失敗して借金する事態はFXの仕組みを理解することで避けられる!
FX初心者のお役立ち情報
FX取引は投資した金額よりも多く損失が発生することがあり得ます。そのため、FX取引に失敗して借金を作り、破綻してしまう人もいます。投資は本来余裕資金で行うべきですが、FXの仕組みを理解せずに取引をすると、失敗をして借金に苦しむ可能性がありますので、そういった失敗を避けるためにも仕組みを理解してから取引を始めることが大切です。そこで、借金などで破綻することを回避するためのFXの基礎知識についてご紹介します。
FXの基本的な仕組みをまず理解しよう
株式投資は会社への投資、FXは通貨への投資
FXの基本的な仕組みを理解するためには、まず投資対象が何かを知ることから始める必要があります。株式投資の場合は株式に投資をします。株式とは、会社の経営参加権や利益の分配を受ける権利を表す証券です。
ではFXは何に投資するのでしょう?FXの投資対象は通貨です。世界中には多くの通貨があります。この通貨を売買することで為替差益を得ることが主な目的の投資です。
株式投資やFX投資の取引前に知っておくべき大切なこと
FX投資に限らず株式投資や不動産投資など投資と呼ばれるものに資金を投じる場合は、上手くいけばその資金が増えることもありますが、失敗すれば損失が生じ投資した資金が減少する可能性もあることをまず理解することが必要でしょう。
「簡単に利益が出る」といった口コミを信じ込まないことが大切です。そのため、投資した資金が減っても問題ないように、余裕資金で投資することを肝に銘じておく必要があります。
FX投資には危険もある!リスク回避のためには基本を理解から
FXの基本的な知識
FX投資は通貨売買取引を行いますが、単純に売買を行うのではなく、まず証拠金と呼ばれる資金をFXブローカーに担保として預け、その何倍かの金額の通貨売買を行い、差額分だけ決済して最後に証拠金を返してもらうというのが基本的な取引の流れになります。
つまり、自己資金が10万円だったとしてもその10万円を証拠金として拠出して10倍の取引を行うことで、100万円分の通貨売買ができるようになります。自己資金以上の取引ができる点はFXの大きな特徴といってもよいでしょう。
レバレッジとは?
FX取引を行う場合は、レバレッジという用語の意味を理解しておく必要があります。レバレッジとはてこの原理のことです。小さい力で大きなものを動かすことができる「てこ」と、少額の証拠金で多額の取引ができるFX取引は似ています。
預けた証拠金よりも大きな取引を行うことを「レバレッジをかける」といい、例えば証拠金の10倍の取引を行う場合は「10倍のレバレッジをかける」と表現します。
スワップポイントとは?
国や地域ごとに発行されている世界中の通貨には、その通貨に対応する金利水準がそれぞれ決まっています。金利市場での取引によりその金利水準は変動しますが、通貨が異なればそれぞれに対応する金利も違います。そのため、通貨売買をする場合、手放した通貨と手に入れた通貨の金利差が発生することになります。
ポジションを維持している間の金利差はポイントで精算されます。これがスワップポイントです。
ロスカットとは?
FX取引で失敗して借金を作ってしまう事態を避けるためには、ロスカットの仕組みを理解して活用することが重要になります。ロスカットとは、相場が急変した場合にFXブローカー側で強制的に取引を終了させることで損失の拡大を防ぐ仕組みのことです。
FXブローカーによって、任意に決められる場合とあらかじめ発動する水準が決まっている場合とがあります。一定の手数料が発生することもありますが、予想以上の損失拡大を避けられるため投資家にとって大きなメリットがある仕組みといえるでしょう。
FXで破綻してしまう人がいるのはなぜ?
急激な為替変動が原因
FXの利益の源泉は為替変動です。例えば日本円を売ってアメリカドルを購入するポジションをとった場合は、円安に振れることで為替差益が生まれます。しかし、このポジションで急激な円高が生じると、あっという間に為替差損が生じてしまいます。為替取引は24時間世界中で行われていますので、いつ急激な為替変動が生じるかわかりません。
ハイレバレッジをかけていた場合などは、寝ている間に急激に為替レートが変動し、朝起きたら多額の損失を抱えていたという事態もあり得るということです。
ロスカットが十分機能しないことが原因
ロスカットは、急激に為替相場が変動することで損失が拡大することを防ぐ機能がありますが、想定される水準で100%確実に機能するわけではないという難点もあります。
急激な為替相場変動が発生すると、注文が殺到し適切なタイミングでの取引が実行できない可能性があります。その結果、想定しているロスカットに必要なタイミングから数秒遅れて取引が成立することもあり得るのです。数秒の遅れで損失が拡大してしまい、予想外の損失を抱えて破綻してしまう可能性があることは頭に入れておく必要があるでしょう。
金利変動が原因
各通貨にはそれぞれ対応した金利水準があり、その金利は常に変動しています。時としてその金利水準が急激に変動する場合もあります。そうなると、スワップポイントが受け取りだったものが支払いに転じてしまい、損失が生じることもあり得ます。
また、金利の変動は為替レートの変動要因となります。金融政策や経済指標の発表によって急激に金利が変動し、それと歩調を合わせて急激な為替変動が生じることがあります。結果的に既にふれた急激な為替変動による大きな損失につながってしまう可能性があるのです。
FX初心者が陥りがちな「過信」で失敗するケースもある
FX投資の経験が長くなると、過去の経験から「そろそろ危ない」「取引を縮小して様子をみよう」などの判断ができるようになるものです。
しかし、失敗経験がほとんどない初心者が何度かの取引に成功すると、「簡単に儲かる」「予想通りの為替相場が続く」と過信してしまうことがよくあります。その結果、許容量を超えるリスクをとった取引を行い、予想外の損失を被って失敗するというケースもあります。常にリスクを意識して慎重に取引を行うことが大切です。
売買ルールの設定が悪くて損失が拡大するケースもある
売買ルールとは、FXブローカーが取り決めている取引ルールのことではなく、FX投資家自身が「こういったケースになったら取引を終了する」、「この状況になったら取引を始める」などの売買タイミングを決断するために作った独自のルールのことです。どんなケースでも利益を出せるルールがあればどなたでも利益が出せることになりますが、残念ながらそういったルールは存在しません。
為替取引はゼロサムゲーム、つまり、利益を出す人がいる人がいると同時に損をしている人がいて、手数料を除けば全体の損益はゼロになるという取引です。売買ルールが適切でないと、取引終了のタイミングが遅れ損失を拡大させることにつながります。
FXでの破綻を避けるためには経験も必要ですが、成功している人の売買ルールを参考にして損失を最小限にできる売買ルールを早く見つけることが重要です。
失敗して借金する事態の回避にはロスカットやゼロカットが有効
FX取引における、取り返しのつかない失敗を避けるためには、国内FXであればロスカット、海外FXであればゼロカットの仕組みを上手く活用するとよいでしょう。ロスカットについては確実に想定した為替レートで約定できるとは限らないこともあり得ますが、それでも任意に設定できる場合は積極的に活用するメリットは大きいはずです。
また、海外FXのゼロカットシステムは、証拠金以上の損失が発生した場合、強制的に証拠金と同額の損失を確定し取引を終了させることになりますので、損失拡大を防ぐ有効な手段となります。
FXで成功するためには投資を継続していくことが重要です。破綻を避けて投資を継続させるためにも、FXの仕組みを理解して損失拡大を防ぐ対策をしながら取引することを心がけるとよいでしょう。