海外FX初心者
海外FXと国内FXはどちらがいいの?サービスの違いを徹底比較!
FXを始めてみようと行動を起こした時、最初にぶつかる問題の1つに、海外FXと国内FXのどちらを利用するか、と言うことがあるのではないでしょうか。
「外国為替は世界中で取引されているし、海外も国内も変わらないだろう」と思うかも知れません。しかし実際は、海外FXと国内FXでは、取引環境やサービス内容に大きな違いがあります。どちらが自分に合っているかは、特に初心者の方には、判断が難しいと感じる場合もあるかも知れませんね。
また、すでに国内FXの経験がある場合、レバレッジが大きい海外FXにも興味がある、という方も多いでしょう。
FX業者によっても異なりますが、一般的に海外FXには、「ボーナス」、「ゼロカット(追証なし)」「高いレバレッジ」というメリットがあります。一方、「スプレッド」や「税金」の面では、国内FXの方が有利になる場合が多いです。
今回は、海外FXと国内FXの違いをメリット・デメリットに分け、どの海外FX業者を選ぶべきかの判断基準を、目的別に分析し、分かりやすく解説します。
日本の金融ライセンスを持っていないFX業者のことを「海外FX業者」と呼びます。日本の法律で規制されていないということで、不安に思われる方もいるかもしれませんが、海外FX業者は日本ではなく、設立国の法律や金融ライセンスに基づいて活動をしています。世界的に見ても厳格な日本の金融ライセンスに縛られないからこそ、ボーナスやゼロカットといった魅力的なサービスを提供できるのです。
この記事はこんな方におすすめします
この記事の目次
海外FXと国内FXの違いを一覧で比較!
まずは、海外FXと国内FXの違いについて、いくつかの項目をピックアップして比較してみましょう。一目でそれぞれの特徴がわかるように、一覧表にて紹介していきます。
海外FXと国内FXの違い(一覧)
特徴 | 海外FX | 国内FX |
レバレッジ | 200倍〜無制限 | 25倍 |
スプレッド | ドル/円で0.8pips〜 1.7pips程度(※) |
ドル/円で0.1pips〜 0.3pips程度 |
追証・ゼロカット | 追証なし(ゼロカット) | 追証あり |
信頼性 | 海外の金融当局により 認可されている場合が多い |
日本の金融当局により 認可されている |
取引方式 | 主にNDD方式 | 主にDD方式 |
約定力 | 約定力・約定スピードに 定評のある業者が多い |
約定スピードが遅い業者が多い |
取引ツール | MT4 / MT5 | 業者により取引ツールは異なる |
ボーナス・ キャンペーンの実施 |
口座開設ボーナスや、 入金額の100%ボーナスなど |
取引量に応じた キャッシュバックなど |
口座開設手続き | すべての手続きが オンラインで可能 |
基本的にオンラインだが 書類提出の仕組みが煩雑な場合あり |
取引できる 通貨ペア・銘柄数 |
|
|
税金対策 | 総合課税(利益が増えるほど 税率が上がる累進課税) |
申告分離課税 (基本的に一律20%) |
レバレッジ | |
海外FX | 200倍〜1,000倍程度 |
国内FX | 25倍 |
スプレッド | |
海外FX | ドル/円で0.8pips〜 1.7pips程度(※) |
国内FX | ドル/円で0.1pips〜 0.3pips程度 |
追証・ゼロカット | |
海外FX | 追証なし(ゼロカット) |
国内FX | 追証あり |
信頼性 | |
海外FX | 海外の金融当局により 認可されている場合が多い |
国内FX | 日本の金融当局により 認可されている |
取引方式 | |
海外FX | 主にNDD方式 |
国内FX | 主にDD方式 |
約定力 | |
海外FX | 約定力・約定スピードに 定評のある業者が多い |
国内FX | 約定スピードが遅い業者が多い |
取引ツール | |
海外FX | MT4/MT5 |
国内FX | 業者により取引ツールは異なる |
ボーナス・キャンペーンの実施 | |
海外FX | 口座開設ボーナスや、 入金額の100%ボーナスなど |
国内FX | 取引量に応じた キャッシュバックなど |
口座開設手続き | |
海外FX | すべての手続きが オンラインで可能 |
国内FX | 基本的にオンラインだが書類提出の仕組みが煩雑な場合あり |
取引できる通貨ペア・銘柄数 | |
海外FX |
|
国内FX |
