初心者指南!海外FX口座開設の手引き
海外FXに関する基本知識
投資による資金運用として、海外FXを始めてみたいという方もいるでしょう。海外FXはレバレッジ制限がないなどの独自の魅力があるものの、海外ならではのリスクも存在します。そのため海外FX初心者は事前に知識を習得しておくほうが賢明です。ここでは海外FXを始めようと考えている方のために、海外口座選びのポイントや口座開設までの流れと注意点について解説していきます。
FXを始めたい方は必見!海外口座開設のノウハウ
ご自身のスタイルに合った海外口座を選択する
海外FXへの日本人投資者が増えていることから、ひと昔前と比べると海外FXブローカーの競争も激しくなっており、スプレッドのコストや、取引ツール、日本語での対応などさまざまなサービスが向上しています。
また職業や働いている時間、投資に回せる資金などの違いによって、それぞれの投資スタイルが違ってきます。そのため、ご自身のスタイルに最も合ったFXブローカーを探して海外口座を開設する必要があります。
海外FXのスタイルとして、1日に何回か取引を行うデイトレードをメインにするか、短期決戦で売買を決めるスキャルピングメインにするかによって適した口座が違ってきます。
デイトレードは、1日単位で値動きを見て利益を得る手法ですから、チャートに張り付いている必要がありせん。そのため普段仕事を持っているサラリーマンや家事の合間に行いたい主婦などを中心に、日本人には人気のあるスタイルです。
わざわざ海外FXを選択している以上、基本的にはハイレバレッジでの取引のはずですから、押し目、ノイズなどによってロスカットされると困ります。ボーナスがあればロスカットされずに済む場合があるため、入金ボーナスの豊富なところが向いているといえます。
また値動きの激しい時間帯でもきちんとエントリーポイントで約定してくれるブローカーを選んだほうがよいでしょう。もちろん、コストも少ないに越したことはありません。
一方、ベテラン投資家に多いスキャルピングのスタイルであれば、当然スキャルピングが禁じられていないことが重要ですが、1日に何度も出入りすることから、スプレッドのコストが問題になります。また、値動きの激しい時間帯でも確実な約定力を持ったブローカーを選ぶ必要があります。
海外口座の開設に必要なものは?
各ブローカーによって多少異なる部分はありますが、海外FXブローカーの口座を開設する際に必要なものは、運転免許証やパスポートなど写真の付いた本人確認書類と、住民票や公共料金の明細書、固定電話や携帯電話の明細書、クレジットカードの明細書など、住所確認ができる証明書類の2点です。
通常の本人確認に健康保険証を使っている人がいるかもしれませんが、海外口座を開設する際には使用できるブローカーが限られます。また、海外FXのブローカーによって、開設の際ローマ字表記での入力が必要なところと、日本語入力でよいところがあります。ローマ字表記の場合、同じ文字でも複数の表記ができるものは、パスポートなど本人確認書類と表記が同じになるように注意する必要があります。
あとは、最初に入金する資金も必要になりますから、ある程度まとまったお金を用意するようにしましょう。
トラブルは事前に回避しよう!FX海外口座開設時の注意点
安全性重視で!金融ライセンス取得ブローカーに絞ろう!
ご自身のスタイルに合った海外口座を見つけ、口座開設のために必要なものがそろっていたとしても、口座開設を申し込む前に必ずそのFXブローカーが金融ライセンスを保持しているかどうか確認しましょう。悪質な違法ブローカーとなると、現金を騙し取る詐欺行為を働いている可能性があるので、そういったリスクを回避するために、違法ブローカーかどうかの確認は重要となります。
着目すべきなのは、「海外ブローカーが属している国の金融ライセンスを取得しているかどうか」です。あくまでも信用性があるかどうか判断する指標の1つに過ぎませんが、金融ライセンスがあるかないかだけでも安全性は確認できるでしょう。
他にも、信託保全の有無、過去の金銭トラブルや詐欺まがいの行為はなかったかどうかも見ていくと、安心して利用できる海外ブローカーを絞り込むことが可能です。
脱税は立派な違法行為!納税はしっかりと行おう!
海外口座でFX取引を行う場合でも、忘れてはならないのが納税です。海外から得た収入だから支払う必要がないと誤解する方もいますが、収入という面では変わりないので納税義務が生じます。
基本的に、給与所得者は20万円以上、個人事業主や専業主婦などは総所得が38万円以上となると確定申告が必要です。海外FXでそれだけの収入を得ているにも関わらず、納税をしないと脱税になります。脱税は立派な違法行為ですので、気をつけましょう。
確定申告をしないだけでも無申告加算税がかかりますし、脱税という時点で重加算税や延滞税、利子税などが加算されてしまいます。税務署に悪質なケースだと判断された場合には、罰金が生じることもあるので、利益が出たなら毎年の確定申告で税金を支払っておくことが大切です。
資金運用で利益を増やすはずが、脱税の徴収で損をしてしまったというケースにもなりかねません。僅かでも損をしたくないと考えるのであれば、そのような加算税が生じるまえに、確定申告を行うべき時期に徹底して行い、納付するように心掛けることが大切です。
FXの海外口座を持つことで得られるメリットとデメリットとは
取引のシステムや条件が充実!サービスも活用できる
海外口座のFXは、日本国内の規制から外れるため、運営している企業が所属している国によっては1000倍近くのレバレッジトレードを行えるようになっているのが大きな特徴です。日本で規制が行われたことを機に、海外FXでの取引を始めたトレーダーも多いですから、これだけでも大きなメリットだといえます。
しかし、他にもゼロカット制度という追加証拠金請求なしのシステムがあったり、開設や入金の際にキャッシュバックボーナスがあったりと、サービスが充実している点も重宝されている理由です。
また、多くの海外ブローカーは、取引ツールを採用しているため、円滑に取引を行えるようになっています。特にメタトレーダー4というソフトは自動売買も行えるため、より効率的に資産運用が可能なのです。
海外ブローカーは、FXでの取引の他に株価指数やゴールド、原油などの値動きで決済をするCFD取引が行えるようになっているところが多いため、FXトレーダー以外の資産家も利用しています。取り扱っている金融商品が豊富にあるため、気に入った取引を好きに行えるというのも大きな特徴だといえるでしょう。
海外だからこそ感じる悩み?言葉や時差の壁
海外の口座を利用する以上、言葉の問題は避けられません。日本語対応していないサイトで取引をする場合、外国語がわからないと不便ですし、きちんとできるかどうか不安も募るものです。日本語での対応を徹底しているブローカーももちろんありますが、そうでない場合はトラブルの原因にもなりえます。
また、海外運営のサイトだと、日本人の利用は不可とされていることもあるので、そういった面でブローカー選びには制限が設けられると考えたほうがいいでしょう。
そして、海外FXにつきものなのが、時差の壁です。運営サイトの質によるところもありますが、各ブローカーの所属する国によっては、日本との時差が激しいため、サポートで問い合わせをした際や手続きを行った際にはタイムラグが生じることがあります。出金に関しても、銀行口座への振込みの場合は海外送金となるため、リアルタイムでの出金は難しいのが現状です。
これらのデメリットは日本語対応が徹底しているところを利用する、サポート対応時間を確認しておく、出金はクレジットカードや代行ブローカーを使うなどといった対策が行えますが、いずれもブローカー選びが要となることは覚えておいたほうがいいでしょう。