FX投資と株式投資を比較検証！大きな違いは何？

まず、株式投資とFX投資の投資対象を比較してみます。株式投資は株式に投資をします。株式とは権利証券の一種で、投資した会社の経営判断に参加する権利や会社の利益や財産の分配を受ける権利を表すものです。株式投資をするということは、株式を発行した会社に出資することで、その会社の1部を所有することになります。

一方、FXの投資対象は通貨です。アメリカドルやユーロなどの通貨を購入し、為替レートが変動したあとで日本円などに戻すことによって為替差益を得る取引です。

株式投資とFX投資は投資対象に違いがありますが、どちらも「投資」である点では共通しています。

投資とは、リスクを負うことでリターンを得ることをいいます。大きなリスクを覚悟して投資をすればそれに応じて大きなリターンを手に入れる可能性が生まれます。同時に損失も大きくなる可能性も生じます。リスクが小さければ期待される利益は小さくなる半面、損失額も小さくて済みます。

株式投資もFX投資も利益が得られる可能性がある一方で損失を被る可能性があるということです。

投資を行う場合、投資対象によって最低投資金額が決まっています。債券投資信託の場合は1円単位でできるものもありますが、本来の単位以下で株式が買えるミニ株や積み立て型株式投資である累投を除くと、上場株式への投資は最低でも数万円、中には100万円以上ないと買えない株式もあります。

しかしFX投資の場合はもっと少なくて済むケースもあります。例えば、アメリカドルを為替レート1ドル100円で1000単位購入する場合、レバレッジが1倍であれば10万円必要ですが、レバレッジを25倍まで上げればたった4000円の証拠金を出すだけで取引できます。ただし、初回最低入金額が設定されている場合などはその条件をクリアする必要はあります。

株式投資とFX投資を比較した場合、取引できる時間帯にも大きな違いがあります。東京証券取引所に上場されている株式の売買取引は、午前9時から午後3時までが基本です。時間外取引市場が使える場合もありますが、基本的には昼間が取引時間の中心になります。

一方、FX投資の場合は取引時間に制約はありません。為替取引は世界中で行われており、投資対象は世界共通の通貨ですので、いつでも取引できる魅力があります。

単純に投資対象の値動きを比較すると株価も為替レートも変動幅は大きいですが、株価の方がより変動幅が大きいでしょう。株価は最悪の場合ゼロになる可能性もありますし、短期間で2倍3倍に株価が跳ね上がる可能性もありますが、為替レートがそこまで変動することは国家の危機などの例外を除きほとんどありません。

しかし、FX投資における、投資家の損益の変動幅は、為替変動幅だけでなくレバレッジをかけることで増幅されます。最悪の場合は投資元本を失う可能性がありますし、元手が何百倍にもなる可能性も秘めています。投資対象の値動きの幅は株式、利益変動幅はFXの方が大きいといえるでしょう。

株式投資は取引時間が限られますが、FX投資は24時間いつでも取引できます。これは投資初心者にとって有利に働くといえるでしょう。

会社の仕事や家事をしながら投資を始めようという場合、株式投資は時間の関係でできない可能性があります。初心者の場合は、ご自身のペースで焦らず投資することが大切ですが、株式投資の場合は取引時間が限られているためご自身の空いた時間にやることが難しくなります。

その点、FX投資であれば会社に出勤する前や帰宅後、家事のすきま時間、そして育児が一段落する夜間など空いた時間を見つけて投資ができます。

投資初心者は投資に回せる余裕資金はそれほど大きくないというケースも多いです。そのため少額でも大きな金額が取引できることは魅力です。株式投資でも信用取引を活用すればレバレッジをかけることはできますが、最低でも取引金額の30%の委託保証金を支払う必要がありますので、レバレッジとしては約3.3倍が最大ということになります。

一方、FX取引はもっと大きな倍率でレバレッジをかけることができますので、少額の手元資金しかない場合でも効率よく利益を狙うことができるメリットがあります。国内FXの場合は最大25倍、海外FXの場合は数百倍、FXブローカーによっては千倍程度の倍率でレバレッジをかけられるケースもあります。

株式投資も証券会社間の競争によって売買手数料は過去と比較すると下がってきましたが、それでもFX投資の手数料と比較するとまだまだ高いといえます。

取引にかかる手数料は、1つ1つの取引としてはほんの僅かの差でそれほど大きな影響がないように感じるかもしれませんが、頻繁に取引を行う場合や長期的に取引を継続する場合は、累計で考えると運用成果に大きな影響を与えます。そのため、取引コストが安いFX投資は利益が確保しやすく初心者にお勧めの投資といえます。

株式投資の投資対象となる株式会社の数は、東京証券取引所に限っても約3,500社、一部上場でも約2,000社あります。その中からご自身が投資したい銘柄を探し出すのは大変な作業になります。初心者にとって投資対象銘柄数の多さは投資対象を絞り込む難しさの原因となり、マイナス要素になることもあります。

その点FX投資の場合はシンプルです。通貨の数とその組み合わせは限られていますし、取引量の多い主要通貨に限れば選択肢をかなり絞り込むことができますので、投資する通貨を選ぶことはそれほど難しい作業ではなくなります。初心者にとってはFX投資の方がやりやすい面があるといえるでしょう。

証券会社によっては株式投資のデモトレード画面を用意しているケースもありますが、リアルタイムでレスポンスを確認できるレベルではなく、株式投資を体験できる程度のものが多いです。

一方FX投資の場合は、FXブローカーが実際にトレードシステムのパフォーマンスが確認できる、レベルのデモトレードシステムを用意しているケースも多いです。本番さながらのデモトレードを体験できる点もFX投資が初心者に向いているとお勧めできるポイントです。

これから投資を始めてみようと考えている人は株式投資よりもFX投資がお勧めだという理由をいくつかご紹介してきました。最初からさまざま投資を1度に始めるよりは1つに絞って投資をすることで、混乱することなく投資に必要な基本的な知識や損益管理のポイント、税金などの知識を実体験の中で得ていくことができるでしょう。

そのため、まずFX投資を始めて投資に慣れることを心がけることをお勧めします。FX投資の基礎知識と取引の流れ、リスク管理のコツや確定申告などを経験して、慣れてきたら別の投資に手を広げていくというステップを踏めばよいでしょう。

FX投資で理解した投資の基礎は、他の投資を行う場合にも役に立つはずです。損失拡大を抑えるゼロカットシステムの存在やレバレッジの倍率の大きさを考えると、まず海外FX投資から始めてみるのもよいでしょう。