|
税金対策 | |
海外FX | 総合課税(利益が増えるほど 税率が上がる累進課税) |
国内FX | 申告分離課税 (基本的に一律20%) |
取引手数料が別途必要な口座タイプの場合は、スプレッドに換算して計算。
続いて、各項目での海外FXと国内FXのメリット・デメリットの違いを詳しく解説していきます。
海外FXと国内FXの違い(各項目)
【レバレッジ】海外FXはハイレバで資金効率が良い
海外FXと国内FXの大きな特徴の違いは、口座に設定できる最大レバレッジの値です。2020年10月現在、国内FXのレバレッジ(個人口座の場合)は、一律で25倍に制限されています。
それに対して海外FXのレバレッジは、低い業者でも200倍程度ですし、レバレッジの高さを強みにしているXMTrading(エックス エム)は1,000倍のレバレッジを提供しています。これは海外FXの大きなメリットです。
しかし、レバレッジの大小が実際のトレードでどのように影響するのかは、初心者には分かりにくい部分ではないでしょうか。ここで、レバレッジがどのような作用を持つかを簡単に説明します。
レバレッジとは「テコの原理」の意味ですが、レバレッジの倍率が大きくなるほど、自己資金に対して大きな数量での取引をすることができます。言い換えれば、数万円程度の資金しか用意しなくても、大きな数量のトレードができるようになるとも言えます。
例として、10万円の資金がある場合に最大でどの程度のポジションを持てるかを、レバレッジ1,000倍を提供している人気海外FX業者、XMと、レバレッジ25倍の国内FX業者で比較してみましょう。
資金10万の場合のXMと国内FXの最大取引数量の違い
XM | 国内FX | |
レバレッジ | 1,000倍 | 25倍 |
最大取引 数量 |
約100万 通貨 |
2万5,000 通貨 |
XM | 国内FX | |
レバレッジ | 1,000倍 | 25倍 |
最大取引 数量 |
約100万 通貨 |
2万5,000 通貨 |
ドル/円=100円、証拠金維持率100%時の取引数量
今回の比較では、最大取引数量では35倍以上の開きが出ましたね。国内FXの場合、10万円の資金では2万5,000通貨以上のポジションを持つことはできませんが、海外FXであれば、最大で約89万通貨のポジションを持つことができます。
またExness(エクスネス)では、一定の条件下であればレバレッジ無制限を利用することもでき、少額でもかなりの量のポジションを持つことができます。
ポジションの量が多ければ多いほど、獲得できる利益は大きくなります。海外FXの方が、少額の資金から大きく増やすチャンスがあり、資金効率が良いのです。
もちろん、最大取引数量までポジションを持ってしまうと少しの値動きで強制ロスカットされてしまいますので、実際のポジションの量はもう少し小さく抑えた方がよいですが、海外FXは、最大取引数量までの間で自分の持ちたい量のポジションを持つことができますので、選択の幅が広いこともメリットといえます。
ちなみに、最小取引数量は業者ごとに異なりますが、海外FXも国内FXともに1,000通貨程度である場合が多いです。XMの場合は、最小10通貨からトレードできるマイクロ口座が用意されていますので、少額でのトレードにおすすめです。
海外FXの方がポジションの量の選択の幅が広がるのは、レバレッジが高いとポジションを持つための必要証拠金が少なくなるためです。海外FXのレバレッジについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【スプレッド】国内FXはスプレッドが狭い
FXのレートは、「BID(ビッド)レート=売値」と「ASK(アスク)レート=買値」の2つで成り立っています。このレートの差を「スプレッド」と呼び、これにより生じる差額が、取引のたびにFX業者に支払う手数料になります。
スプレッドは、FX業者や口座タイプごとに設定が異なります。しかし、一般的に海外FXと国内FXのスプレッドを比較した場合、国内FXの方がより狭い傾向にあります。
海外FXの場合、平均的なドル/円のスプレッドは0.8pips~1.7pips程度です。それに対して、国内FXの平均的なドル円のスプレッドは0.1pips〜0.3pipsほど。0.5~1.5pips程度、国内FXの方がスプレッドが狭く、トレーダーには有利と言うことになりますね。
