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update 2021.08.31 15:33
テレグラム、TONのプロジェクト中止を決定

update 2021.08.31 15:33

裁判所が差し止め命令を下すことが確定的となる

人気のメッセージングアプリを展開するTelegram Group Inc【以下、テレグラムと称す】の創設者であるPavel Durov氏は、米証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】との裁判の結果、独自ブロックチェーンプロジェクトのTON(Telegram Open Network)を中止すると発表した。[1]

テレグラムは今月12日、SECが裁判所を通じて差し止め命令を出すことが確定的になったと公式ブログを通じて伝えている。2週間前には、2021年4月までにTONを立ち上げると言及したの加え、テレグラムは米国の投資家に資金の払い戻しを提案したばかりだが、TONのローンチおよびグラムトークン(Gram Token)の配布を諦めることを決断したという。テレグラムは、初期投資金額の72%を受け取ってプロジェクトから離脱する、または、資金を1年間のローンとして同社に貸し出すという選択肢を投資家に提示していたものの、今回の決定でローンのオプションは消滅したと考えられる。テレグラムは投資家に返金する義務を負っているが、今の所、いつ、どの程度の金額が払い戻されるかは明らかになっていない。

Durov氏はサードパーティ企業が独立した別バージョンのTONブロックチェーンを立ち上げる可能性があると言及したが、テレグラムがこれに関与しないことを明言した。実際にTONのテストネットワークを運用していたTON Labsは、テレグラムがプロジェクトの遅延を発表した後、Free TONと呼ばれるネットワークを立ち上げている。また、Durov氏は裁判所がグラムトークンの配布を禁止したことに対し、米国市民のアクセス自体が断たれた訳ではないと指摘した。

Durov氏はこのプロジェクトを中止したことに関して次のようにコメントしている。

今日はテレグラムにとって悲しい日となりました。我が社はこのブロックチェーンプロジェクトの中止を発表します。TONのために構築したテクノロジーに基づくネットワークが登場するかもしれませんが、我が社とは何の関係もなく、それをサポートする可能性もほとんどありませんので注意してください。私たち、米国外の人々は自国の大統領に投票し、議会を選出することができますが、税制と技術に関しては米国に依存している状態です。そのため、他国が米国の領土で何を許可するかについて主権を持たないことは事実だと言えるでしょう。

Pavel Durov, Founder of Telegram - Telegramより引用

結論的にDurov氏は、この闘争が世界の分権化や平等を目指すものであり、この世代で最も重要な意味を持つ戦いかもしれないと述べた。同時にDurov氏は米ドルが世界の金融システムに及ぼす影響や、Apple(アップル)やGoogle(グーグル)のアプリプラットフォームが持つ権限について触れ、米国政府の支配力が世界中に波及していることを問題提起しているが、仮想通貨コミュニティはこれにどのような反応を示すのか、今後もこれら企業の動向を見守っていきたい。

release date 2020.05.14

出典元:

ニュースコメント

規制当局の方針に左右される仮想通貨関連企業

多くの先進国で仮想通貨市場は既存の金融法の下で管理されており、SECを始めとする規制当局の方針は仮想通貨関連企業にとって絶対的なものとなっているようだ。先日も日本では改正資金決済法や改正金融商品取引法の施行をきっかけに、大手仮想通貨取引所のBitMEXが日本居住者からのアクセスを制限するに至った。しかしながら中には規制当局の決定に不服を唱える企業も存在し、例えば仮想通貨プロジェクトのKinはSECに対抗するための基金を設立している。Kinもテレグラムと同様に違法なICO(イニシャルコインオファリング)を実施したとして起訴されたものの、賛同者と共に徹底抗戦の構えを見せているという。世界をリードする米国の仮想通貨市場がどのような形で規制されるかは、仮想通貨コミュニティ全体の関心事となっているだけに、今後もSECおよび仮想通貨関連企業の取り組みに注目していきたい。


Date

作成日

2020.05.14

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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