キプロスに拠点を置く海外FX業者easyMarkets(イージーマーケット)では、シンプルなオプション取引(である「バニラオプション」が利用できます。オプション取引とは、あらかじめ定められた期日において、特定の商品の「買う権利」や「売る権利」を購入する取引方法です。海外FX業者ではあまり取り扱われない取引方法ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?
今回、当編集部では、easyMarketsの「バニラオプション」のサービス内容から、通常のFX取引とどのような違いがあるかを検証しました。
easyMarketsのバニラオプションとは
easyMarkets(イージーマーケット)のバニラオプションは、シンプルな条件で将来の購入・売却の権利を購入できるオプション取引です。FX通貨ペアやCFD銘柄とは取引方式が異なるため難しいイメージを受けるかもしれませんが、基本的には「特定期間後の価格が今と比べて上がるか、下がるか」を予想して投資する分かりやすい商品です。下がると思ったらプットオプションを、上がると思ったらコールオプションを購入します。
プットオプションとコールオプション
予想 | 購入 |
対象商品の将来価格が上がる | コールオプション |
対象商品の将来価格が下がる | プットオプション |
対象商品の将来価格が上がる |
コールオプション |
対象商品の将来価格が下がる |
プットオプション |
バニラオプションの取引方法
easyMarkets(イージーマーケット)のバニラオプションの取引はいたってシンプルです。「プレミアム」を支払い、通貨オプションの「コールオプション」または「プットオプション」を購入します。
指定した期日になった際に、プレミアムを含めた購入・売却の権利(権利行使価格)よりも、現在価格が有利に動いていたら、そのレート差が利益となります。
権利の種類
プレミアム | オプションを購入するために支払う必要のある権利の価格です。 |
プットオプション | 将来買う権利のことを指します。 |
コールオプション | 将来売る権利のことを指します。 |
プレミアム |
オプションを購入するために支払う必要のある権利の価格です。 |
プットオプション |
将来買う権利のことを指します。 |
コールオプション |
将来売る権利のことを指します。 |
オプション取引と先物取引は、ともに期日の決まっている金融商品ですが、主な違いは売買する必要があるかどうかにあります。
先物取引の場合は、期日が来たらかならずその時点の価格で売買する必要があることに対して、オプション取引は権利ですので行使しないという選択もとれます。もし、価格が下がっていた場合は購入する権利を行使しなくてもよいのです。ただし、権利を獲得するためにプレミアムを支払う必要がありますので、その金額分有利な値動きが無いと損失が発生します。
easyMarketsバニラオプションの対象銘柄
easyMarkets(イージーマーケット)のバニラオプションで取引できる銘柄は、以下の通りです。
バニラオプション取引の対象銘柄
- FX通貨ペア
- 金
- 銀
FX通貨ペアは、easyMarketsで取引可能なFX通貨ペアの一部が対象です。貴金属のうち金・銀がバニラオプション取引の対象です。なお、金銀はボラティリティが大きいため、FX通貨ペアよりもプレミアムが高くなる傾向があります。
バニラオプション取引とFX取引の違いは?
バニラオプション取引とFX取引は主に3つの違いがあります。性質の違いを理解してバニラオプション取引を利用すれば、easyMarkets(イージーマーケット)での取引の幅が広がることでしょう。
バニラオプション取引とFX取引の違い
- 取引コスト
- リスク・リターン
- 決済するタイミングがある
それぞれ解説していきます。
バニラオプションとFXの取引コストの違い
FX取引とバニラオプション取引の取引コストには、以下のような違いがあります。
取引コストの違い
FX取引の取引コスト | バニラオプション取引の取引コスト |
---|---|
・スプレッド
・取引手数料
・スワップポイント
|
・プレミアム
|
FX取引の取引コスト |
・スプレッド
・取引手数料
・スワップポイント
|
バニラオプション取引の取引コスト |
・プレミアム |
FX取引では「取引手数料」「スプレッド」「スワップポイント」といった手数料が発生しますが、バニラオプションでは事前に計算したプレミアムのみが取引コストです。その他手数料は一切かからず、計算する手間も不要ですので、シンプルさが利点と言えます。
なお、スワップポイントがないため長期的な保有コストはかかりませんが、決済までの期間が長くなるほど、プレミアムが高くなることには注意が必要です。
リスクとリターンの違い
FX取引は取引コストを除けば、基本的にリスクとリターンは同程度です。一方、バニラオプションは、プレミアム以上の損失は発生しません。そのため、バニラオプションはリスクが限られ、リターンは無限です。
コールオプションとプットオプションの損益を具体的に見てみましょう。
バニラオプションの損益
種類 | 損益 |
---|---|
コールオプション | 利益(上昇した場合):無限 損失(下落した場合):プレミアム分 |
プットオプション | 利益(下落した場合):無限 損失(上昇した場合):プレミアム分 |
コールオプション |
利益(上昇した場合):無限
損失(下落した場合):プレミアム分
|
プットオプション |
利益(下落した場合):無限
損失(上昇した場合):プレミアム分
|
それぞれ、有利に動いた場合の利益には限度が無く、不利に動いた場合の損失はプレミアム分に限られます。
ただし、プレミアムの価格は現在価格と権利行使時の価格、過去のボラティリティ、満期までの期間などから算出され、トレーダーがそれほど有利にならないように設定されます。
ですので、リターンが無限という性質を活かし、大幅な値動きが発生しそうと予想した場合にバニラオプション取引を行うとよいでしょう。
決済するタイミングがある
FX取引は基本的には期限が存在せず任意のタイミングで決済できますが、バニラオプションは指定した期日、もしくは期日前までに決済する必要があります。
ただし、バニラオプションでは期日が決まっていることを前提にオプションを購入するので、取引の制限になることはないでしょう。