スプレッドは狭ければ狭いほどトレーダーにとってはありがたいですが、極端に狭いスプレッドを提供している業者には注意が必要です。
スプレッドというのは、本来FX業者の利益の源になるもので、それを極端に狭くしてしまうと、FX業者は営業を続けていくことができません。
国内FX業者が極端に狭いスプレッドを提供できる理由には、カバー取引を行わず「顧客の損失分から利益を得ている」ことや、「スリッページを頻繁に発生させて利益を得ている」ことがあると言われています。
スリッページが頻繁に発生すると、それだけ利益が削られてしまいますので、「見えないコスト」を支払っているということになります。
【追証・ゼロカット】海外FXは借金リスクがなく安心
海外FXの非常に大きなメリットとして、口座の有効証拠金を上回る損失が発生した場合に、その損失分をFX業者が負担してくれるゼロカットがあることが挙げられます。
ポジション保有中に急な価格変動があった場合、通常は、口座残高がマイナスになるのを防ぐため、FX業者による強制的なポジション決済(強制ロスカット)が行われます。しかし、強制ロスカットが間に合わず、口座残高がマイナスになってしまうことも、相場の世界では起こる可能性があります。特に、土日を挟んでポジションを持ち越した場合、月曜日に数十pips価格が乖離してしまうのは珍しいことではありません。
その場合、国内FXでは「追証」として、後日マイナス分をFX業者に支払わなければなりません。口座に10万円しか入金していなかったとしても、20万円の損失が発生してしまうと、不足する10万円を支払わなければならないのです。国内FX業者を利用する場合は、「リスクに上限がない」ことに注意が必要です。
一方、海外FX業者を利用する場合、ゼロカットにより追証を支払う必要がないため、20万円の損失が発生したとしても、実際の損失は入金した分の10万円に抑えられます。「リスクが限定される」のはトレーダーにとって非常に大きなメリットです。
海外FXのスプレッドはやや広めですが、トレーダーが安心してトレードできるゼロカットを提供していることから、「安心のコスト」を支払っているとも言えますね。
【信頼性】国内FXは金融ライセンスが信頼できる
FXにおける信頼性とは何か?について考えると、
- 公的なライセンスを得て営業しているか?
- 顧客の資金はどのように管理しているか?
- 顧客に公平・公正なレートを提示しているか?
など、挙げればたくさん出てきますが、ここでは、「ライセンス」について考えてみましょう。
国内FX業者は、日本の金融当局の運営認可を受け、規制の下で営業しています。
一方、海外FX業者の場合は、日本の金融庁の認可は受けていません。日本の金融当局ではなく、海外の金融庁などの公的な機関による認可・規制を受けて営業している場合が多く、全く規制を受けていないわけではありませんが、ほとんどの場合は日本の金融当局よりも規制が緩いです。
しかし、海外FX業者が日本の金融庁の規制を受けずに活動しているのは、トレーダーにとってメリットのある「自由なサービス」を提供するためでもあります。日本では、レバレッジが25倍に制限されていますし、FX業者が顧客に対して損失補填を行うことが法律で禁止されているため、ゼロカットを導入することができません。
ライセンスの信頼性については海外FXのデメリットではありますが、ハイレバレッジやゼロカットといった魅力的なサービスが提供できることを考慮して、メリット・デメリットを比較してみるのがいいでしょう。
また、「顧客資産の管理方法」も信頼性として気になる点ですよね。
国内FX業者は、信託保全が義務付けられています。信託保全とは、顧客の資金を信託銀行で保全し、万一FX業者が倒産しても顧客に資金が返還されるための法的な仕組みです。この仕組みの下、FX業者は自身の会社運営のために、顧客資産を勝手に利用することはできません。
一方、海外FXは全く資産が保護されていないかといえば、そうではありません。 当サイトで紹介している海外FX業者を含め、ほとんどの海外FX業者は分別管理を行っています。分別管理とは、会社の運営資金と顧客資産を分けて管理する方法ですが、顧客資産の預け先は、格付けの高い大手銀行であることが多いです。しかし、分別管理では万が一FX業者が倒産した場合、資金の全額返金が保障されていないため、デメリットといえるでしょう。しかし、そうしたデメリットを補うために、ファンド会社と信託契約を締結したり、保険会社と提携することで上限付きで資金の返還を保障している業者もいますので、業者選びの際にはこういった点もしっかり見極める必要があります。
