金融派生商品
2018.07.05
金融派生商品とは、デリバティブとも呼ばれ、金利・債券・株式・為替・コモディティなどの原資産から派生した取引の総称をいいます。その種類については元となる原資産、取引の形態(店頭取引、取引所取引)、商品の仕組み(スワップ、オプション等)によって、いくつかに分類できます。
代表的なものには先物取引(金利やコモディティ等を原資産とする取引)、スワップ取引(金利等を交換する取引)、オプション取引(取引を行う権利を売買する取引)などが挙げられます。また、本用語の元となる英単語の"derivative"は「派生的、副次的」という意味です。
金融派生商品は、現物を保有していなくても取引できる先物取引などによって流動性が高まるので、市場が活発になる効果が期待できます。市場が開く前に値動きを予測し、先回りして取引することも可能です。金融派生商品の取引は今後の相場を左右したり、市場の急激な価格変動をおさえたりする役割も持っています。
現物の買いと先物の売りなど逆の値動きをする金融派生商品を組み合わせた場合に発揮されるのが、損失が拡大するリスクの軽減です。同じ値動きをする金融派生商品を組み合わせて、高い利益を狙う場合もあります。
また、一般に金融派生商品は伝統的な金融取引に比べて少ない資金で効果的にリスクヘッジやアービトラージ(裁定取引)、スペキュレーション(投機取引)を行うことができます。
しかしその一方で、レバレッジ効果により失敗したときのリスクが非常に大きいため高度なリスク管理や厳格な内部統制が重要となり、また会計上の処理は時価会計が基本となります。
読み方
キンユウハセイショウヒン・きんゆうはせいしょうひん
同意語