Key Currency
2018.09.21
Key Currencyとは、基軸通貨のことであり、国際取引において基準となる通貨を意味します。基軸通貨には通貨価値が安定しており、対外取引が容易であり、高度に発達した為替市場と金融・資本市場を持っていることが条件です。
歴史的には、第一次世界大戦まで、基軸通貨は英ポンドが担っていましたが、1944年のブレトン・ウッズ協定を契機として、米ドルが取って代わることになりました。
中国当局は、中国の人民元を米ドルと並ぶ基軸通貨にすることを目指しています。しかし、その試みは必ずしも順調に進んでいるとはいえません。
また、ユーロも第二の基軸通貨として期待されているものの、難民問題やイギリスのEU離脱、加盟国の経済不安など課題も少なくなく、不安が払しょくできていません。しかし、米ドルの影響力が低下していることも確かであり、今後の動向には充分注意しておく必要があるでしょう。
そもそも、基軸通貨には3つの役割があります。国際取引において広く利用される「決済通貨」であること、各国通貨の価値基準となる「基準通貨」であること、および各国政府によって対外準備資産として保有される「準備通貨」であることです。
その基準通貨となるための要件としては、「経済力」と「軍事力」という2つのポイントにおいて、圧倒的に優位であることが求められます。なかでも、経済力については、通貨価値が安定しており、自由で発達した金融市場を持つ必要があります。
中国が基軸通貨として認められにくいのは、完全に自由な変動相場制を採用していないことと無関係ではありません。
読み方
キーカレンシー・きーかれんしー
同意語