海外移住で国内FXは継続できる?海外FXへ切り替えがおすすめ
海外FX初心者のお役立ち情報
FX投資家の中には海外移住を考えている人もいるでしょう。その中には、国内FX会社で口座を開設してFX取引をしている人も多いはずです。海外移住後にFX取引は継続できるのでしょうか?国内FX会社には国内の法律でさまざまな規制がかけられていますので、海外でのFX取引の継続が難しい可能性があります。そこで、海外移住後にFX投資を継続する方法としての海外FXを紹介します。国内FXと海外FXの税制やレバレッジ規制の違いなどについてもお伝えします。
海外へ移住したあともFX取引を継続することは可能?
国内FX取引を継続するのは難しい
老後は物価の安い国でのんびりと夫婦で年金暮らしをする、海の見える場所に住宅を取得して常夏の国で太陽を浴びながら健康的に陽気に暮らす、さらには相続税対策の一環として親子ともども長期間海外で暮らすなど、海外移住をする人の理由はさまざまです。
海外移住をすると生活環境はもちろん変わりますが、投資環境も変化します。国内FX会社で口座を開設してFX取引を行っている海外移住予定者のなかには、移住後も取引が継続できるか不安を感じている人もいるでしょう。
国内FX会社の多くは、海外在住の人が口座を開設したり口座を継続保有したりすることを認めていません。一部例外的に海外在住者の口座保有を認めている会社もありますが、居住対象国に制限が設けられていることもあり、移住先によっては国内FX取引を継続することは難しいと考えておいた方がよいでしょう。
海外移住後は海外FXがおすすめ
海外移住後は国内FXを継続するのが難しいということであれば、移住後はFX投資をあきらめるしかないのでしょうか?そんなことはありません。移住後は海外FX会社で口座開設をすることでFX取引を継続できます。移住前に海外FX口座を開設しておいて、移住後に口座の住所を変更するという方法もあります。
海外FX会社は日本の金融商品取引法の効力が及びませんので、日本以外に住所や居所があっても口座を持つことができるメリットがあります。海外FXというと、国内FXとは違って取引が難しいのではないかと感じる人もいるかもしれませんが、取引の内容はほとんど同じです。
また国内FXと違い、海外FXは証拠金以上の損失が発生する場合は証拠金と同額の損失を確定させて取引を終了するゼロカットシステムが採用されており、追証を求められることがないという特徴があります。海外移住後は海外FX口座を開設してFX取引を継続することをおすすめします。
海外移住後は税制の違いに注意
国内FXに関する課税方式と税率
海外移住後にFX取引を行う場合は、税制の変化に注意する必要があります。
海外居住者になる場合は、現地の税制にも従う必要がありますが、日本の税金も無縁というわけにはいきません。一定の条件を満たして日本の非居住者となると、海外で得た所得は所得税などが非課税となりますが、国内での所得は課税されます。
また、非居住者に該当しない場合は全世界課税となり、海外と国内両方の所得に対して日本の税金が課税されることになっています。
国内FX取引を継続する場合、国内FX取引による所得は日本国内で生じた所得扱いとなりますので、日本の税金が課税されることを理解しておきましょう。課税方法や税率は日本に居住していたときに国内FX取引をした場合と同じです。
国内FX取引による為替差益やスワップポイントなどは雑所得として課税対象となり、課税方式は他の所得と合算せずに税額計算を行う申告分離課税です。源泉徴収は行われませんので、原則として所得が生じた場合は日本への確定申告と納税が必要となります。税率については、原則として所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%となっています。
海外で課税される税額については、所得税の外国税額控除が使える場合もありますので、申告にあたっては税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
海外FXに関する課税方式と税率
海外移住後に海外FX取引を行う場合も、居住国の税法に基づく課税とともに、日本の非居住者でなければ日本の税金が課税されることになります。日本の税金が課税される場合、海外FXから生じた所得は総合課税の雑所得として課税されることになっています。
日本で生じた他の所得など他の一定の所得と合算して課税総所得金額を計算したうえで、所得が多ければ税率が高くなる超過累進税率を適用して税額計算を行います。所得税の最低税率は5%、最高税率は45%となっています。日本への確定申告や納税が必要となる場合は、忘れずに申告を行うか、代理人等による対応を検討する必要があります。
詳細は国内FXの場合と同様、専門家に確認して対応するとよいでしょう。
海外FXがおすすめな理由の1つはレバレッジの違い
国内FXのレバレッジ規制
海外移住後に海外FX取引を始める場合は、レバレッジに関する国内FXとの違いをしっかり理解しておく必要があります。
レバレッジとは、少額の証拠金を預けて何倍もの金額の取引ができることで、証拠金の何倍の倍率でレバレッジをかけられるかの上限がポイントになります。レバレッジの倍率上限が25倍であれば証拠金の25倍の取引ができ、レバレッジの倍率上限が1,000倍であれば、証拠金の1,000倍もの金額の取引ができることを意味します。
国内FXの場合は、レバレッジ倍率は25倍が上限と規制されています。以前は25倍よりも高倍率のレバレッジが可能でしたが、投資家保護の観点から25倍に規制されるようになりました。国内FX会社のほとんどはこの上限25倍までのレバレッジがかけられますが、会社によって違う可能性がありますので、契約や規約などで確認しておきましょう。
海外FXのレバレッジは?
国内FXのレバレッジ倍率が25倍であるのに対して、海外FXは25倍を超えるハイレバレッジ取引が可能です。海外FX会社にもよりますが、数百倍のレバレッジをかけることができる会社は珍しくなく、中には1,000倍を超えるハイレバレッジが可能なFX会社もあります。その理由は2つあります。
1つ目は、日本の国内法による規制が海外FX会社には及ばないことです。海外FX会社の多くは日本以外の金融ライセンスを保有していますので、そのライセンスに関連した上限規制がある場合もありますが、日本の規制ほど厳しくはないケースがほとんどです。
2つ目の理由は、すでに紹介したゼロカットシステムの存在です。証拠金以上の損失が生じる可能性がほとんどありませんので、レバレッジの倍率が上がっても投資家保護の観点から問題が生じないと考えられるため、上限規制の必要がないというのが理由だといわれています。
海外移住後は海外FX取引ができるように仕組みを理解しておこう
海外移住を決意したら、準備することはたくさんあるはずです。特に生活拠点の整備や環境への順応、各種手続きなどに対応する必要があります。その中の一つとして投資環境の整備もあります。海外移住をする場合、国内FX取引を継続することは難しい可能性が高いですが、海外FX取引であれば問題なくできます。
海外FXの経験がない人は、移住する前に海外FXの仕組みについて理解を深めておくことをおすすめします。特に、国内FXと比較した場合の課税方式や税率などの税制の違いや、ゼロカットシステム、さらにはレバレッジの違いはよく理解しておく必要があります。海外移住後も快適にFX取引を継続するためには、事前の準備が重要になるでしょう。