カントリーリスク
2018.06.19
カントリーリスクとは、国民一人当たりの所得や外貨準備、国際収支、政治の安定度など、その国の情勢によって、その国の通貨が下がるリスクをいいます。つまり投資の対象となる国の信用度のことです。
不安要素が大きい国はカントリーリスクが高いという事になり、不安要素が小さい国はカントリーリスクが低いという事になります。
一般にカントリーリスクは、世界の全ての国に存在し、主に民間の格付け機関が具体的な数値や危険度を公表しており、発展途上国や新興国が先進国より高いのが普通ですが、先進国でも経済状況によっては、そのリスクが一気に高まる場合もあります。
また、そのリスク分析にあたっては、一人当たりの国民所得、外貨準備高、国際収支、財政状況、対外債務などの経済面以外に、政治や社会などの安定度なども考慮し、総合的な視点から判断されます。
なお、個人の資産運用においては、外国の通貨・株式・債券・投信(ファンド)などへ投資する場合、本リスクに注意する必要があります。身近な投資対象としては、例えば「新興国ファンド(ハイリスク・ハイリターン)」がありますが、内在するリスクの中でカントリーリスクの影響は決して小さくないので、その動向には十分に注意が必要です。
また、カントリーリスクはある国の債券や株式などへの投資を考えたときの、投資対象の国の総合的な政治的・経済的な信用度を示すものです。
カントリーリスクの例として、改革や内乱などによる政権の不安定さに伴う政策の変更や商取引での海外送金などの困難化、国際収支の悪化による外貨不足に伴う急激なインフレ、為替変動による元本や利金の目減りなどが挙げられます。
一般的にカントリーリスクが高い国として認識されているのは、アフリカ諸国や中南米諸国です。カントリーリスクはその国によって異なりますので、事前にどのようなリスクがあるのか把握しておく必要があります。
読み方
カントリーリスク・かんとりーりすく