海外FX初心者
日本時間早朝のFX市場は、スプレッドが広がりやすくリスクがある一方で、取引チャンスが混在する時間帯です。
ただ、「早朝トレードは難しそう」「リスクが高すぎるのでは」といった不安を抱く方も多いでしょう。
そこで本記事では、海外FX業者の早朝スプレッドの特徴や、早朝トレードしやすいブローカー、有効なトレード戦略を解説していきます。
この記事の目次
FX市場は日本時間早朝にスプレッドが広がりやすい
日本時間の早朝(4時〜8時)は、スプレッドが特に広がりやすいタイミングであると同時に、大きな価格変動や特定の値動きが生じやすいためトレードの狙い目でもあります。
早朝スプレッドが広がる理由や、具体的にどれくらいスプレッドが広がるかを解説していきます。
早朝のスプレッドが広がる理由
早朝スプレッドが広がりやすいのは、取引量が減少し流動性が低下するためです。取引参加者が少なくなると、売買の需給バランスが崩れやすくなります。その結果FX業者は特定のレートでの約定が難しくなるため、スプレッドを広げざるを得なくなります。
日本時間早朝はオーストラリアのウェリントン市場がメインとなり、9時ごろから東京市場がオープンするにつれてスプレッドが狭くなるのが基本的な傾向です。なお、月曜日早朝は週末の取引活動(特に中東市場)の影響で、レートが急変動する可能性があるため注意が必要です。
日本時間早朝のトレードが注目される理由は?
日本時間の早朝トレードが注目される理由はいくつかあります。まず、スプレッドは広がりますが小規模な取引でも相場が大きく動く可能性があり、トレードのチャンスとなるためです。
また、値動きの癖が見られることも多く、判断基準が明確な場面が生まれることも理由の一つとなっています。例えば前週の終値から生じた窓を埋める動きなど特定のパターンが発生します。
さらに、朝の短時間で取引を完結できるため、日中の仕事と両立しやすいという利点もあります。ただし、朝のスプレッドは広がりやすいため、スプレッドの管理やリスク管理には十分な注意を払う必要があります。
取引規制がある場合も
一部の業者では早朝取引が禁止されている場合や、通常より低いレバレッジでしか取引できないなどの制限が設けられていることがあります。公式サイトをチェックするのも良いですが、日本語サポートに直接問い合わせるのが最も確実な方法です。
海外FXの早朝スプレッドはどれくらい広がる?
海外FXブローカーの平均スプレッドと早朝の最大スプレッドの違いを具体的に見ていきましょう。以下は主要海外FXブローカーの平均スプレッドと早朝のスプレッドを計測した数値です。
海外FXブローカーの平均スプレッドと早朝スプレッド
ブローカー名 |
EURUSD 平均スプレッド |
EURUSD 早朝の最大スプレッド |
USDJPY 平均スプレッド |
USDJPY 早朝の最大スプレッド |
KIWAMI極 | 1.2pips | 13.6pips | 1.6pips | 5.1pips |
ブレード | 0.6pips | 11.3pips | 0.9pips | 8.8pips |
スマート | 1.2pips | 10.8pips | 1.6pips | 7.0pips |
プロ | 0.6pips | 12.0pips | 0.7pips | 6.8pips |
Raw ゼロ | 0.4pips | 9.0pips | 0.6pips | 6.5pips |
KIWAMI極 | |
EURUSD 平均スプレッド |
1.2pips |
EURUSD 早朝の最大スプレッド |
13.6pips |
USDJPY 平均スプレッド |
1.6pips |
USDJPY 早朝の最大スプレッド |
5.1pips |
ブレード | |
EURUSD 平均スプレッド |
0.6pips |
EURUSD 早朝の最大スプレッド |
11.3pips |
USDJPY 平均スプレッド |
0.9pips |
USDJPY 早朝の最大スプレッド |
8.8pips |
スマート | |
