FXを始めるにはいくらの資金が必要?FX投資に欠かせない証拠金とレバレッジの仕組みに関する知識
FXに関する基礎知識
FX取引を行う場合には、証拠金とレバレッジの仕組みを理解することが欠かせません。FX投資は少額の証拠金であってもその金額の何倍もの取引ができるという魅力があります。しかし、損失が拡大するリスクがありますので、保有しているポジションの損益も含めて実質的な証拠金の残高がどうなっているかを管理することも重要になります。そこで、証拠金の種類や証拠金維持率の出し方、最低限必要となる証拠金の金額、さらには業者ごとに違う通貨単位の比較など証拠金やレバレッジに関連する知識についてお伝えします。最終的には海外FXに挑戦してみましょう。
FX投資を始めるためには欠かせない証拠金の基礎知識
まずFXとは何かを再確認しよう
FXを始めるにあたっては、まずFXとは何かを再確認しておくことが大切です。FXは通貨売買取引のことですが、外貨預金などと違うのは証拠金取引であるということです。自己資金を証拠金としてFX業者に預けた上で証拠金の何倍もの取引ができることが魅力だとされています。
自己資金として投じた証拠金以上の取引を行うことによって多額の利益が得られる可能性がありますが、その反面大きな損失を被るリスクがあることは忘れてはいけないでしょう。
リスクとリターンのバランスをとることが大切で、そのためには証拠金の仕組みに関する基礎知識を理解しておく必要があります。証拠金の仕組みが正しく理解できれば、必要な証拠金の算出や自分に合ったレバレッジのかけ方などを判断できるようになるでしょう。
証拠金には種類がある!必要証拠金とは?
証拠金にはさまざまな種類がありますので、それぞれについて正しく理解しておくことが大切です。それぞれの証拠金の呼び方はFX業者によって違う場合がありますが、代表的な種類としては必要証拠金、有効証拠金そして剰余証拠金があります。
まず必要証拠金ですが、これはポジションをとるために最低限必要となる証拠金の金額のことです。国内FXだけでなく海外FXでも使われる用語です。
例えば、1ドル110円で1万通貨、25倍のレバレッジをかける場合、110円に1万をかけて25で割った4.4万円が必要証拠金となります。ただし、為替レートは常に変動しますので必要証拠金も為替レートに連動して常に変動することになります。
有効証拠金とは何か?
では有効証拠金とは何でしょう?有効証拠金とは、FX業者に拠出している証拠金に未決済で保有中のポジションの含み損益を加減した金額のことを指します。言い換えれば、現時点で保有しているポジションを解消した場合に取引口座に残る残高のことです。
例えば、証拠金として100万円を拠出して60万円を使いポジションを保有して含み益が10万円ある場合、100万円と含み益10万円を足した110万円が有効証拠金となります。こちらの用語も国内FX・海外FXともに使用される言葉です。
維持証拠金・剰余証拠金とは何か?証拠金維持率との関係は?
