ヨーロッパFX市場の中心はロンドン市場!取引時間と攻略方法とは?
FXに関する基礎知識
海外FXは平日24時間取引できます。その理由は国が変わっても通貨という投資対象が変わらないことと世界各国の為替取引時間が時差によってバトンタッチされていくことです。世界には3大市場と呼ばれる東京市場、ニューヨーク市場そしてロンドン市場があります。その中でもロンドン市場は取引量が最も多いといわれており値動きも激しいことが特徴です。そこでヨーロッパ市場の中心でもあるロンドン市場について取引時間帯別の特徴や攻略のポイントをご紹介します。
ヨーロッパ各国の為替市場の取引時間と特徴
ヨーロッパ各国の為替市場
ヨーロッパの各国には為替市場があります。スイスのチューリッヒ、ドイツのフランクフルトなどが有名で取引時間は冬時間となる11月ごろ〜3月ごろが16〜翌1時、夏時間となる4月ごろ〜10月ごろまでは15〜24時となっています。
しかしヨーロッパの為替市場で圧倒的な取引量を誇るのはイギリス・ロンドン市場です。そのためヨーロッパ市場で行われる多くの為替取引をロンドン市場が飲み込んでいく形になります。
またドル対円やドル対ユーロだけでなくドルや円を介在しないユーロ対ユーロ以外欧州通貨などの通貨ペアの取引が活発であることもヨーロッパの為替市場の特徴です。
世界3大市場の1つ!ロンドン市場の取引時間
ヨーロッパ市場の中心であるロンドン市場は世界3大市場の1つに数えられており取引量は世界最大規模だといわれています。取引時間は冬時間で17〜翌2時、夏時間で16〜翌1時です。
サマータイムに切り替わると日本時間でみたときの取引開始時間が1時間早くなりますので注意しましょう。毎年同じ日付で切り替わるわけではありませんので口座を開いている海外FX会社のホームページなどで最新情報を確認することをおすすめします。
ロンドン市場の特徴
ロンドン市場の特徴は取引量が多く値動きが激しいことです。取引開始時間は東京市場の午後と重なり後半はニューヨーク市場の午前と取引時間が重なります。そのため取引参加者が多くあり取引量も増えるのです。欧州の投資家が参加し始めるロンドン市場開始時間になると東京市場からの相場の流れとは、まったく違うトレンドが発生することも珍しくありません。
またニューヨーク市場が開始する時間帯やロンドンフィキシングと呼ばれる時間帯にも為替市場が大きく動くことがあります。
この時間帯を狙う!ロンドン市場の攻略方法
市場オープン!日本時間16時が狙い目
FX取引をする場合にはロンドン市場の時間帯をうまく攻略することが効率よく稼げることにつながります。ロンドン市場は3つの時間に注目して取引することをおすすめします。
1つ目は日本時間17時です。この時間にロンドン市場がオープンします。また同時にヨーロッパ各国の経済指標などの発表が行われることが多い傾向です。ヨーロッパの投資家の参加と経済指標などの新材料の登場で為替相場の流れが大きく変化することがある時間帯といえます。うまく流れに乗れば大きな利益を手にできる可能性がある時間帯といえるでしょう。
また東京市場を中心としてアジアの時間でできたポジションに対してヨーロッパの投資家が損切りさせようと仕掛けてくることもあります。そのためアジア時間で発生したトレンドとまったく逆のトレンドが生まれることもあるのです。
ロンドン市場開始時間帯は一気に相場の流れが変わる可能性がありますので一定の注意は必要ですがFX投資家にとっては大きなチャンスが得られる時間帯といえるでしょう。
ニューヨーク市場取引開始!日本時間21時が狙い目
2つ目の時間帯は日本時間の21時です。この時間になるとニューヨーク市場の投資家が参加してくるため市場が活気づきます。また21時ごろからアメリカの経済指標の発表が行われる時間帯に入りますので経済指標の結果を受けて大きく相場が動く可能性がある時間帯となります。
