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FXGTが採用しているマーケットデプスとは?
FXGT(エフエックスジーティー)の仮想通貨取引では、マーケットデプスにより約定価格が変動する独自のシステムを採用しています。
約定価格の変動はスリッページやスプレッドの拡大といった不利益につながるため、FXGTで取引を行う際にはこの仕組みを十分に理解することが必要です。
マーケットデプスは価格レベルごとの買い注文と売り注文の数量を表示する機能で、MT4 / MT5に標準搭載されています。注文の需要と供給を示し、トレーダーが市場の心理や方向性を把握するのに役立ちます。なお、FXGT以外のブローカーでは、マーケットデプスに基づいて取引条件が変わるシステムを基本的には採用していません。
取引量増えるほど約定価格は不利になる
マーケットデプスによって約定価格が変わるシステムの基本的な特徴は、ロット数が少ない場合は取引コストが安くなり、ロット数が多い場合は取引コストが高くなることです。
SNS上では、マーケットデプスによる約定のズレをスリッページと誤認して「FXGTは注文が滑る」などといった投稿が見られます。しかし、その多くはマーケットデプスの存在を把握していないユーザーの投稿のように見受けられます。
FXGTで取引する場合には、マーケットデプスに関する知識の有無で取引コストに差が生じるため、マーケットデプスについてあらかじめ予備知識を身につけておくことが大切です。
マーケットデプスの対象銘柄
FXGT(エフエックスジーティー)で取引可能な銘柄のうちマーケットデプスの影響を受ける銘柄は仮想通貨銘柄のみです。FX通貨ペアやその他CFDは取引するロット数で約定価格やスプレッドが変動するということはありません。
なお、海外FX業者では通常銘柄やカテゴリによって、同じ1ロットでも取引量が異なりますが、FXGTでは「GTLot」という取引量の単位を作っており、GTLot基準で確認すると取引量のチェックが容易です。キャンペーンの参加要件などにも利用されているため、ぜひご確認ください。
マーケットデプスの確認方法
マーケットデプスは、MT4 / MT5で確認することができます。MT4 / MT5の気配値表示で見たいペアを右クリックし、「板注文画面」をクリックすると表示されます。
FXGTのマーケットデプス計算方法
マーケットデプスによって変動する約定価格の具体的な計算例を解説します。また、どれくらいスプレッドが変動するかもBTC(ビットコイン)とETH(イーサリアム)を例にご紹介します。
マーケットデプスによる約定価格の計算方法
FXGT(エフエックスジーティー)マーケットデプスでは以下のように約定価格が決定します。
マーケットデプスによる約定価格
約定価格 =(レイヤー1の数量 × 価格)+(レイヤー2の数量 × 価格)+...(レイヤーnの数量 × 価格)÷ 取引数量
レイヤーとは決まった価格と取引量が設定されている層のことです。各レイヤーの取引数量と価格を掛け合わせて合計し、総取引数量で割ると1ロット当たりの約定価格が算出できます。
それでは、以下のようなマーケットデプスで、買い注文を行う場合を例に計算してみましょう。
マーケットデプスによる約定価格の計算例
レイヤー | 数量 | 価格 |
レイヤー2 | 10 | 1,050ドル |
レイヤー1 | 5 | 1,000ドル |
レイヤー2 | |
数量 | 10 |
価格 | 1,050ドル |
レイヤー1 | |
数量 | 5 |
価格 | 1,000ドル |
上記のマーケットデプスの銘柄で、5ロットを取引する場合はすべて1,000ドルで約定します。しかし、7ロット取引する場合は、レイヤー1の約定数量が5、レイヤー2の約定数量が2になるので、先ほどの式に入れると次のようになります。
{(5×1000)+(2×1050)} ÷ 7=平均約定価格1014.29
このように、各レイヤー毎の価格とロット数の平均が約定価格となります。
ロットの違いによるマーケットデプス
今ロット数によってどれくらい約定価格が変わるのでしょうか。実際の市場価格とマーケットデプスを元に確認してみましょう。2023年8月のある時点でのビットコイン(BTCのマーケットデプスは以下の通りです。
ビットコインのマーケットデプス(買い)
レイヤー | 数量 | 価格 |
レイヤー3 | 6.00 | 27564.72 |
レイヤー2 | 4.84 | 27558.83 |
レイヤー1 | 2.19 | 27546.41 |
レイヤー3 | |
数量 | 6.00 |
価格 | 27564.72 |
レイヤー2 | |
数量 | 4.84 |
価格 | 27558.83 |
レイヤー1 | |
数量 | 2.19 |
価格 | 27546.41 |
上記の条件でのロット数によるマーケットデプスによる約定価格の違いを表にします。
ロット数によるマーケットデプスの違い
項目 | 5ロット | 10ロット | 13.03ロット(※) |
レイヤー1価格 | 2.19 × 27546.41 | 2.19 × 27546.41 | 2.19 × 27546.41 |