もう1つの証拠金の種類である剰余証拠金とはどういったものなのでしょう?剰余証拠金は、新規注文の証拠金として充当できる証拠金のことをいいます。
先ほどの有効証拠金の例の場合に当てはめると、100万円拠出した分からすでに60万円は別のポジションの保有に使っていますので、残りは40万円になります。40万円は新規に取引をするための証拠金に使えますので、この40万円が剰余証拠金となります。
これらの各種証拠金の意味が分かれば維持証拠金や証拠金維持率を理解することは難しくありません。
維持証拠金は、一般的にはポジション保持に必要な資金で必要証拠金の何割のように設定され、強制ロスカットなどの基準として使われることが多いです。ただし、FX業者によってその定義は違う場合がありますので注意が必要です。
また、証拠金維持率とは取引している金額に対する証拠金残高の割合のことをいいます。維持証拠金・剰余証拠金・証拠金維持率については国内FXだけで使用される用語です。
海外FXの場合は証拠金以上の損失が出た場合は強制的に証拠金と同額の損失で決済されるゼロカットシステムが適用されますので、証拠金維持率などの考え方は関係ありません。損失が証拠金以上に拡大することはないため、国内FXよりも海外FXの方がリスクが限定できるメリットがあるといえるでしょう。
取引通貨単位別FX業者のご紹介
取引単位が1万通貨単位のFX業者と必要となる証拠金
取引単位が小さければ少額投資はやりやすくなります。取引単位が大きかったとしてもレバレッジをかけることで証拠金は少額で済むことも忘れてはいけないでしょう。
では、証拠金の額にも影響を与える取引単位はどのぐらいなのでしょう?海外FXの場合は1,000単位としているところが多いという傾向があります。ただし海外FXでも1単位から取引できるところとしている業者もあります。
ドルであれば1万通貨を日本円換算すると約110万円前後となります。レバレッジなしであれば100万円を超える証拠金が必要となりますが、レバレッジを10倍にすることによって、証拠金の額は10万円程度に下げられます。
1万通貨単位の場合は、取引にあたって最低でも10万円程度の証拠金を用意しておくことを目安にするとよいでしょう。1万通貨を取引単位としている海外FX業者としては、IFCマーケットなどがあげられます。
取引単位が1,000通貨単位のFX業者と必要となる証拠金
取引単位を1,000通貨単位としている海外FX業者も多いです。
例えば、XMやFXDDといったところは1,000通貨単位です。1,000通貨単位のドルを日本円に換算すると約11万円前後となりますので、レバレッジをかけなければ10万円程度の証拠金が必要、10倍のレバレッジをかけると1万円程度の証拠金が必要となります。1万通貨単位の場合よりも少額取引がやりやすくなります。
取引単位が1通貨単位の海外FX業者はある?
XMのマイクロ口座など海外FX業者の中には取引単位が10通貨単位という業者もあります。しかし、1単位という主な海外FX業者はみあたりません。
1通貨単位ということは、例えば1ドル単位で取引できることを意味します。日本円に換算すればわずか100円と少しということになりますので、レバレッジをかけなくてもお小遣い感覚でFX投資ができます。国内FX業者には1単位で取引できる業者もあるようですが、10単位程度の海外FX業者を選べば十分少額投資に対応できるでしょう。
レバレッジをかけずに長期投資する方法もある
海外FXであれば数百倍、千倍といったレバレッジも可能になりますが、国内FXのレバレッジは最大で25倍に規制されています。しかし、レバレッジをかけないで長期投資をするという方法もあります。
レバレッジゼロで長期投資をするということは、証拠金で預けている資金と同額の取引をすることになり、外貨建てMMFなどの投資と同じことになります。
レバレッジゼロであっても長期投資をすれば大きな為替差益が得られる可能性はありますし、通貨ペアによっては金利差に相当するスワップポイントを得ることもできます。しかも、外貨建てMMFや外貨預金などと比較すると手数料が圧倒的に安いというメリットがあります。
レバレッジをかけないで取引するという選択肢があるということを知っておくとよいでしょう。
少額投資でもレバレッジや証拠金の仕組みを理解してリスクを抑える必要がある
FX投資の魅力の1つとして少ない自己資金で大きな取引ができることがあり、少額の証拠金を預けてレバレッジをかけることによって実現できます。そうすることによって少額の自己資金でも大きな利益が狙えるようになりますが、その反面大きな損失が発生するリスクもあります。
そのため、FX取引を行う場合は、証拠金やレバレッジの仕組みを正しく理解しておくことが大切になります。
取引の大きさはレバレッジの倍率だけでなく、通貨単位にもよります。FX業者によって違いがありますので、自分がとれるリスクを考慮しながら最適なFX業者を選択するようにしましょう。
また、海外FX業者を選んで国内では最大25倍とされているレバレッジよりも大きな倍率のレバレッジをかけるという選択肢もあります。また、海外FX業者の場合は取引通貨単位は10通貨単位から1,000通貨単位が主流です。
FX投資を始めるにあたっては、国内FX業者だけでなく海外FX業者を選択肢の範囲に入れて業者の選択をしてみましょう。レバレッジの大きさや証拠金以上の損失が出ない海外FXがおすすめです。