【取引方式】海外FXは透明性の高いNDD方式
FX業者の取引方式は、大きく分けて「NDD方式」と「DD方式」の2つがあります。
NDD方式
NDD(ノンディーリングディスク)は、多くの海外FX業者が採用している取引方式です。注文の約定にディーラーの介入がない方式であり、注文は機械的に約定されます。そのため、透明性の高いレートの提示、安定した約定などのメリットがあります。また、スキャルピングなどの取引手法に制約がないのも、NDD方式の特徴です。
DD方式
DD(ディーリングディスク)は、多くの国内FX業者が採用している取引方式です。提示するレートや約定にディーラーの裁量判断が入る可能性があるという特徴があります。ディーラーの裁量次第でスプレッドや手数料以外を主な収益源にすることもできるため、非常に狭いスプレッドを提供することも可能です。またDD方式では、業者内で注文を処理するため、短時間で大量の注文を受けることを嫌います。そのため、スキャルピングを禁止している場合が多いのも、DD方式の特徴です。
それぞれにメリットとデメリットがありますが、提供されるレートや取引の透明性・公平性では、NDD方式の方が優っています。
【約定力】海外FXは約定力の高さに定評あり
約定力についても、FX業者ごとの品質の違いが分かれる部分です。しかし一般的には、海外FX業者が採用しているNDD方式の方が約定が安定している(約定が早い、リクオートや約定拒否がないなど)と言われています。
海外FX最大手のXMは、「全注文の99.35%が1秒以下で約定」されているというデータを公表しており、優れた約定力が強みです。
また、XMはリクオートや約定拒否も行わない方針を打ち出しており、安心してトレードができるブローカーになります。
【取引ツール】海外FXは共通の取引ツールを採用
ほとんどの海外FX業者は、MetaTrader4(MT4)と呼ばれる共通の取引ツールを採用しています。それに加えて、MT4の後継版であるMetaTrader5(MT5)や、スキャルピングに特化した取引ツールであるcTrader、業者独自の取引ツールを提供している業者もあります。
一方、国内FX業者では、基本的には各社共通の取引ツールはありません。海外FX業者と同じくMT4 / MT5を採用している業者もありますが、業者ごとにそれぞれの取引ツールを用意している会社が多いです。
海外FXの主な取引ツールであるMT4 / MT5は、「カスタマイズ性」を重視しているため、「国内FX業者の取引ツールの方が使いやすい」という声もよく聞きます。確かに、国内FX業者のツールは使いやすさ重視の仕様になっているため、最初は国内FX業者のツールの方が親しみやすいと感じている人は多いようです。
国内FXの場合、独自の取引ツールに搭載されているテクニカル指標しかトレードに利用できませんが、MT4 / MT5の場合は、専用のファイルをインストールすることで数千種類以上のテクニカル指標(インジケータ)を自由に追加することができ、チャートにラインなどを引いて分析する機能も充実しています。
一度操作に慣れてしまえば、MT4 / MT5の方が自由度が高いですし、海外FX業者の共通ツールなので、別の業者を利用するようになっても操作を覚え直す必要がないというメリットもあります。
【ボーナス】海外FXは豊富なボーナスが魅力
ボーナスの有無は、口座開設を決める際の重要な要素ではないでしょうか。海外FXのメリットの1つに、ボーナスの豊富さがあります。
海外FXで一般的なボーナスキャンペーンはいくつかの種類があります。
海外FXのボーナス
ボーナスの種類 | ボーナスの内容 |
口座開設ボーナス | 口座開設し本人確認をするだけで、数千円程度のボーナスが口座に反映される |
入金ボーナス | 入金額の割合に応じたボーナスが口座に反映される(100%入金ボーナスなど) |
キャッシュバック | 取引量に応じた金額またはボーナスがキャッシュバックされる |
利息ボーナス | 預け入れた証拠金に対して利息が付与される |
口座開設ボーナス |
---|
口座開設し本人確認をするだけで、数千円程度のボーナスが口座に反映される |
入金ボーナス |
入金額の割合に応じたボーナスが口座に反映される(100%入金ボーナスなど) |
キャッシュバック |
取引量に応じた金額またはボーナスがキャッシュバックされる |
