FX入門！初心者でもFXを簡単に始められる

FXは証券会社などで扱っている投資商品の一つです。FXをはじめるには、FXブローカーを自身で選び、口座を開設します。FXブローカーには日本国内のブローカーと海外のブローカーがあります。国内と海外では税金と仕組みが異なります。

まず、国内FXであれば、税金は分離課税となり、本人の年収とは関係なしに20.315％が利益に課税されます。しかし、海外FXで得た利益は総合課税と判断され、雑所得に分類されるのです。総合課税では本人の年収とFXの利益を合わせた金額に応じて課税率が変わるため、利益の金額によっては海外FXの方が税金が少なく済む場合があります。

また、FXには預けた金額（証拠金）の倍以上のお金を取引できるレバレッジ取引という取引方法があります。国内FXの場合は法律の規制によって最大25倍までしかレバレッジ取引を行うことができません。

しかし、海外FXであれば日本の規制は及ばないため、25倍以上のレバレッジをかけることもできます。そのため、少ない資金で大きな利益を得られる可能性があるレバレッジの恩恵を最大限に受けたい場合には、国内よりも海外のブローカーを選ぶことをオススメします。

日本でも銀行に預金をしていれば、金利という形で利息がつきますが、当然、海外にも預金に金利がつく仕組みがあります。スワップ取引は、保有している2国間の金利差を利用し、利益を上げることができる方法です。

例えば、日本円の金利が0.5％、米ドルの金利が1.5％だとします。その場合、日本円を売り、米ドルを手に入れる事ができれば、金利差は1％という計算になります。そして、1ドルを100円として計算すると、1万ドル分を100万円で購入し、そのまま1年間保持しておけば1%分の金利差益が生まれ、1万円の利息がつくということです。

また、スワップ取引は口座を保有するFX会社によっても異なりますが、残高がある期間だけ利益が得られます。先程の例に付け加えるとすると、1年間保有していれば1万円の利息が発生しますが、30日で解約した場合には、100万円×0.01÷365日×30日という計算になり、821円の利息を受け取ることができます。

スワップ取引に、後ほど紹介するレバレッジ取引を組み合わせて取引額を大きくすることで、その分得られるスワップ金利は大きくなります。

なお、このスワップ取引ですが、金利の高い通貨を売却し、金利の低い通貨を買った場合は金利の支払いをしなければならない場合もあります。

米ドル（金利1.5％）を売却し、日本円（金利0.5％）を購入した場合、金利差は0.5％－1.5％で－1.0％とマイナスになります。このまま日本円を保有した場合、1年間で取引額の1.0％分の金利を証券会社に支払わなければなりません。日本円は比較的安全な通貨といわれている反面、金利が低く、スワップ取引で保持していると損失を出してしまう恐れもあります。

高金利の通貨を保有するようにし、リスク分散のために様々な通貨に資産を分配しておくと安心でしょう。

また、FXではレートが安いときに通貨を買い、レートが高いときに通過を売ればその差額が利益となります。反対に、レートが高いときに買い、安いときに売るとそれは損失となります。

例えば、1ドル100円の時に、1,000円で10ドルを買ったとします。その翌日、1ドル120円になっていた場合は1ドルあたり20円の差益がありますので、購入した10ドルを売ることで200円の利益が出ます。反対に、1ドルを100円で買って、90円に値下がりした場合には、10ドルを売っても900円にしかならず、100円の損失ということになります。

つまり外国通貨を購入した時の値段より高い時に売れば利益が出て、安い時に売れば損失が出るというのがFXの基本的な仕組みなのです。

インターネットでFXの体験談を読んで「自分も同じように成功したい！」と考える方も多いでしょう。しかし、FX取引では上手くいった他人の方法をそのまま真似しても成功できる保証はありません。

それどころか、FXは証拠金を元に取引を行うため、資金に余裕が無いにも関わらず、資金に余裕のある他人のスタイルをそのまま真似してしまうと巨額な損失を出してしまうと大変なことになりかねません。