レイヤー2価格 | 2.81 × 27558.83 | 4.84 × 27558.83 | 4.84 × 27558.83 |
レイヤー3価格 | 0 | 2.97 × 27564.72 | 6 × 27564.72 |
平均約定価格 | 27553.39004 | 27,557.85935 | 27559.4547276 |
レイヤー1価格 | |
5ロット | 2.19 × 27546.41 |
10ロット | 2.19 × 27546.41 |
13.03ロット(※) | 2.19 × 27546.41 |
レイヤー2価格 | |
5ロット | 2.81 × 27558.83 |
10ロット | 4.84 × 27558.83 |
13.03ロット(※) | 4.84 × 27558.83 |
レイヤー3価格 | |
5ロット | 0 |
10ロット | 2.97 × 27564.72 |
13.03ロット(※) | 6 × 27564.72 |
平均約定価格 | |
5ロット | 27553.39004 |
10ロット | 27,557.85935 |
13.03ロット(※) | 27559.4547276 |
レイヤー3までの最大ロット数
ロット数が増えるにつれて約定価格が高くなることはつまり、約定価格の差が開き取引コストが増していることを意味します。具体的には、5ロット(レイヤー1)から13.03ロット(レイヤー1~3)になると約6ドルほど約定価格が不利になっています。
次は具体的に、FXGT(エフエックスジーティー)のマーケットデプスのレイヤーによってスプレッドがどれくらい変動するのか見てみましょう。
マーケットデプスで取引コストはどれくらい変わる?
メジャーな仮想通貨であるビットコインとイーサリアムで、マーケットデプスのレイヤーごとの約定価格を確認していきましょう。
BTCUSD レイヤー毎の約定価格
レイヤー | 最大取引ロット | スプレッド |
レイヤー1 | 2~4ロット | 20ドル前後 |
レイヤー2 | 5~7ロット | 30ドル前後 |
レイヤー3 | 10~14ロット | 40ドル前後 |
レイヤー1 | |
最大取引ロット | 2~4ロット |
スプレッド | 20ドル前後 |
レイヤー2 | |
最大取引ロット | 5~7ロット |
スプレッド | 30ドル前後 |
レイヤー3 | |
最大取引ロット | 10~14ロット |
スプレッド | 40ドル前後 |
ビットコインはレイヤーが上がるごとに約定価格が約10ドル不利になります。レバレッジを利用して大きな取引量にする際にはお気を付けください。
イーサリアムのレイヤーに対するスプレッド
レイヤー | 最大取引ロット | スプレッド |
レイヤー1 | 1~2ロット | 2ドル前後 |
レイヤー2 | 5~8ロット | 3ドル前後 |
レイヤー3 | 9~11ロット | 4ドル前後 |
レイヤー1 | |
最大取引ロット | 1~2ロット |
スプレッド | 2ドル前後 |
レイヤー2 | |
最大取引ロット | 5~8ロット |
スプレッド | 3ドル前後 |
レイヤー3 | |
最大取引ロット | 9~11ロット |
スプレッド | 4ドル前後 |
イーサリアムはレイヤーが上がるごとに1ドル約定価格が不利になります。価格の安いイーサリアムはビットコインと比較してロット数が増えやすいため、こまめにご確認ください。
FXGTがスリッページが起こるとされる理由
SNSなどでFXGT(エフエックスジーティー)に関して「スリッページが発生する」や「注文が滑る」との評判を見かけることがあるかもしれません。
仮想通貨銘柄に関してはマーケットデプスによる約定価格が変動する仕組み自体が「スリッページ・滑り」を生じる一因となっている可能性があります。市場の急変動によりレイヤーが影響を受けやすいからです。
スリッページが起きやすい具体的なタイミングの通りです。
マーケットデプスによるスリッページが発生しやすいタイミング
- 急な市場変動
- 流動性が低いタイミング
- 計算タイムラグ
急な市場変動
特定のニュースやイベントにより市場が急に動いた場合、注文に偏りが生まれマーケットデプスが乱れる可能性があります。
これによって、想定していた約定価格よりも大きくなり、注文が滑ったと感じる原因になる可能性があります。
流動性が低いタイミング
流動性が低い(取引量が少ない)ことで特定のレイヤーの数量が不足している場合、価格が大きくなりやすいことがあります。具体的には以下のようなタイミングです。
流動性が低くなりやすいタイミング
- 主要な市場(ニューヨーク、ロンドン、東京)が閉場または開場するタイミング
- 週末・週明け
- 特定の国の祝日
- 年末年始
- 重要な経済発表前後
仮想通貨は24時間365日取引可能ですが、上記の影響を少なからず受けるため取引にはご注意ください。
計算タイムラグ
マーケットデプスはリアルタイムで変動するため、注文までのタイムラグによってスリッページが起こる可能性があります。
急な市場の変動も含め、注文が滑る可能性を完全に防ぐことはできませんが、これらのリスクを意識してなるべく取引を避けるなど対策を講じることが重要です。
マーケットデプスによるスプレッド拡大の対策は?
