投げ売り
2018.07.04
投げ売りとは、買い(ロング)ポジションを保持しているときに、下降トレンドのなかで一斉に売り注文を出す現象です。損失を広げたくないときに行われるため、投げ売りされている注文のほとんどは損切りを表しています。
購入価格より高い値段では取引が成立しない場合が多く、成行で注文が出される場合が多いです。
下降トレンドでは、経済状況やテクニカル指標によって売りに転じる人が多いため、どんどん価格が下がります。加えて為替相場が下落すると買い方の投機筋は苦しくなります。
少々の下落なら資金的にも精神的にも耐えられますが、下げ止まると期待した水準でも止まらず、さらに下げ相場が続くといよいよ苦しくなってきます。そしてついに値下がりに耐え切れず、買い方が早めの利確や一斉に損切りに動くと、相場は急落商状となります。こうした買い方のギブアップによって出てくる転売を「投げ売り」または単に「投げ」といいます。
なお、投げ売りが集中して相場が弱気の極に達した状態を「セリング・クライマックス」、投げ売りの逆の商状を「踏み上げ」といいます。
FXでも、下降相場が続いた後にさらに弱材料が出て相場が急落し、その後ファンダメンタルズが改善したわけでもないのに下値抵抗感が出てくることがあります。こうしたときは、投げ売りによって売り圧力が最大限に達したあと、市場内部の需給関係が変化した可能性が考えられます。
読み方
ナゲウリ・なげうり
同意語
対義語