インフレ非加速的失業率
2018.07.25
インフレ非加速的失業率(Non-Acceelerating Inflation Rate of Unemployment、NAIRU)とは、労働人口における失業者の割合のことで、自然失業率のことをいいます。長期的に見たときに、一定の水準で出てくる失業者の割合です。
短期的に見ると、実際の失業率は景気やインフレ率の変動によって影響されるため、自然失業率はインフレに関係なく、長期的に見た失業率となっています。
インフレ非加速的失業率はインフレ率を保つ失業率の閾値であるといえます。これは、失業率が小さくなったときにインフレ率が急激に上昇する数値のことを指します。
失業率がインフレ非加速的失業率を下回った場合、インフレ率は上昇するといわれています。英国の経済学者フィリップスは、インフレ率と失業率にはトレード・オフの関係があるとしています。
一方、ミルトンフリードマンは、長期的に見れば、失業率はインフレ率に関係なく一定水準に安定すると主張し、その失業率を自然失業率としました。
また、ケインズは需要が不足することによって、非自発的失業が生まれると考えています。ケインズの思想を踏まえ、政府は需要を創出することで非自発的失業をなくして完全雇用を目指すことを目標としました。
読み方
インフレヒカソクテキシツギョウリツ・いんふれひかそくてきしつぎょうりつ
同意語