フィボナッチの種類と作成の仕方
MetaTrader5では、フィボナッチ数列を利用したラインとして、「フィボナッチリトレースメント」が一般的ですが、この他にフィボナッチ数列を利用した「タイムゾーン」「ファン」「アーク」「チャンネル」「エクスパンション」を作成することができます。
フィボナッチタイムゾーン、フィボナッチファン、フィボナッチアーク、フィボナッチチャンネル、フィボナッチエクスパンションの作成方法は、次の通りです。
フィボナッチチャネルを表示する場合は、「挿入」メニューから、「オブジェクト」→「フィボナッチ係数」メニュー内の該当名称をクリックします。
「フィボナッチリトレースメント」では、チャートの高値と安値 (チャートの山と谷) を指定して、チャートの動きにおけるフィボナッチ数を価格軸 (縦軸) に対して表示し、上昇トレンドでの押し目や下降トレンドでの戻りの目安として使われます。
「フィボナッチタイムゾーン」では、チャートの高値と安値 (チャートの山と谷) を指定して、チャートの動きにおけるフィボナッチ数を時間軸 (横軸) に対して表示し、いつトレンドが変わるか、いつ高値・底値になるか、という目安として使われます。
「フィボナッチファン」では、チャートの高値と安値 (チャートの山と谷) を指定して、トレンドラインを形成し、今後の市場の動きを判断する目安として使われます。一般的に、設定する高値と安値は短期間での値よりも、長い期間でのチャートの高値と安値を利用することで、より傾向がつかみやすいといわれています。
「フィボナッチアーク」では、チャートの高値と安値 (チャートの山と谷) を指定して、トレンドラインを形成し、今後の市場の動きを判断する目安として使われます。「フィボナッチアーク」では、アーク (Arc) と呼ばれる円弧上のトレンドラインを形成するところが大きな特徴で、上方向に形成されたアークは上昇トレンドであること示し、下方向に形成されたアークは下降トレンドであることを示しています。
「フィボナッチチャンネル」では、チャートの高値同士 (チャートの山と山) 、と安値同士 (チャートの谷と谷) を指定して、平行チャンネルを形成し、平行チャンネルの幅におけるフィボナッチ数を平行チャネルに対して表示し、平行チャネルのブレイク後どこまで上昇・下落するか、という目安として使われます。
「フィボナッチエクスパンション」では、チャートの安値 (チャート上の谷) 、高値 (チャート上の次の山) 、次の安値 (チャート上の次の谷) を指定して、トレンドラインを形成し、今後の市場の動きを判断する目安として使われます。1つのチャートの波から分析を行う「フィボナッチリトレースメント」とは異なり、「フィボナッチエクスパンション」では、チャート内の第1の波、第2の波から今後のトレンドを判断する分析方法です。また、上方向に形成されたエクスパンションは上昇トレンドであること示し、下方向に形成されたエクスパンションは下降トレンドであることを示しています。