利息ボーナス |
預け入れた証拠金に対して利息が付与される |
ボーナスは、現金として受け取れるものもありますが、基本的には「トレード専用の資金」でボーナス自体は出金できない場合が多いです。ボーナスを利用してトレードを行い、利益を得た場合は、その利益のみ出金できる仕組みです。
「ボーナス自体は出金できない」と聞くと残念に思われるかもしれませんが、海外FXのボーナスというのは、「損失が出た場合の自己負担はなく、利益が出た場合のみ利益分をもらうことができる」非常にお得なシステムなのです。
海外FX最大手のXMの場合、新規に口座を開設すると、入金しなくても15,000円(当サイト限定。通常は13,000円)の口座開設ボーナスを受け取ることができます。
この15,000円のみを利用してトレードをして、5,000円の利益が出た場合、その5,000円は現金として出金することができます。一方、5,000円の損失が出た場合、損失分はボーナスが減るだけなので、自己負担はありません。
このように、ノーリスクでトレードができるのが海外FXのボーナスのメリットです。
国内FXでも、キャンペーンを実施している業者はありますが、多くの場合、取引量に応じたキャッシュバックの形式をとっています。こちらは出金できないボーナスではなく現金でのキャッシュバックになりますが、達成条件が厳しい業者が多く、金額もあまり多くありません。
例えば、DMM FXのキャッシュバックキャンペーンは、口座開設完了日から3か月以内に500万通貨以上のトレードを行うと20,000円がキャッシュバックされますが、3か月以内に500万通貨のトレードというのは、数十万円以上のまとまった資金がある人でないと厳しい条件です。受け取れるのも、1人につき1回限りです。
ボーナスの種類の豊富さや金額の大きさでは、海外FXにメリットがあると言えるでしょう。
【口座開設手続き】海外FXはオンラインで最短30分
国内FX業者の口座開設は、口座開設申請・証明書類提出後に郵送でのパスワード送付などの手続きが入ることが多く、開設まで数日かかってしまいます。
一方、海外FXの口座開設手続きは、全てオンラインで完結でき、最短30分ですぐにトレードができるようになります。
国内FX業者でも、最近はオンラインで口座開設手続きが完結できる業者が少しずつ増えているようですが、海外FXは、営業拠点が海外にあるため、全ての手続きがオンラインで行えるように工夫されています。
郵送での手続きが入らないという特徴はありますが、海外FXも国内FXと同様、口座開設申請をし、証明書類を提出し、FX業者から口座開設が承認されたらトレード開始という流れになります。
【銘柄数】海外FXはCFD取引も可能
海外FXは、国内FXと比較して取引できる通貨ペア数が多いのが特徴です。海外FXと国内FXの主な3社で、取引できるFX通貨ペアの数を比較してみましょう。
海外FXと国内FXの通貨ペア数
FX業者名 | 通貨ペア数 | |
海外 FX |
XMTrading | 55 |
Titan FX | 60 | |
Tradeview | 61(MT5の場合は58) | |
国内 FX |
DMM FX | 20 |
ヒロセ通商 | 50 | |
みんなのFX | 27 |
FX業者名 | 通貨ペア数 | |
海外 FX |
XMTrading | 55 |
Titan FX | 60 | |
Tradeview | 61(MT5の場合は58) | |
国内 FX |
DMM FX | 20 |
ヒロセ通商 | 50 | |
みんなのFX | 27 |
海外FXや国内FXを問わず、ドル円やユーロドルなどの主要な通貨ペアは、どの業者でも扱っています。しかし、流通量が少ない通貨ペアでは、業者ごとの違いが出てきます。
海外FXでは、流通量が少ない通貨ペアも扱っている場合が多く、おおむね50種類以上の通貨ペアが取引可能です。
国内FXでも50以上の通貨ペアを取引できる業者もありますが、平均的な取り扱い数としては、20〜30通貨ペアである場合が多いです。
さらに、海外FXの場合は、株価指数CFDや原油などのCFD商品の取引も同一口座で行えるというメリットがあります。
国内FXの場合、FX口座でトレードできるのはFX通貨ペアのみで、CFD取引を行う場合は別の口座を開設しなければなりません。両方トレードする場合は、それぞれの口座に証拠金を入金するため、証拠金が2倍必要になってしまいます。