FXGT(エフエックスジーティー)のマーケットデプスによる約定価格への対策は、以下の通りです。
マーケットデプスによるスリッページ対策
- 小さなロット数で回転率を上げてトレード
- 銘柄を分散させる
保有するロットが大きくなればなるほど、レイヤーが増えて約定価格は不利になります。したがって、レイヤーが分かれないように小ロットでトレードを行えば、約定価格に差が生じにくくなります。
また、1銘柄で取引量を増やさず、トレードする銘柄の種類を増やすのも1つの手段です。ただし、銘柄によって流動性が異なるため、事前に動きの特徴などの確認は必要になります。
FXGTにおける仮想通貨トレードの特徴
FXGT(エフエックスジーティー)では、「ミニ口座」「スタンダード+口座」「PRO口座」「ECN口座」「CryptoMax口座」で仮想通貨取引を行うことができます。各口座ごとに取引可能な銘柄や取引条件は異なるので、利用前に確認しておきましょう。
FXGTの口座タイプ別仮想通貨取引条件
項目 | スタンダード+ | ミニ | PRO | ECN | CryptoMax |
ボーナス | あり | なし | あり | ||
仮想通貨 銘柄数 |
33 | 13 | 32 | 19 | 40 |
FX取引 | できる | できない | |||
スワップ | なし | あり | なし | ||
スプレッド | 広い | 狭い | 広い |
ボーナス | |
スタンダード+/ミニ/CryptoMax | あり |
PRO/ECN | なし |
仮想通貨銘柄数 | |
スタンダード+ | 33 |
ミニ | 13 |
PRO | 32 |
ECN | 19 |
CryptoMax | 40 |
FX取引 | |
スタンダード+/ミニ/PRO/ECN | できる |
CryptoMax | できない |
スワップ | |
スタンダード+/ミニ/CryptoMax | なし |
PRO/ECN | あり |
CryptoMax | なし |
スプレッド | |
スタンダード+/ミニ/CryptoMax | 広い |
PRO/ECN | 狭い |
CryptoMax | 広い |
より多くの仮想通貨を取引したい場合は、CryptoMax口座、スタンダード+口座、PRO口座を選択しましょう。
FXGTの大きな特徴であるボーナスを受け取れるのは、スタンダード+口座、ミニ口座、CryptoMax口座です。ただしボーナスが大きい分スプレッドが広めに設定されています。
スワップフリーや狭いスプレッドで取引したい方は、「PRO口座」や「ECN口座」を選択しましょう。
FXGTのマーケットデプスを理解して安全なトレードを
FXGT(エフエックスジーティー)の仮想通貨取引のスプレッドは、マーケットデプスの影響を受けます。マーケットデプスのシステムをしっかりと把握した上で取引することが大切です。
また、マーケットデプスは急な市場変動、流動性の欠如などで急変動が生じることが考えられます。FXGTの特徴を生かし利益を得るため、マーケットデプスの変動を考慮した上で取引することが大切です。
この記事を参考に、マーケットデプスや発生しうるリスクと対策についての理解を深めていただければと思います。