初心者でも知っておきたい！FXのスキャルピングとは？

FX投資にはさまざまな取引手法があります。代表的な取引手法としては、中長期的にポジションを保有して為替差益や金利に相当するスワップポイントの獲得を目指すスイング取引や、1日の取引で為替差益を狙うディトレード取引、さらにはほんの短い間に売買を繰り返すスキャルピング取引などがあげられます。

そのうちのひとつであるスキャルピング取引は、取引時間が最も短いという特徴があります。スキャルピングとは、頭蓋骨を表すスカルを語源とする言葉で、アメリカインディアンが行っていた頭の皮を薄く剥ぐという意味があります。

為替相場は、数秒から数分といった単位でも変動しています。その変動をとらえて為替差益を狙うのがスキャルピング取引です。一般的には長い時間ポジションを保有することはなく、大きな為替差益を一気に狙わず短期取引を多数繰り返すことによって小さな利益を多数積み上げていくことに主眼を置いている点に特徴があります。

スキャルピング取引は短時間で取引を終了させますので、その短い間に為替相場が変動しなければ為替差益を得ることができません。そのため、スキャルピング取引に適した時間帯は、相場の変動が比較的激しい時間帯が適しているといえます。

一般的には、為替市場は市場が開く時と閉まる時が、相場変動が大きくなる傾向があります。そのため、各為替市場の取引開始時間帯と閉鎖時間直前がスキャルピング取引に適した時間帯となります。

世界には3大市場と呼ばれている東京市場、ロンドン市場、そしてニューヨーク市場がありますが、その3つの市場の開始・終了時間を中心にスキャルピング取引を行うことをおすすめします。

具体的には、東京市場は日本時間で9〜11時と14〜15時、ロンドン市場は日本時間で16〜18時と23〜24時、ニューヨーク市場は日本時間で22〜24時と翌朝4〜6時の時間帯が目安となります。

スキャルピング取引は、相場変動が激しいほうが為替差益を得るチャンスが広がるという特徴がありますが、FX初心者がスキャルピング取引を行う場合は、相場変動の傾向が読みにくい通貨ペアは避けたほうが無難でしょう。相場変動の傾向が読みやすい通貨ペアを選んで取引をすることによって、予想外の為替変動が生じて損失が拡大するリスクを抑えることができます。

おすすめの通貨ペアはドル円やユーロドル、ユーロ円です。取引量が多く、経済指標発表などによる影響が読みやすい傾向がありますので、初心者向けの通貨ペアといえます。

また、取引量が多いため、各FX会社もこれらの通貨ペアの手数料やスプレッドは安く設定していることが多いです。何度も取引を繰り返すことになりますので、手数料やスプレッドなどの取引コストは低いほうが有利といえます。

コスト面から考えても、ドル円、ユーロドル、そしてユーロ円がスキャルピング取引に適しているといえます。

スキャルピング取引は初心者でもできる取引ですが、向いている人と向いていない人があることも知っておく必要があるでしょう。向いている人の特徴は主に3つ挙げられます。

ひとつ目は、忍耐力があってコツコツと続けられる人です。小さな利益を地道に積み上げるのがスキャルピング取引の特徴ですので、忍耐力と地道な努力が求められます。地道に利益を積み上げることに飽きてしまい大きな利益を狙いに行くと、痛い目にあって積み上げた利益を失うこともあります。スキャルピング取引には忍耐強さが求められます。

2つ目は、ストレスに強く感情に左右されない人です。損失が生じても感情に流されて慌てることなく冷静に損切りできる人、損失が続いても相場反転を冷静に待てる人が向いているといわれています。感情に流されると短期取引であっても、損失が拡大する可能性があります。損失を最小に抑えて利益を地道に積み上げるためには、感情をコントロールできることが必要になります。

3つ目は瞬発力がある人です。相場が動いた瞬間に、果敢に取引できないと利益獲得のチャンスはすぐに逃げてしまいます。瞬発力がある人がスキャルピング取引に向いているといえるでしょう。

スキャルピングには4つのメリットがあります。ひとつ目は、上昇トレンド相場でも下降トレンド相場でも利益を得るチャンスがあることです。相場の大きな変動やトレンドが発生しても、短い時間には一方的な変動ではなく上下の変動が発生します。その変動をとらえればトレンドに関係なく利益を手にできます。

2つ目は、ポジションを翌日に持ち越さないため、常にリフレッシュして翌日の取引に向かうことができる点です。含み損をひきずらない点がメリットです。

3つ目は、取引を何度も繰り返すことになるため経験値が上がりやすいことです。スイングトレードなどと比較すると、取引感覚を養いやすく取引上達スピードが早い点がメリットといえます。

4つ目は自動売買に向いていることです。一定のルールを設定して何度も取引をすることになるため、自動売買にはもってこいの取引といえます。自動売買システムを利用することによって、ずっと相場を観察することから解放されます。

スキャルピングには、メリットがある一方デメリットも3つあります。

ひとつ目は瞬発力が必要という点です。大きなトレンドをとらえてじっくり取引する場合は、数秒の取引の遅れは致命傷にならないことが多いです。しかし、スキャルピングの場合は、数秒の遅れが利益の獲得チャンスを逃したり損失拡大を招いたりすることにつながります。瞬間的な決断が苦手な人にはデメリットとなるでしょう。

2つ目は長時間拘束される可能性があることです。短時間の売買を繰り返しますので、長時間集中することが求められます。自動売買システムを利用すればある程度取引から解放される時間を作れますが、常に自動売買で対応できる相場環境かどうかについて気を配る必要がありますので気は抜けません。

3つ目は感情のコントロールが難しいという点が挙げられます。短期の相場の上下動に一喜一憂していると、身が持たなくなる可能性があります。

スキャルピング取引は、短期取引によって地道に利益を積み上げるのが基本です。この取引手法は、海外FXのハイレバレッジと組み合わせると効率よく稼ぐことができます。

国内のレバレッジは最大25倍までとされていますが、海外FXの場合は数百倍、海外FX会社によっては千倍を超えるレバレッジをかけることができます。ハイレバレッジをかければ少しの相場変動でも利益の幅を大きくできます。

また、海外FXにはゼロカットシステムがありますので、証拠金を上回る損失が発生しないという特徴もあります。ハイレバレッジによる損失拡大をゼロカットシステムである程度リスクヘッジできる点も、スキャルピング取引にプラスに働くでしょう。海外FXでスキャルピング取引に挑戦してみることをおすすめします。