購買担当者景気指数
2018.07.29
購買担当者景気指数とは、PMI(Purchasing Manager's Index)とも呼ばれます。製造業やサービス業の購買担当者を対象にアンケート調査や聞き取りなどを行い、新規受注・生産高・受注残・価格・雇用・購買数量などの指数に一定のウエイトを掛けて算出する指数のことをいいます。
特に原材料や部品などを調達する製造業の購買担当者は、取引先の動向、製品の需要、自社の生産計画などを見極めた上で仕入れを行うため、その景況感は数カ月先の景気動向を敏感に映すとされています。
また、50を判断の分かれ目として、50を上回る水準が続くと景気が拡大しているとされ、反対にこれを下回る水準が一定の期間続くと景気減速を示すとされています。
製造業の本指数は、将来の景気動向を占う「先行指数」として注目されています。購買担当者景気指数はGDPと似た動きを示しますが、発表時期が国内総生産(GDP)などの他のマクロ経済指標よりも早く実体を正確に映し出しており、GDPを約2か月先行するといわれています。
日本では、日本資材管理協会がデータを取りまとめ、英国の調査会社であるマーケットエコノミック社が月次レポートを作成し、購買担当者景気指数を公表しています。国際的には米サプライマネジメント協会(ISM)が公表している購買担当者景気指数が、各月において最も早く公表される指標として注目されています。
現場の状況が反映された購買担当者景気指数は投資家にとっても有益な指標です。
購買担当者景気指数は世界中で集計され発表されていますが、世界経済で中国が台頭するようになってからは中国の結果が注目されるようになっています。中国には購買担当者景気指数が2種類あり、調査対象の企業数や企業の規模の比率が異なります。
読み方
コウバイタントウシャケイキシスウ・こうばいたんとうしゃけいきしすう