日本やヨーロッパの経済指標発表と比較するとアメリカの指標発表の影響は大きいです。なぜならアメリカ経済が世界経済を支える大きな役割を果たしているからといえます。またアメリカの経済活動と世界の基軸通貨といわれているアメリカドルは密接な関係がありますのでアメリカの経済指標の発表によって為替相場も大きく変動することにつながります。
また23時ごろにはオプションカットが入ってきます。オプションとは一定の価格で買う権利や売る権利のことですが、権利行使をしない場合は反対売買をしてオプションを解消する必要があります。これがオプションカットです。まとまった取引が入ってくることがあり相場が動きやすい時間帯だといわれています。FX投資家は値動きが激しくなるこの時間帯を狙うことをおすすめします。
ロンドンフィキシングの時間にあたる日本時間24時
3つ目はロンドンフィキシングの時間にあたる日本時間24時です。ロンドン市場では、この時間帯に大口の取引が発生して市場が大きく動くことが多い傾向といえます。
ロンドンフィキシングとは金のスポット価格を決めることです。価格が決まると金の需給に影響を与え取引量が増加します。金価格はドル建てですのでドルの需給にも影響がおよび為替相場が動くのです。また、この動きに乗ろうと多くの投資家が参加するため値動きは増幅されます。このためロンドンフィキシングの時間帯では値動きが激しくなるのです。
ロンドン時間に取引する場合のポイントとは?
初心者が注意すべき「だまし」
値動きが激しいロンドン市場の時間帯は投資家にとって魅力的ですが、知っておきたいポイントが2つあります。
1つ目はオープン直後の「だまし」が多いということです。「だまし」とはセオリー通りの値動きをしない状態のことです。例えば今まで超えられなかった高値などを突き抜ける値動きになったため本格的に上昇トレンドに入ったと思ってポジションをとったとします。しかし、すぐに反転する流れになり損をしてしまうといったことが起こった場合は高値を突き抜ける動きが「だまし」です。
さまざまな思惑を持ったヨーロッパの投資家が一気に参加してくることになるため、相場の動きが不安定になりだましが発生しやすくなります。初心者は特に注意する必要があるでしょう。相場開始直後はじっくり観察しトレンドがはっきりしてきたら取引に参加することをおすすめします。
政治・経済ニュースに連動する値動き
2つ目のポイントは政治や経済ニュースの影響を受けて値動きが激しくなることです。ロンドン市場は欧州各国の政治や経済に関するニュースを材料として取引が行われ、その結果値動きが激しくなることがあります。
特にユーロ圏各国の経済動向はユーロ全体に影響を与えるため注目されます。しかし取引材料となるニュースはヨーロッパのものだけではありません。前日に報道されたアメリカのニュースがロンドン市場の前半の取引材料となることもあります。前日のアメリカのニュースをヨーロッパの朝に知って取引を行うことになるからです。
アメリカの政治・経済が与える世界への影響は大きい傾向なので翌日のロンドン市場でも主要な取引材料となることは珍しくありません。ロンドン市場で取引する場合は前日のアメリカのニュースをしっかりチェックしておきましょう。
まとめ
ヨーロッパ各国には為替市場がありますが、中心となるのは圧倒的な取引量を誇るロンドン市場といえます。ロンドン市場における取引の狙い目となる時間帯は取引開始時間帯とニューヨーク市場がスタートする時間帯、そしてロンドンフィキシングの時間帯です。
値動きが大きくなり新たなトレンドが発生することもありますので投資家にとっては大きな利益が狙える魅力的な時間帯といえるでしょう。ただし取引が始まってすぐの時間帯はいわゆるだましが発生することもありますので、落ち着いてトレンドを見極める必要があります。
また前日のアメリカのニュースが主な取引材料になることもありますのでしっかり確認しておくことをおすすめします。海外FXで利益を上げて成功したいと考えている場合はロンドン市場を攻略することが近道となるでしょう。