FX初心者はセミナーで投資の基礎知識やコツを学ぼう！

FXをテーマにしたセミナーはFXブローカーが主催していることが多いです。新規顧客獲得につなげることと、既存顧客の満足度を向上させることを目的として、積極的にセミナーを開催しているFXブローカーもあります。

セミナーの多くは主催者が用意した会場で行われます。事前に参加予約が必要な場合もありますし、自由参加のケースもあります。参加する場合は案内の内容をよく確認することをお勧めします。

また、FXブローカーのサイト上でのオンラインセミナー開催を見かけることもあるでしょう。リアルタイムで参加できれば幸運ですが、オンデマンドで過去のセミナー内容を確認できるようになっているケースも多いです。

FXブローカーが提供するセミナーの多くは無料です。口座を開設している人だけを対象にしているセミナーの場合は、基礎知識だけでなく投資のコツなどある程度踏み込んだ内容が聞ける場合もあります。口座を持っていない人でも参加できるオープンなセミナーの場合は、初心者向けで基礎知識をわかりやすく解説する内容のセミナーが多いという特徴があります。

また、FX投資家や投資コンサルタントなどが主催するセミナーは有料のものも多いです。中には高額な料金が設定されているセミナーも開催されています。セミナー料金と内容の濃さは必ずしも比例するわけではありませんが、料金が高くなると基礎知識ではなく経験に基づくFX投資のノウハウや利益を得るコツなどの内容が増える傾向があります。

FXセミナーに参加することによるメリットがある反面、デメリットもあります。

まずメリットとしては、初心者にはよくわからない専門的で難しい内容についても、内容を理解している人がわかりやすく説明してくれるため、理解できるようになるという点があげられます。また、能動的に本を読むなどの行為をしなくても受動的に話を聞くだけで楽に知識が得られる点もメリットといえるでしょう。

一方、デメリットとしては、会場に行くタイプのセミナーは一定時間拘束されるという点があげられます。ご自身の貴重な時間を使ったとしても内容に満足できれば問題ありませんが、ご自身の聞きたかったことと違う内容が延々と続くようなセミナーだった場合は、貴重な時間をロスすることになる点がデメリットです。

一定の基礎知識を理解しないでFX取引を行うことは、何の装備も持たずに野生動物だらけのジャングルに身を置くようなもので、FXのリスクに無防備にさらされることになります。そのため、FX初心者はまず基礎知識の理解を優先することをお勧めします。

一通り基礎知識を得たあとで取引を始めることによって、予想外の大きな損失を被っていきなり投資継続が不可能になるような事態を避けることができます。

特に初心者の段階で理解しておきたい基礎知識は証拠金の役割やチャート活用法、通貨の種類と特徴、そして税制とFXブローカーの選び方です。

FXは、担保にあたる証拠金と呼ばれる資金をFXブローカーに拠出し、レバレッジをかけて何倍もの取引ができる特徴があります。しかし、初心者のうちはレバレッジのかけすぎは避けた方がよいでしょう。倍率を上げることで大きな利益が狙えるようになりますが、損失額も大きくなる可能性があることを知っておく必要があります。

チャートとは為替レートの推移を時系列にまとめたグラフのことです。このチャートを上手く活用できるようになると、売買のタイミングが読み取れるようになります。FXのセミナーでは必ずといっていいほど解説がある定番のテーマですので、セミナーを利用して知識を吸収するのもよいでしょう。

まずロウソク足と移動平均線が表示されている、シンプルなチャートの見方をマスターすることから始めることをお勧めします。ロウソク足とは始値と終値、高値と安値がわかるもので、移動平均線とは過去25日間や過去5日間などの為替レートの平均値を表示する線のことです。

一般的には、短い日数の移動平均線が、長い日数の移動平均線を下から上に突き抜けると上昇トレンドに変わったサインである可能性が高いといわれています。

FXブローカーによって取引可能な通貨は違いますが、FXで取引できる通貨にはさまざまなものがあります。

世界の基軸通貨といわれるアメリカドル、ヨーロッパの地域通貨であるユーロ、日本円そしてポンドやスイスフラン、オーストラリアドルなど先進国の通貨は取引量も多く、小さな出来事で激しくレートが変動する可能性は低いため、初心者でも比較的取引しやすいという特徴があります。

日本円やスイスフランは安全性が高いとみなされる傾向があり、有事の際に買われて強くなることが多々あります。

一方、新興国の通貨なども取引できる場合がありますが、ちょっとした異変で急激に為替レートが変動する可能性があるという特徴があります。取引量が少ないため、需給バランスが崩れやすいことがその理由だと考えられます。

FXには国内FXと海外FXがあり、税制に違いがあります。国内FXは分離課税の雑所得に該当し、所得に対する所得税と住民税の税率は20%の比例税率が適用されます。

一方、海外FXは総合課税の雑所得に該当し、他の所得と合算して所得控除を引いたあとの課税総所得金額に対して超過累進税率が適用されることになります。超過累進税率は所得金額に応じ5%から55%となっています。

この他に、所得税に対して2.1%が復興特別所得税として課税されます。源泉徴収はありませんので、一定の所得以下の場合を除いて確定申告する必要があります。

初心者がFXを始める場合はFXブローカーに口座開設する必要があります。FXブローカーを選ぶ場合は売買手数料やスプレッドなどのコスト負担が少ない会社を選ぶことが重要ですが、他にもポイントがあります。

国内FXブローカーの場合は、ロスカットと呼ばれる損失拡大を防ぐ注文システムがありますが、急激な為替変動が生じても想定通りの為替レートで約定できる可能性が高い会社を選ぶことが大切です。また、海外FXブローカーを選ぶ場合は、日本語サポートの充実度やデモ取引を活用して取引がしやすい会社を選ぶようにしましょう。

FX初心者は、スタートの段階で大きな損失を被ってFXを続けられなくなる事態を避けることが大切です。取引が継続できれば時間をかけて経験を積んでいくことができ、初心者を卒業できるようになります。

しかし、基本的な知識がない状態で「とりあえずやってみよう」というスタンスで始めると、レバレッジをかけすぎたり、ロスカットやゼロカットのシステムを活用しなかったりして、投資が継続できないほどの損失を被る可能性が高くなってしまいます。そうならないためにも、セミナーなどを活用して基礎知識を得てから実際の取引を始めるようにすることをお勧めします。