたでも口座開設ができるわけではありません。場合によっては審査に落ちてしまうこともあります。そこで、口座開設時にはどんな点が審査されるのか、審査に通りやすい人や通りにくい人の特徴などについてご紹介します。
FX口座開設の審査基準を理解しておこう
契約締結前交付文書などへの同意が前提
口座開設の前に、投資家保護などの観点から、契約前交付書面に書かれている内容を理解し同意することが必要になります。同意しなければ口座開設手続きを進めることができません。口座開設に関することだけでなく、開設後の取引に関する重要なことも書かれていますので、必ず内容を確認した上で同意することが大切です。
国内在住要件を満たすこと
FXブローカーで口座開設をする場合は、ほとんどの場合、国内在住要件を満たすことが求められます。実際に日本に住んでいて住所を確認できる書類があれば問題ないでしょう。外国に移住することがわかっている場合は、国内FXブローカーでは口座開設できない可能性があります。
投資可能資金についてのポイント
FX口座開設の審査には多くの基準がありますが、その中でも重要度が高い基準が「投資可能資金」です。投資可能資金とは、保有している金融資産や今後入ってくる収入のうち、FX投資に回せる資金のことです。
FX投資は、証拠金の額が少なくても取引できます。しかし、投資可能資金が少ないと証拠金を上回るような大きな損失が発生した場合に支払いができなくなる可能性があります。そのため、投資可能額が少ない人は、口座開設審査でひっかかる可能性があるのです。低収入であっても投資可能資金がある程度確保できていれば審査に通る可能性はあります。
投資経験についてのポイント
投資経験も審査で重視される基準の1つです。FX取引は、株式や債券の現物取引、投資信託への投資などと比較すると、仕組みが複雑な取引です。レバレッジをかければ、相場変動率よりも大きな損失が発生するリスクがあります。そのため、FXに限らず他の金融資産などへの投資経験がまったくない人は審査に通らない可能性があります。
虚偽記載は問題がありますが面倒だから詳しく書かないといった対応を避けるべきでしょう。
やり方によっては主婦でも無職でも口座開設は可能
FX口座開設の審査基準には、年収や職業などの項目も含まれていますが、投資可能資金や投資経験が重視される傾向にありますので、収入が少ないからといって口座開設をあきらめる必要はありません。無職や主婦であってもFX口座を開設できる可能性はありますし、フリーターや大学生、求職活動中の失ブローカーにも口座開設できる余地は残されています。
投資経験は、FXでの投資経験があればベストですが、初めてFX口座開設を作る場合はFX取引の経験はないはずです。しかし、少しでも投資経験があればもれなく記入すべきでしょう。投資信託を保有している、株式投資をしたことがある、といったことをすべて思い出してから申請書へ記載することが大切です。
また、投資可能資金も、申し込み後に資金的な余裕が出る見込みがあればその見込みに基づいた数字を記入するなど、虚偽でない範囲で、できるだけ大きな金額を記入することが審査に通るコツです。
スムーズにFX口座開設できる人はどんな人?
FX口座開設にあたっては、審査になかなか通らない人がいる一方で、すんなり審査に通る人もいますので、スムーズに口座開設できる人の特徴が気になります。すんなり審査に通る人の特徴を知っておくことは、これから口座開設する人にとって大いに役に立つでしょう。
ポイントは自己資産額です。審査にすんなり通っている人の特徴は、自己資産額に余裕がある人だといわれています。この金額は多ければ多いほど審査で有利になるでしょう。
また投資経験も大きなポイントです。審査に通りやすい人の特徴は、さまざまな投資経験を積んでいる人です。投資経験が豊富であれば、投資のリスクを正しく理解しご自身の身の丈に合ったリスクをとって投資できると判断されるため、審査に通りやすくなるのです。
FXの口座開設審査で落ちる可能性があるのはどんな人?
FX投資がしたくても口座が開設できなければ取引することができません。そこで知っておきたいのが「どんな人が審査で落ちる可能性があるか」です。
まず考えられるのは、金融資産の保有額です。他の要件や基準を満たしていても、金融資産の保有額が理由で審査に落ちている人がいます。FXブローカーによっては最低金融資産の基準額を明示しています。そういったFXブローカーの場合は、基準額に届いていないと審査に落ちる可能性は高いでしょう。
もう1つは年齢です。下限は20歳が一般的で、この下限で引っかかるのはやむを得ないでしょう。成人するまで待つしかありません。しかし、FXブローカーによっては年齢の上限を設定しているケースもあります。これに引っかかって審査に落ちる人もいます。
その他の要素としては、職業が関係している場合もあります。証券会社勤務や会社役員などの場合は、口座開設に法律上の制限がかかるケースや審査が厳しくなるケースがあります。
こんな人は口座開設できない可能性が高い
FX口座開設をする場合に気を付けることは、審査に通る可能性があるにもかかわらず、自らの失態で審査に落ちてしまい口座開設できなくなることです。
口座開設できない可能性が高いケースとしては、申請書類への虚偽記載の場合です。会社員であるにもかかわらず会社の連絡先を書きたくないという理由から「無職」で申し込みすると、安定収入がないということで厳しい評価になり審査に通りにくくなってしまいます。また、実質的に連絡がとれない電話番号を記載することも審査ではマイナスになる可能性があります。
別のケースとしては、申し込み内容に整合性がない場合です。例えば、保有している金融資産の記載金額よりも、FX投資に回せる投資資金の金額の方が多い場合や、年収が少ないにもかかわらず投資可能資金として年収の何倍もの金額が書かれている場合などです。
こういった記載内容になっていると、真剣に申請書を書いていない、書類の意味を理解する能力がない、さらにはFX取引を理解していないといった判断をされ、審査に通らない可能性が高くなってしまうでしょう。
複数のブローカーで口座開設をするメリット
短期トレードの場合
短期トレードとは、デイトレードなどのように数分から数時間でポジションを解消して決済し損益を確定する取引手法です。短期トレードの特徴は、頻繁に売買取引を行うことです。短い時間で取引を完結させるため、1つ1つの取引から生まれる利益の額はそれほど大きくはありません。しかし、頻繁に取引を行うことで、小さな利益を積み上げていき大きな利益にすることを狙います。
短期トレードを行う場合は、実質的な取引手数料にあたるスプレッドが狭く、注文値と約定値がずれない約定力があるFXブローカーで口座を開設して取引すると有利です。
長期トレードの場合
長期トレードとは、数日から数週間かけて利益を狙う取引のことで、1つのポジションを長く持ち続けることが特徴です。狙っている通貨が暴落した時に購入し、ある程度の期間をかけて高くなるのを待って売却して為替差益を狙うのが一般的な取引パターンですが、保有している通貨ペアの金利差によっては長期的に継続してスワップポイントを獲得できるメリットもあります。
このスワップポイントの高さはFXブローカーによって違います。そのため、長期トレードをする場合は、スワップポイントが高いFXブローカーで口座開設して取引するとよいでしょう。短期・長期両方のトレードをするケースも多いでしょうから、それぞれに合った複数の口座を作っておくことをお勧めします。