海外FXの場合、FX取引もCFD取引も同一口座で行えますので、証拠金を分散させる必要がなく、証拠金を有効活用できます。
【税金】国内FXは税金面ではメリットあり
同じFXの利益でも、海外FXと国内FXでは適用される税制度が異なります。FXと税の話は少々複雑なので、ここでは利益が出た場合の税率について比較してみましょう。
海外FXには、「総合課税」が適用され、利益が増えるにつれて税率が高くなります。一方、国内FXには「申告分離課税」が適用され、利益の額に関わらず税率は一律20%です。
海外FXと国内FXの税制の違い
税制 | 海外FX | 国内FX |
課税方式 | 総合課税 | 申告分離課税 |
税率 (住民税含む) |
195万円以下...15% 195万円超〜330万円以下...20% 330万円超〜695万円以下...30% 以降、段階的に税率は上がり、最大では55%になる |
復興所得税を含めて20.315% |
課税方式 | |
海外FX | 総合課税 |
国内FX | 申告分離課税 |
税率(住民税含む) | |
海外FX | 195万円以下...15% 195万円超〜330万円以下...20% 以降、段階的に税率は上がり、最大では55%になる |
国内FX | 基本的に一律20% |
海外FXの方が税金が高い、と思われがちですが、利益が少ないうちはむしろ海外FXの方が税率は低くなります。所得金額が195万円以下の場合は、海外FXの方が税率は低く、330万円までは両者の税率は同じです。330万円を超える所得金額になった場合は、国内FXの方が税率が低くなります。
但し、兼業トレーダーの場合、海外FXではFXの利益が本業の収入と合算されて税率が計算されますので、実際には国内FXと同じか高い税率が適用されてしまう人が多く、税金面は海外FXのデメリットと言えます。
海外FX、国内FXどちらを選ぶべき?タイプ別に判断
ここまで、各項目から海外FXと国内FXの比較をしてきました。少しずつ、それぞれの特徴や違いを知って頂けたのではないでしょうか。
ここからは、トレーダーのタイプや目的ごとに、海外FX、国内FXどちらを選ぶべきかを判断する方法を紹介します。
トレーダーのタイプ別
まずは、トレーダーのタイプ別に判断してみましょう。どんなことを重視するかによって、選ぶべき業者が見えてくるでしょう。
ボーナスで資金を増やしたい人
初めてFXに挑戦する場合、初めからまとまった資金を用意できない方も多いのではないでしょうか。そんな時に強い味方になるのが、海外FXのボーナスキャンペーンです。
口座開設してもらえる入金不要の口座開設ボーナスや、入金するともらえる100%入金ボーナスなど、高額ボーナスを用意している業者は多くあります。まずはボーナスを活用して、腕試しをしてみるという方法もあるでしょう。
少しでも低コストでトレードしたい人
FXでは、取引のたびにスプレッドによるコストが必ず発生します。塵も積もれば山となるので、そうしたコストは少ない方がありがたいですよね。
多くの国内FX業者は、非常に狭いスプレッドを提供しています。海外FXでも低スプレッドの口座タイプはありますが、別途取引手数料が必要なため、どうしても合計の取引コストは国内FXよりも高くなってしまいます。純粋に取引コストを少なくしたい方には、国内FXも視野に入れると良いでしょう。
スキャルピングがしたい人
多くの国内FX業者では、スキャルピングを事実上禁止しています。一方、NDD方式を採用している海外FXには、スキャルピングを禁止している業者は少ないです。もし短時間で売買を繰り返すスタイルがお好みなら、海外FXが有力な選択肢になります。
安全性を重視したい人
日本の金融当局の厳しいライセンスで規制され、信託保全が義務付けられていることを考えると、法律の裏付けがあるという意味での安全性は、国内FXに軍配が上がります。
しかし一方、海外FXではゼロカットにより追証がありません。実際の取引における安全性では、海外FXに軍配が上がるでしょう。
どちらも万一の際のリスク対策として重要ですが、どれを重視するかはトレーダーの考え方次第です。
取引銘柄別
ユーロ/ドルやドル/円などの主要な通貨ペアや、流通量の多いドルストレートやクロス円の通貨ペアは、海外FXと国内FXともに取り扱いがあります。しかし、それ以外の流通量が少ない通貨ペアの取り扱いでは、海外FXと国内FXで違いが出てきます。
ドルストレート・クロス円とは?