EURUSD 平均スプレッド |
1.2pips |
EURUSD 早朝の最大スプレッド |
10.8pips |
USDJPY 平均スプレッド |
1.6pips |
USDJPY 早朝の最大スプレッド |
7.0pips |
プロ | |
EURUSD 平均スプレッド |
0.6pips |
EURUSD 早朝の最大スプレッド |
12.0pips |
USDJPY 平均スプレッド |
0.7pips |
USDJPY 早朝の最大スプレッド |
6.8pips |
Raw ゼロ | |
EURUSD 平均スプレッド |
0.4pips |
EURUSD 早朝の最大スプレッド |
9.0pips |
USDJPY 平均スプレッド |
0.6pips |
USDJPY 早朝の最大スプレッド |
6.5pips |
全てのブローカーで早朝のスプレッドが通常時と比べて明確に広がっていることが確認できます。中には通常時の10倍以上にスプレッドが拡大しているブローカーも存在するので、コストを抑えるためにはブローカー選択が重要であることがわかります。
また、ブローカー選びにおいては、スプレッドの狭さだけでなく、他の要素も考慮することが大切です。例えば、約定力、レイテンシー、取引可能な通貨ペア、レバレッジ、取引手数料、顧客サポートの質なども重視したい要素となります。
具体的なスプレッドは以下の「myforex リアルタイムスプレッド比較」の時間帯別のスプレッドにてご確認いただけます。
早朝スプレッドが狭く取引しやすい海外FX業者
狭いスプレッドかつその他の条件も優れる、早朝にトレードしやすい海外FX業者をご紹介します。
Titan FX(タイタンFX)
TitanFX(タイタンFX)は約定力が非常に高く、早朝でも非常に取引しやすいブローカーです。約定時間は他のブローカーでは200msを超えることが多い中で、30ms程度と超高速です。また、Titan FXは約定拒否がほとんどないため、戦略通りの取引ができます。
スプレッドも時に大きく広がりますが通常はかなり狭く、裁量取引だけでなく朝スキャEAの利用報告でもTitan FXは高い評価を得ています。また、Titan FX月曜の開場約15分後にはレバレッジが100倍になりますが、多くのブローカーは1時間ほどレバレッジ制限を受けるので規制時間が短いのもメリットです。
口座タイプはスプレッドの狭い「ブレード口座」がおすすめです。
Titan FXの高品質のエクイニクスサーバーを採用している点や、独自のゼロポイントテクノロジーにより実現されています。
XMTrading(エックスエム)
XMTrading(エックスエム)は優れた約定力かつ早朝のスプレッドが広がりにくいため、早朝トレードが非常に行いやすいブローカーです。平時のスプレッドは圧倒的に狭いわけではありませんが、早朝取引に関しては大きなアドバンテージがあります。
XMは複数のリクイディティプロバイダーと提携することで約定拒否やリクオートがありません。業界でもトップクラスの約定力で、値動きが激しい相場環境でも理想に近い取引執行が可能です。
XMは未入金・入金ボーナスやロイヤルティプログラムなど、魅力的なサービスが充実しているため、初心者にもおすすめです。
口座タイプはボーナスを受け取りたい方は「スタンダード口座」、スプレッドの狭さ重視の方は「KIWAMI極口座」がおすすめです。
MILTON MARKETS(ミルトンマーケッツ)
MILTON MARKETS(ミルトンマーケッツ)は約定力が高く、早朝のスキャルピングにも適したブローカーです。約定拒否のない平均100msの高速約定環境を提供しており、スリッページも発生しにくい快適な取引ができます。
また、MILTON MARKETSの独自のスリッページ保証制度は注目に値します。一定条件下(約定まで1,000ms以上、スリッページが1pips以上)でスリッページ分が補償されるため予期せぬ損失を防ぐことが可能です。