特に1度に大きな利益を出そうと考えてしまうと、大きな損失を出しやすくなりますので、最初のうちは着実に市場動向を分析し、少しずつ利益をあげられるように努めると良いでしょう。

また、資金に余裕がないのであれば、預けた証拠金の範囲内で取引を行うようにし、証拠金以上の金額を扱うレバレッジ取引は行わないといった風にご自身のスタイルを決める必要があります。

預けた金額の範囲内の取引であれば、損失を出したとしてもそこまで巨額な損失補てんを求められることはまずありません。当然、証券会社の方でも大きな損失を出さないようにマージンコールやロスカットなどの方法は用意していますが、基準は会社ごとに異なりますので、自身でしっかりとチェックするようにして、決済の基準を設けておくとより安心でしょう。

FX取引は、まず注文（発注）を出すところから始まります。FX取引画面にある「新規注文」をクリックし、希望する取引条件を入力して注文してください。その際に、「成行」や「指値」など、指定する項目がいくつかあります。まず、「成行」というものは購入したい通貨と取引数を入力し、表示されているレートの通りに注文する最もスタンダードな方法です。

次に「指値」ですが、これは自身で為替レートと取引する数量を指定し、そのレートに達した際に設定した数量を自動で買う方法です。また、売却時には「指値」で指定したレートになった時点で自動的に決済され、お金が振り込まれます。

他には、「逆指値」という方法もあります。これは、現在のレートよりも不利なレートを指定し、そのレートになった時に売買するという方法です。例えば、「持っている通貨のレートが100円を下回った場合は手放す」という感じで、損切ラインを下回った際に自動決済するために設定します。

FXをはじめたばかりの方にはドル円という通貨ペアがおすすめです。ドル円という通貨ペアは円安や円高などの例でもよく使われているため、学生の頃に学校で習ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。また、ニュースなどでもドル円の為替レートが紹介されており、身近で理解しやすいという点も初心者におすすめできるポイントの一つです。

レバレッジは証拠金を元に数倍から数百倍の金額を取引できる手法です。例えば、証拠金が1万円しかない場合でも、レバレッジを100倍に設定すれば100万円分の取引をすることができます。そのため、為替差益もレバレッジ分増えますので利益が大きくなる反面、損失も大きくなります。

基本的に、証券会社では証拠金以上の損失が出ないように強制決済（ロスカット）を導入していますが、意図しない形で追加証拠金を求められる場合があります。初心者の方は最大で5倍ほどのレバレッジしか設定できないように制限を設けているブローカーもありますし、最初はリスクを考え、2倍程度から始めてみると良いでしょう。

レバレッジ取引を使いこなすために、まずはドル円を使うとわかりやすいでしょう。ドル円は初心者の方に分かりやすい通貨ペアで、レバレッジの計算も比較的しやすいため、初めてのレバレッジ取引におすすめです。

米ドルの特徴としては、基本的に大幅な値動きがない通貨であることが挙げられます。どこかで金融情勢が不安定になったとしても、値動きが少ないといわれているため、安心な通貨といえます。しかし、アメリカで進められている低金利政策の影響で、スワップ取引には望みが持てません。

そのため、スワップで利益を上げたい場合にはおすすめできませんが、FXの基本を学ぶのには適しているのです。ニュースを見ていれば、値動きするポイントがわかってきますので、初心者はドル円の値動きをよく観察して、動向を探ると良いでしょう。

このように、初心者の方でも基本的な知識があれば簡単にFXで投資をはじめることができます。為替レートを読むことは難しいと感じるのであれば、通貨取引ではなくスワップ取引などで利益を上げてみるという方法でも良いでしょう。

「習うより慣れよ」ということわざがあるように、FXも実践を繰り返して学んでいく必要があります。まずはFX入門として損失が少ないといわれている米ドル円の通貨ペアから始めてみると良いのではないでしょうか。