2017年は、ビットコイン流行の兆し...
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インターネット上では現在、「ビットコイン」が投資の対象として注目を浴び始めています。ただ大半の人にとって、ビットコインという名前は聞いたことがあっても、どのようなものなのか詳しく知っている人は少ないようです。
また、2014年3月に発生した日本最大のビットコイン取引所「マウントゴックス(Mt. Gox)」の経営破たん事件により、「ビットコインは危険」だというイメージを持っているかもしれません。では実際のところ、ビットコインはどうなのでしょうか。
「ビットコイン」=「仮想通貨」のこと
ビットコインのことをひと言でいえば「仮想通貨」となります。「ドル」や「円」、「ユーロ」といった通貨と同じものなのです。ただ、「仮想」というとおり、「ドル」や「円」、「ユーロ」などととは異なり、手にとって目に見える紙幣やコインは存在していません。
このビットコインが提唱されたのは、中本哲史(Satoshi Nakamoto)と名乗る人物が2008年10月にインターネット上に投稿した論文でした。
その3ヵ月後である2009年1月には、ビットコインの理論を実現するためのソフトウェアがオープンソースで開発され公開。ほどなく、それを利用してビットコインの最初の取引が行われています。その頃の開発者や、取引所が開設される前からこのビットコインを所有している人たちは、膨大な価値を持ったビットコインを所有しているのです。
ビットコイン両替ができる最初の取引所が誕生したのは、2010年2月のことです。そして同年5月、はじめて現実社会でビットコインを使った決済が行われるようになりました。
ビットコインには中央銀行が存在しない
ビットコインをイメージするために「SuicaやEdyなどの電子マネーと同じようなもの」という言い方がされることもあります。
ただし電子マネーはカードやスマートフォンにチャージすると、現金と等価交換でその金額が残高として記録され、コンビニで使えばコンビニにその残高が移行したとして記録されます。そのため、電子マネーは「1円=1円分の価値をもった商品と交換」ができますが、ビットコインはそれ自体が通貨だという違いがあります。そのため、為替レートは「ドル/円」や「ユーロ/円」などと同じように刻々とレートが変化していきます。
しかし、「ドル」や「円」、「ユーロ」といった通貨と「ビットコイン」には大きな違いがあります。それはビットコインには通貨を発行し管理する「中央銀行」が存在しないということです。
誰がビットコインを管理しているかというと、コンピューターのネットワークです。ビットコインにおける新しい通貨の発行や取引の詳細情報は、すべてがコンピューターネットワーク上に分散し保管されています。ビットコインのすべての取引記録を記載した、1つの大きな取引台帳がコンピューターネットワーク上に存在していると考えればいいでしょう。
ビットコインの新規発行は「採掘(マイニング)」の見返り(報酬)だけ
ではビットコインを新しく発行するのはどうするのでしょうか。それはコンピューターネットワーク上の取引台帳へ追記作業を行った人に対して、その見返り(報酬)としてビットコインが支払われますが、それがビットコインの新規発行となるわけです。
このようなビットコインを新規発行される行為は「採掘(マイニング)」と呼ばれています。コンピューターの計算能力をビットコインに変えるビジネスと割りきり、「採掘(マイニング)」に励んでいる人たちが世界中に存在しているわけです。そのおかげで、ビットコインの安全性が保たれるようになっています。
また、ビットコインの発行量が増えすぎてインフレや混乱が起こらないように、「採掘(マイニング)」によって発行されるビットコインの量は調整されています。具体的にビットコインの発行総量は、2140年までに「2,100万 Bitcoin」とされていて、それ以降は新規に発行されないと決められています。
なお、ビットコインの新規発行は、この「採掘(マイニング)」を通じてしか行われていません。そのため、追記作業を手伝っている人以外がビットコインを手に入れるためには、取引所を通じて入手する必要があります。
いくつものメリットがあるビットコイン
