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FX投資における移動平均線の分析と活用方法

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UPDATE2018.08.24

FXに関する基礎知識

FX投資における移動平均線の分析と活用方法

FX投資を行う場合、相場がどちらの方向に動くかを予想することが重要です。予想を行うためには相場を分析する必要がありますが、分析の方法にはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2種類があります。FX投資家の多くは両方の分析手法を組み合わせて分析しています。
経済指標などから判断するファンダメンタルズ分析も重要ですが、移動平均線などを活用するテクニカル分析も同じく重要になります。そこで今回は、移動平均線の仕組みや活用のメリット・デメリットなどについてご紹介します。

移動平均線の基礎知識

移動平均線の仕組みとは?

チャート分析とは過去の為替レートの変動から現在の相場状況を把握して将来の為替相場を予想するための分析手法です。チャートは過去の為替レートをプロットして線で結ぶことによってトレンドをビジュアル化したものですが、チャートには移動平均線もあわせて描かれていることが多いです。

移動平均線とは、ある一定期間の為替レートの終値を平均化して、その数字を結んだ線のことです。古い終値を消し新しい終値を足して移動平均値を順次算出しその値を結ぶことで移動平均線は描画されていく仕組みになっています。

移動平均線は一定期間の平均値で作られる線ですので、平均的な為替レートのトレンドがわかりやすくなるという特徴があります。

移動平均線は期間設定が重要なポイントとなる

移動平均線は一定期間の終値の平均によって構成されています。そのため、どの程度の期間の平均値をとるかによってさまざまな種類の移動平均線ができます。

一般的には、短期的な変動を見たい場合は5日や10日の平均値で構成される移動平均線を見るとよいとされています。中期的なトレンドを見たい場合は20日、25日、75日程度の移動平均線が適切とされ、長期的なトレンドを確認する場合は100日や200日といった移動平均線が活用されることが多いです。

FX投資における移動平均線の分析と活用方法

短期・中期・長期のどのトレンドを見たいのかという目的に合った移動平均線を選んで分析することがポイントとなるでしょう。

1日単位の終値で構成される移動平均線は日足の移動平均線になりますが、週単位の終値で構成される週足の移動平均線や月単位の終値で構成される月足の移動平均線もあります。週足の場合は13週、26週、52週、月足は12月、24月、60月、120月などが活用されています。

ゴールデンクロスとは?

複数の移動平均線が表示されているチャートを見ると、移動平均線が交わるときがあることに気付くでしょう。

異なる期間の平均値で構成される移動平均線が交わる場合は、相場の転換点となっているケースが非常に多く、売買のシグナルとして使われています。交わり方によって2種類あり、それぞれゴールデンクロスデッドクロスと呼ばれています。

ゴールデンクロスとは、期間の長い移動平均線を期間の短い移動平均線が下から上に抜ける場合のことで、一般的には買いシグナルといわれています。期間の短い移動平均線が下から上に抜ける場合は、長期のトレンドと短期のトレンドにズレが生じていることになります。

短期の移動平均線が上に抜けることは、相場はグラフの縦軸数値上方の為替レートでの取引が増えていることを意味します。FXの場合はポジションによってその意味は変わってきますが、株価チャートの場合は短期的に取引される株価が上昇してきたことになりますので買いシグナルになるのです。

デッドクロスとは?

ゴールデンクロスは短期移動平均線が下から上に抜けますが、逆に短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に抜けていく場合はデッドクロスと呼ばれます。ゴールデンクロスの場合と逆のケースになりますので、投資の世界では一般的に売りシグナルとみられています。

株式投資におけるデッドクロスは相場が弱っている証拠となりますが、FXの場合は一方向に向かい続けることは少ないですので、ゴールデンクロスと同様に大きくトレンドが変わったサインだと理解すればよいでしょう。

移動平均線分析による売買方法について

移動平均線分析によって売買判断する場合は、着目すべきポイントをしっかり理解しておく必要があるでしょう。ポイントは3つあります。

FX投資における移動平均線の分析と活用方法

1つ目は移動平均線の傾きです。傾きが大きければ相場変動が激しいことを意味し、傾きが緩ければ相場変動が大きくないことがわかります。

2つ目は移動平均線と現在の為替レートの離れ具合を確認することです。それによって過去の流れからどの程度現在の相場がかい離しているか、トレンドが変わってきているかを読み取ることができます。移動平均線と現在の為替レートのかい離が大きい場合は移動平均線に戻ってくるケースも比較的多いです。

3つ目は複数期間の移動平均線の交わりを見てゴールデンクロスやデットクロスを把握することです。新しいトレンドが生まれたかどうかを判断する場合に役立つでしょう。

移動平均線を活用する場合のメリットとデメリット

移動平均線活用のメリット

移動平均線活用のメリットは売買のシグナルが読み取れることですが、それ以外にもメリットはあります。それはファンダメンタルズ分析ではわからない市場参加者の心理を客観的に分析できる点です。

投資家が投資判断をする場合、100%確実な予測を得て判断をすることは不可能です。将来には不確定要素がつきまとい、投資判断をする場合には迷いが生じるものです。

相場が予想通りに推移している場合は「このままトレンドが続くだろう」と希望的な観測をしてしまいがちですし、そろそろ相場が反転する頃だと感じても「ポジションをとって反転しなかったらどうしよう」と不安になるものです。

そういった場合に移動平均線を活用して為替相場を分析することによって、客観的な判断基準を持つことができます。チャートは市場参加者の心理を反映した結果が一目でわかるものです。

そのため、市場参加者の心理をチャートから読み取ることができれば、自分だけの判断ではない市場全体の相場に対する評価がわかります。その結果、自分で投資判断する際の心理的なストレスを緩和できるメリットがあるといえるでしょう。

移動平均線活用のデメリット

移動平均線活用のデメリットは、チャート分析をした結果得られる売買シグナルなどが正しいものとは限らないという点です。投資の世界ではこれを「だまし」と呼んでいます。

例えばゴールデンクロスが発生した場合、多くの投資家は強気のサインだと見て投資行動を開始しますが、その動きがチャートに反映されるとさまざまな投資家の投資判断に影響を与え、投資トレンドの反転傾向が消えてしまう場合もよくあります。

FX投資における移動平均線の分析と活用方法

チャートが表している特徴が本質的な相場の変化を表しているのか、だましなのかを判断するのは実は難しいことなのです。移動平均線分析を活用した投資判断にはメリットもありますが、チャートが示すサインが100%確実なものだと信じてしまうのはリスクが高いということをよく認識しておく必要があるでしょう。

移動平均線を分析すればFX投資の方向性が検討しやすくなる

FX投資を行う場合は、チャート分析を行うことが大切です。チャート分析の基本は異なる期間の移動平均線の関係、そして移動平均線と現在の為替レートのかい離をよく観察することがポイントです。

特に、ゴールデンクロスとデッドクロスが発生している場合はトレンドが大きく変化している可能性がありますので注意が必要です。ポジションの見直しを含めて投資方針について総合的に判断するように心がけることをおすすめします。もちろん、ファンダメンタルズ分析もあわせて行うことも忘れないようにしましょう。

移動平均線を上手く活用してチャート分析ができるようになれば、FX投資で効率的に利益が出せる投資家に近づけます。多くのチャートを分析してFX投資家としてのスキルを磨くとよいでしょう。

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EDITOR制作/編集 FXplus編集部

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