ドルストレートとは、米ドルが絡んだ通貨ペアのことを指します。ドルは基軸通貨ですので、通貨の取引ではドルと取引するのが基本となります。一方、クロス円とは、ユーロ/円やポンド/円など、ドル/円以外の円が絡んだ通貨ペアのことです。実は、ユーロ/円などのクロス円の通貨ペアは、直接取引されているわけではなく、ユーロ/ドルとドル/円を合成して作られた通貨ペアです。このため、「ユーロ/円を買う」という場合は、一旦ドルを購入して、その後ドルでユーロを購入することになります。
たくさんの通貨ペア数を見たい場合
基本的に、海外FXの方が取り扱い通貨ペアは多い傾向があります。したがって、流通量が少ない通貨ペアを含めて多くの通貨ペアを見てみたい場合は、海外FXの方がおすすめです。
流通量が少ないクロス円を見たい場合
国内FXは、マイナー通貨のクロス円の通貨ペアも取り揃えています。例えば、スワップポイントでおなじみのトルコリラですが、海外FXでは「ユーロ/トルコリラ」の取り扱いはあっても、「トルコリラ/円」の取り扱いがない場合がほとんどです。
ただ、国内FXにあって海外FXにないクロス円の通貨ペアは、スワップトレード用に作られた通貨ペアが多く、ユーロ/円やポンド/円、フラン/円など、よくトレードされる通貨ペアは海外FXでも取り扱っています。
CFD取引がしたい場合
最近、原油やパラジウムなどのCFD取引が人気です。また、FXトレーダーの中には、ダウや日経平均などの株価指数CFDのトレードをしている人も多いです。国内FXの場合、こうした銘柄をトレードするには、別口座を用意する必要がありますので、FXと同じ口座でトレードしたい場合は海外FXがおすすめです。
入出金方法別
最後に、入出金の面からの判断を考えてみましょう。国内FXは、銀行送金による入金のみですが、海外FXはクレジットカード/デビットカードやオンラインウォレット、仮想通貨など豊富な入金手段を用意しています。
リアルタイムで入金反映させたい場合
最近のFX業者は、リアルタイムでの入金反映に力を入れています。
通常は、銀行などで入金手続きを行うと、業者側で入金を確認してから口座残高に反映されるため、30分~1営業日程度の時間がかかってしまいます。
一方、リアルタイムでの入金反映ができる入金手段の場合、入金手続きを行うと自動で口座残高に反映され、トレードに利用できるようになります。
リアルタイムでの入金反映ができる手段は、国内FXと海外FXで異なり、国内FXの場合は、一部の業者で銀行送金による入金がリアルタイムで反映されます。
海外FXの場合は、銀行送金以外のクレジットカード/デビットカード、オンラインウォレット、仮想通貨で入金した場合、一部の業者でリアルタイムでの入金反映が可能です。
リアルタイムでの入金反映ができると、証拠金維持率が下がってしまっても、すぐに追加入金をして証拠金を増やすことができます。
クレジットカードやオンラインウォレットで入金したい場合
海外FXは、銀行送金だけでなく、クレジットカード/デビットカード 、オンラインウォレットなどいくつかの入金手段を用意しているのがメリットです。さらに入金手数料も無料の場合が多いので、入金はとても手軽にできます。
もちろん、海外FXでも最も利用されている入金手段は銀行送金ですが、クレジットカード/デビットカードやオンラインウォレットで入金した場合、入金が即時反映される業者が多く、利便性から人気があります。
オンラインウォレットは、一旦オンラインウォレットに資金を入金し、そこから海外FX業者に送金する方法です。一旦オンラインウォレットに入金するということで手間に思われるかもしれませんが、オンラインウォレットを利用すると、ある海外FX業者から出金した資金をそのまま別の海外FX業者に入金することができ、海外FXに慣れた人はオンラインウォレットを好んで利用しています。
