FX初心者が知っておくべき通貨ペアの基本とおすすめのペア
FX初心者のお役立ち情報
FX初心者が取引を行う場合には、まずある通貨と別の通貨の2つを選んで取引を始める必要があります。FXは代表的な外貨建て投資の1つですが、その特徴は、取引できる通貨の種類が多い点や必ずしも円をベースに取引する必要がない点などがあげられます。そのため、FX初心者は取引可能な通貨に関する基礎知識を理解しておくことが必要です。そこで、取引通貨の組み合わせの基本的な考え方や必要となる基本用語、さらにはおすすめの取引通貨の組み合わせとそれぞれの特徴などについてお伝えします。
FX初心者が理解しておきたい通貨に関する基本用語
基本用語群その1・「通貨」「通貨ペア」
FX初心者がまず知っておくべき通貨に関する基本用語は、「通貨」と「通貨ペア」です。
まず通貨に関しては、難解な法律的な定義まで知る必要はなく、円やドル、ユーロといった国家通貨を思い浮かべられれば十分です。次の通貨ペアを理解するためには、FX取引の仕組みを理解する必要があります。
FX取引は、ある通貨と別の通貨を売買することで、その差額を得る取引のことです。そのため、取引は必ず2つの通貨を選んで売買することになります。この2つの通貨が通貨ペアです。
国内FX会社や海外FX会社によって取り扱い通貨が限られる場合はありますが、世界中には数多くの通貨がありますので、通貨ペアの組み合わせもかなり多いです。
基本用語群その2・「ドルストレート」「クロス円」
続いてご紹介する用語は「ドルストレート」と「クロス円」です。まずドルストレートですが、簡単にいうとFX取引を行う2つの異なる通貨の組み合わせにドルが入っている取引のことを示す言葉です。
たとえば、ドル/円やユーロ/ドルなどの通貨ペアがドルストレートになります。為替市場は基軸通貨ともいわれるドルを中心にして取引が行われています。ドル以外の通貨を支払って直接ドルが買えるようになっているのです。ドルと「直接」取引をするため「ストレート」という言葉が入ると理解しておけばよいでしょう。
一方、クロス円は、FX取引の通貨ペアに円が含まれドルが入らない取引のことを指します。ユーロ/円や豪ドル/円などがクロス円取引になります。クロス円のクロスとは、一度ドルに交換するという意味が含まれます。
たとえば日本円でユーロを買いたい場合は、一度日本円がドルに交換され、その後ドルがユーロに交換されるという流れになります。投資家には直接見えない部分ですがドルが間に介在して取引が成立していることは知っておくとよいでしょう。
基本用語群その3・「主軸通貨」「決済通貨」
最後は「主軸通貨」と「決済通貨」です。主軸通貨とは、FX取引におけるホームポジションにあたる通貨のことで、投資家の考え方によって変わってきます。日本人であっても口座に入金した日本円をまずドルに換えて、ドルと他の通貨を売買してFX取引を行う場合はドルが主軸通貨ということになります。
一方決済通貨は、入出金する場合の通貨だと理解するとよいでしょう。一般的には、投資家の自国通貨になることが多く、日本の投資家の場合は日本円が決済通貨となるケースが圧倒的に多いといわれています。
FX初心者が通貨ペアを選ぶときの3つのポイント
通貨ペアの取引量は多いか?
通貨ペアを選ぶ場合のポイントの1つ目は、取引量の多さです。
世界中の投資家が注目する通貨を含む通貨ペアは自然に取引量が多くなります。取引量が多くなると、多様な投資家の考え方が相場に反映され、一方的に為替レートが変動することは少なくなり、落ち着いて取引できるメリットがあります。
一方、取引量が少ないと需給関係が不安定になりちょっとしたニュースでも過剰反応した投資家の動きが為替レートに影響を与え相場が荒れやすくなります。FX初心者が通貨ペアを選ぶ場合は取引量が多いペアがおすすめです。
想定している取引手法に合っているか?
通貨ペア選びのポイントの2つ目は、取引手法との相性です。
取引手法には注文の方法や利益の狙い方などさまざまなものがあります。そのうち、利益を狙う期間の違いで分類できる取引手法があり、秒単位・分単位の値動きで利益を狙うスキャルピングトレード手法、1日単位で利益を狙うデイトレード手法、数日以上もしくはさらに長い期間で利益を狙うスイングトレード手法などがあげられます。
投資家がどの取引手法でFX投資を行うのかによっても通貨ペアの選び方は変わります。通貨ペアにはそれぞれ為替レート変動の特徴があるため、適している取引手法が違ってくるのです。
値動きの大きさは?
3つ目の通貨ペアの選び方のポイントは、値動きの大きさです。
需給状態や経済状況、政治環境さらには取引参加者の属性などさまざまな要素によって為替レートは変動しますが、その要素は通貨ペアごとに違ってきます。その結果、値動きが激しい傾向があるペアもあれば落ち着いた値動きが特徴のペアもあります。値動きが激しければ利益が大きくなる可能性が高くなる一方、損失額も拡大しやすくなります。
FX初心者は、最初は値動きが安定している通貨ペアで取引を始めるほうがよいでしょう。
FX初心者におすすめの通貨ペアとそれぞれの特徴
おすすめ通貨ペアその1・米ドルと円
日本人のFX投資家が最も多く取引している通貨ペアだといわれています。決済通貨や自国通貨である円と国際基軸通貨であるドルとの取引で、どの時間軸でも一定の利益が狙える点が特徴です。世界中の投資家が参加しているため取引量も多くなっています。
ドル/円の為替レートや変動要因に関する情報は入手しやすいですので、FX初心者にとっても取り組みやすい通貨ペアだと言えるでしょう。
おすすめ通貨ペアその2・ユーロと米ドル
ユーロと米ドルの通貨ペアの特徴は、米ドルが国際基軸通貨としての地位を築いているのに対して、ユーロは第二の基軸通貨と呼ばれることもあり米ドルの代替え資産として買われることがある点にあります。つまり、ユーロとドルは反対の動きをするケースも多いということです。値動きが比較的大きいという特徴もあります。
初心者がユーロとドルの通貨ペアで取引する場合は、円が入らないことになりますので、国際的な視点で物事を見るように心がける必要があるでしょう。
おすすめ通貨ペアその3・ユーロと円
ユーロと円の通貨ペアの特徴は2つあります。1つは世界における欧州全体の位置づけがユーロの為替レートに反映される点、もう1つはドルと反対の動きをする場合がある点です。
前者については、欧州の政治や経済の状況を把握して取引することが必要です。後者については、円から見た場合にはドルとユーロは同じ動きをするケースも多いですが、ユーロがドルと違う動きになる転換点の見極めが重要になるでしょう。
国内FXだけでなく海外FXにも挑戦しよう
FX初心者の中には、国内FX口座を開設して取引を始めたという人もいるでしょう。しかし、FX投資は国内FXだけでなく、海外FX会社に口座開設をして行う海外FXもあります。
ご紹介した通貨に関する基本用語や通貨ペアの組み合わせや特徴は、国内FXでも海外FXでも共通です。そのため、通貨に関する知識は海外FXを行う場合でもそのまま流用できます。
海外FXには、国内よりも大きなレバレッジがかけられる、証拠金以上の損失が発生しないゼロカットの仕組みがあるなど魅力的な特徴があります。国内FXから海外FXに乗り換えることも検討してみましょう。