寄り付き
2018.07.31
寄り付きとは、証券取引所(金融商品取引所)において最初に成立した売買(取引)のことをいいます。また、取引時間スタートの時間帯のことを意味することもあります。
この寄り付きの注文(当日の立会時間前まで出された注文)の取引価格の決定方法は、時間優先の原則を適用せずに全て同時に出された注文とみなして価格優先の原則に従って行われる「板寄せ方式」が採用されています。
これは売買注文を順次付け合わせていき、成り行きの売りと買いの注文が全て執行された後、注文が同一価格帯で合致した時に、それまで付け合わせた注文もその価格を約定値段として売買取引を成立させる仕組みとなっています。
なお、単に「寄り付き(寄付き)」といった場合は前場の寄付きを指すのが一般的であり、また後場の寄り付きについては「後場寄り」とも呼ばれています。
証券取引所や金融商品取引所は取引可能時間が決まっています。例えば、東京証券取引所は平日の午前9時から午前11時30分までが前場、昼休憩を挟んで午後0時30分から午後3時までが後場です。PTSを利用すれば夜間でも取引できる時間もありますが、仮想通貨のような24時間365日の取引はできません。
ただし、時間外でも注文だけは出しておくことが可能です。そうした時間外に出された注文をすべて付け合わせた後に、取引可能時間になってから初めて示される価格を寄り付きとよびます。
そのため、時間外に出された注文数のバランスがあまりにも悪い(一方的な買い注文や売り注文がある)場合には、寄り付くまでに数十分かかることもあります。
読み方
ヨリツキ・よりつき