ビットコインには国家や単一の企業が関与していないために、さまざまなメリットが存在しています。
個人間で直接送金ができる
一般的な通貨を送金する場合には銀行などを仲介する必要がありますが、ビットコインなら個人間が直接支払うことができます。直接会って財布からお金を出してお金を渡すのと同じように、ビットコインならインターネット上で直接相手にお金を支払うことができるようになります。
制限が存在しない
ビットコインは決済に金融機関を介さないので、煩わしい手続きや制限が存在しません。また、一般的な通貨だと国によって単位が異なりますが、ビットコインにはそれがありません。そこでビットコインなら、世界中で同じ通貨が利用できるようになります。現状ではまだビットコインでの決済が可能なお店は少ないですが、普及することでビットコインでの支払いを受け付けるお店が増えていくはずです。
手数料が無料(あるいは格安)
ビットコインを仲介する金融機関は存在しないので、基本的には手数料を払う必要がありません。このことは個人間の少額な支払いにおいては、非常に大きなメリットとなります。クレジットカード払いでも、銀行送金でも一定の手数料が存在するため、少額の商品の売買が難しくなったり、ビジネスの利益率が下がったりします。しかしビットコインの直接送金の仕組みにより、「手数料は必要なもの」という概念を覆した決済が実行できます。
ビットコインの取引所は世界中のいくつも存在
ビットコインを購入したいと考えたときには、インターネット上に存在する取引所にアカウントを開設して取引を行うことが必要です。これはFXトレードしようと考えたときと同様です。
取引所は世界中にいくつも存在します。そして、日本国内でアカウント開設できる主要な取引所は5箇所(かつては「マウントゴックス」もその一つでした)ほど存在します。
「bitFlyer」(https://bitflyer.jp/)や「BITPOINT」(https://www.bitpoint.co.jp/)といった取引所は、日本国内で運営されている取引所のため安心して利用することができます。
また、取引所のアカウントを開設するのは簡単です。FXブローカーにFX口座を開くのと同等か、それよりも簡単に開設することが可能です。
なお、ビットコインも「仮想」とはいえ「通貨」の一つであるため、「ビットコイン/円」という為替レートが存在します。ビットコインのレートは上昇傾向にあり、長い目で見れば「ビットコイン高/円安」という流れにあるといえます。
ビットコインの取引は中国でブーム
ビットコインの取引は中国でブームとなっています。ビットコインの取引量の大半は中国におけるものであり、それが近年、ビットコインが上昇する理由にもなっているほどです。2016年12月22日にはビットコインの時価総額が140億ドル(1ドル110円で換算すると1兆5400億円)を超え、過去最高を記録しています。
中国でビットコインの取引量が多い理由として大きく二つが挙げられます。
一つは当局による金融規制です。中国では外貨やその他金融資産と人民元の交換には規制がかかっています。とくに「金(GOLD)」に関しての中国当局の規制は厳しいものがあります。
そこで中国の富裕層は規制されている「金(GOLD)」の代わりに、まだ規制がされていない「ビットコイン」への投資へと流れているわけです。最近では人民元安を背景に、余剰資金がよりビットコインへと流れているといわれています。
もう一つは、ビットコインの「採掘(マイニング)」をするグループが中国には多いということが挙げられます。
なぜ中国に「採掘(マイニング)」グループが多いのかという理由は一概にはいえませんが、大きな理由としては「電気代の安さ」です。
ビットコインの「採掘(マイニング)」には設備費用や消費電力といった大きなコストがかかります。そのコストとビットコインという報酬との差額により参加者は収益を得ます。そのため、電気代のコストが安く、設備費用のために投資する資金も持っている中国に「採掘(マイニング)」グループが増える、という図式が成り立ちます。
2017年はビットコインの取引をスタートするチャンス!
ビットコインは発行量の上限が設定されているため、今後ますます希少性が高くなっていくといえます。とはいえ、相場は上下しています。
2017年は、相場が一時的に下がったときにでも、ビットコインを購入するチャンスだといえるでしょう。