FX口座開設前に初心者が知っておくべき事とは？

口座開設をするFXブローカーを選ぶ場合、いくつかのポイントについて比較して最もよいと思う会社で口座を開設する必要があります。

しかし、どのポイントについても最高というFXブローカーは存在しません。FXブローカーそれぞれ、強みがあれば弱みもあるのが一般的です。そのため、どの評価ポイントについても完璧なFXブローカーを選ぼうとするとなかなか決められず、結果的にいつまでたっても肝心のFX取引が始められないという事態になりかねません。

評価するポイントすべてについて比較することは大切ですが、複数のポイントの中でもご自身が重視すべきポイントや優先順位を決めて比較することをお勧めします。

FXブローカーを選ぶポイントとしては、まず信頼できるFXブローカーかどうかがあげられます。信頼というと漠然としていますが、財務的な安全性と顧客本位であるかどうかが信頼と関係が深いでしょう。

財務的な安全性は、FXブローカーの経営が赤字になるなどピンチになった場合でも資金が枯渇せず営業を継続できるかどうかがポイントになります。その点を確認したい場合は、自己資本規制比率を比較するとよいでしょう。

自己資本規制比率とは、会社の総資産に占める、自己資本の割合のことです。国内FXブローカーの場合は、国内の法律により120%以上であることが求められますが、できるだけその比率が高い会社を選ぶとよいでしょう。

また、顧客本位かどうかについての判断は、手数料やスプレッドの狭さ、約定率などで比較するとよいでしょう。

FXブローカーを選ぶ際には、口座開設のしやすさもポイントになります。収入が少ない、またはゼロという場合でも口座開設できるのか心配だという人もいるでしょう。口座開設にあたっては、FXブローカーの審査を受けることになります。

審査基準の中には収入についても審査項目に入っている場合がほとんどです。ただし、収入だけでなく投資経験や投資可能資金についても含まれています。そのため収入がなくても口座開設できるFXブローカーも多数存在します。

口座を開設しなければFX取引ができませんので、まずは口座開設しやすいFXブローカーを選ぶということも大切なポイントといえるでしょう。

FXブローカーを選ぶポイントとしては、スマホアプリが使いやすいという点もあげられます。特に、外出中にも頻繁に為替レートをチェックしてFX取引したいと考えている人にとっては重要な選択基準となるでしょう。

ほとんどのFXブローカーは、スマホでも取引できるアプリを提供していますが、そのアプリはFXブローカーによって違う場合があります。どんなアプリが使えるのかについて事前に調べてからFXブローカーを選ぶようにすることをお勧めします。

評判がよいアプリでも、ご自身にとっては操作しにくいというケースもありえますので、ご自身に合ったアプリかどうかという観点で選ぶことがポイントです。

取引コストが安いことも、FXブローカーを選ぶ重要なポイントの1つです。取引コストは手数料の安さとスプレッドの狭さがポイントとなります。売買手数料は無料としているFXブローカーが多いため、スプレッドの狭さが取引コストの安さに直結することが多いです。

100円あたり何銭という程度ですので、たいした差は生じないように感じるかもしれませんが、取引金額が大きくなったり取引回数が増えたりすれば、大きな影響が生じます。そのため、できるだけスプレッドが狭いFXブローカーを選ぶのが基本です。

ただし、約定率もあわせて見ることが大切です。約定率とは、指定した為替レート通りに注文が執行される率のことです。海外FXブローカーは受けた注文をすべて外部につなぐ場合がほとんどですので約定率は高いのが一般的です。その点では海外FXブローカーの方が有利といえるでしょう。

FXブローカーを選ぶ場合は、取引できる通貨ペアが豊富かどうかでも比較する必要があります。ドルやユーロなどの主要通貨はどのFXブローカーでも取引できますが、新興国の通貨などはFXブローカーによっては取り扱いがない場合もあります。ご自身が望む通貨ペアが取引できるかどうかの観点でFXブローカーをチェックすることが大切です。

ただし、FX初心者の場合は、主要通貨のペアで取引を始めることをお勧めします。主要通貨以外の取引をする場合、情報収集が困難であったり予想外の急激な為替レート変動があったりしますので、初心者向きとはいえない面があります。FX取引に慣れてからトライした方がよいでしょう。

FX取引を行う場合、最低でも1万通貨単位で取引することが求められるのが一般的です。FX取引は、自己資金の何倍ものレバレッジをかけて取引できるという特徴がありますので、ハイレバレッジをかければ最低取引単位を満たすことは難しくありませんが、ハイレバレッジをかければそれだけ損失額が膨らむリスクも増加します。

FXブローカーの中には、最低取引単位が1万通貨単位よりも小さく設定している会社もあります。ごく少額の取引を行いたい場合は、そういったFXブローカーを選ぶという選択肢もあります。

FXブローカーを選ぶポイントとして最後にご紹介するのが、取引システムや取引画面の使いやすさです。取引システムとは、通貨の売買注文の発注処理を行ったりチャートを表示して分析したりするシステムのことです。

FX取引は、時にスピードが要求されることがあります。相場の急変をチャートなどで早く確認し、素早く注文する必要が生じる場合があるのです。その場合に、スムーズに操作できるシステムでないと、取引に失敗する可能性があります。そのため、システムや画面レイアウトは重要なのです。

ほぼすべてのFXブローカーでデモトレードができるようになっていますので、口座開設をする前に、デモトレードを活用して操作性や視認性を十分確認することをお勧めします。

国内FXであれ、海外FXであれ、FX初心者は最初の口座開設の段階で失敗しないことが大切です。最初に開いた口座の使い勝手が悪かったり、コストが高かったりすると、FXで利益を出すことが難しくなり、継続してFX投資をすることが難しくなってしまう可能性もあります。ご紹介した比較ポイントについて十分吟味して口座開設するFXブローカーを選びましょう。

海外と名が付くだけで敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、海外FXには、25倍を超えるハイレバレッジがかけられたり、ゼロカットシステムを活用して損失を証拠金と同額までの抑えることができたりするなど国内FXにはないメリットがあります。国内FXブローカーに限らず、海外FXブローカーで口座を開くことも選択肢に入れて検討してみるとよいでしょう。