ただし、スリッページ補償はマーケットオープンの週明け60分は保障対象外となるため、月曜早朝のトレードには注意が必要です。口座タイプは初心者向けの「スマート口座」でも十分に狭いスプレッドで取引できます。
早朝トレードに使える戦略
早朝トレードでは、準備段階で狭いスプレッドを提供する口座タイプを選択することが重要です。また、早朝でもスプレッドが比較的狭いUSDJPYやEURJPYなどの主要通貨ペアを、基本的には取引しましょう。
これらを踏まえ、早朝トレードに活用できる具体的な戦略を解説していきます。
スキャルピング
数秒から数分の程度の保有時間で何度も売買を繰り返して利益を積み重ねる「スキャルピング」は早朝トレードでよく使われる戦略です。早朝のスキャルピングは、「朝スキャ」とも呼ばれるほど一般的となっています。
朝方はレンジ相場になりやすく、レンジでの反転やレンジ内での順張りを狙ってエントリーと決済をするのがよく使われる手法です。レンジ相場では大きなトレンドが形成されにくく、一定の範囲内で動きやすい特徴があります。
また、順張りの手法も有効です。朝の相場は前日の終値や一晩のニュースの影響を受けて一定の方向性を持ちやすいため、押し目のような形でエントリーすることができます。
ニューストレード
ニューストレードも有効な戦略の一つです。朝方に発表される経済指標やニュース、特に日本や中国の経済指標発表後の値動きを狙います。事前に予想値と市場の反応を予測しておくことが重要です。
この際、ニュースの動向を見た後にRSIなどのオシレーター系で買われすぎ・売られすぎを判断してトレードするという戦略が使えます。なお、ニュースによっては突発的な値動きが見られますので、リスク管理が非常に重要です。決済指値や決済逆指値を設定することを忘れないようにしましょう。
窓開け窓閉めトレード
窓開け窓閉めトレードは、チャート上に「窓(ローソク足とローソク足に隙間ができること)」が発生したタイミングを狙うトレード手法です。「窓は開いたら閉まる」という相場の傾向を利用して、方向性を見極めて利益を狙います。
特に月曜日のトレード開始時間には窓が空きやすいため、この時間帯が狙い目となります。ただし、窓が発生したとしても必ずしも窓が閉まるとは限らないため注意が必要です。
海外FXの早朝スプレッド・早朝取引に関する注意点
最後に、海外FXで早朝・週明けに取引する際の注意点としてをご紹介します。
早朝のタイミングばかりで取引しない
多くの海外FX業者では、特定のタイミングを狙った取引を繰り返す行為が禁止されています。そのため、早朝に限定して取引を繰り返すと、規約違反に該当しペナルティの対象となる可能性があります。
具体的な措置として、口座凍結や該当する取引のキャンセル(出金拒否)などがあるため、なるべく早朝以外の取引も行いましょう。
また、早朝・週明けの市場は流動性が低く、レートも不安定になりやすいため、禁止しているブローカーもあるため規約も確認しておく必要があります。
約定力やレイテンシーもチェックする
約定力やレイテンシーもチェックすることが重要です。スプレッドだけでなく、これらの要素も取引の質に大きく影響します。
レイテンシーとは、サーバーとの通信遅延を示す数値で、レイテンシーが高いほど約定に時間がかかり、スリッページやリクオートが発生しやすくなります。
複数のEAを稼働させるとリスクが高まる
また、複数のEAを稼働させるとリスクが高まる点にも注意が必要です。朝スキャのEAを複数稼働させると、同じタイミングで多くのポジションを持ちやすくなります。
基本的には稼働させるEAは少なくし、複数稼働させる場合はロット数を抑えて分散取引を行うなどの対策が必要です。
海外FXの早朝スプレッドを理解して取引
日本時間の早朝、特に月曜のマーケットオープン時は、急激なスプレッド拡大や相場変動が起こりやすいタイミングです。
デメリットもあり多くのトレーダーに敬遠されがちですが、トレードチャンスでもあります。早朝トレードをものにするためにはスプレッドの理解とトレード戦術、適切なブローカー選びが重要です。
ぜひ本記事を参考に、早朝のトレードを開始してみてください。