オンラインウォレットは、10社を超える海外FX業者と提携しているbitwallet(ビットウォレット)が人気です。
こまめに入出金をしたい場合
国内FXの入出金方法のメリットは、お金の出入りが国内で完結するため、出金手数料が安いという点です。国内FXでは、基本的には銀行送金により入出金を行い、出金手数料を無料に設定している業者が多いです。
一方、海外FXは、海外拠点のため銀行送金する場合は海外送金となり、数千円の手数料がかかります。オンラインウォレット経由で出金する場合はもう少し安くすることもできますが、最低数百円の手数料がかかってしまいます。こまめに入出金をしたい人にとっては、国内FXの方がフットワークが軽いと言えます。
まとめ
今回は、海外FXと国内FXの違いを、様々な角度から検証してきました。レバレッジや追証などはFXでは共通の要素ですが、海外FXと国内FXでは扱われ方が大きく違うことが、お分かり頂けたのではないでしょうか。
レバレッジなどだけではなく、ボーナスキャンペーンや入出金方法でも、海外FXと国内FXには違いがあります。今まで国内FXをしたことはあるけど、海外FXにはまだ挑戦していない方や、FXは未経験の方は、ぜひこの記事を参考にして、自分に合ったFXを探してみてくださいね。
海外FX 国内との違い - よくある質問(FAQ)
海外FXと国内FXの違いについての「よくある質問」をFAQ形式でまとめています。
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海外FX業者と日本国内のFX業者を比較した場合、それぞれにメリット・デメリットがあります。例えば、海外FX業者の場合、日本国内のFX業者より高いレバレッジ(100~1,000倍)を提供していたり、ゼロカットと呼ばれる、追い証を請求しないルールが提供されていたりすることです。反面、海外FX業者を利用した場合の利益は、総合課税となり、日本国内のFX業者のような税制上のメリットは適用されません。
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ゼロカットとは、相場の急変などで口座残高以上の損失が発生した場合に、損失額をブローカーが負担する制度です。国内FXの場合、口座残高以上の損失が発生すると、追証として損失額を支払う必要があるため、ゼロカットは海外FXのメリットの一つです。
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海外FXで得た利益は、日本国内で確定申告を行い、所得税や住民税を納める必要があります。国内FXと海外FXでは、税金の計算方法や税率が異なるため、注意が必要です。海外FXの収入は、総合課税という方法で、他の収入と合算して税金が計算されます。
-
海外FX業者は、XMの888倍をはじめ、国内業者より高いレバレッジを提供しています。EU圏の30倍等、日本以外にもレバレッジ規制はありますが、利用者が高いレバレッジを好むため、規制の緩いセーシェル等に別法人を作って高いレバレッジを提供しているケースもあります。
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海外FXで取引できる通貨ペアは業者ごとに違いますが、約30~90種類の間で対応しています。国内FXは、円やドルが絡むペアを中心に20種類程の業者が多いですが、海外FXではそれ以外のペアも豊富なため、様々なペアのトレードをしたい場合におすすめです。
編集部の
コメント
表示されるスプレッドの狭さだけでなく、表示された価格通りに約定できる「約定力」も重要です。注文を発注した際に見た価格と、実際に約定された価格が大きく異なることがよく起きる業者は、約定力が弱かったり、故意にスリッページを発生させたりしている可能性がありますので、注意しましょう。