欧州中央銀行
2018.07.31
欧州中央銀行(ECB)は欧州の単一通貨であるユーロの金融政策を実施する中央銀行です。
ユーロ圏の物価安定を主要目的に、ユーロ圏の統一的な金融政策を担っています。他の国では、通常中央銀行は1つの国に1つだけ存在しますが、欧州中央銀行はユーロ圏全体の中央銀行となっています。
1992年のマーストリヒト条約に端を発した欧州連合の主要機関の1つでもあります。その後、1998年6月1日に前身のEMI(欧州通貨機関)を衣替えする形で発足し、本部はドイツのフランクフルトにあります。
欧州中央銀行の最優先課題は物価の安定です。ユーロ圏内の物価を安定させることで、ユーロの価値も安定し、ユーロが国際的に信頼される強い通貨になると考えているからです。
また、そのほかの役割として、域内の金融政策の策定・実施、ユーロの発行・管理、為替操作(外国為替オペレーション)の実施、加盟国の公的外貨準備の保持・管理、決済制度の円滑な運営・促進などがあります。
こうした目的から欧州中央銀行には高い独立性が与えられ、ユーロ圏の各国政府に対して景気を刺激するような政策をとるように要求することもできます。
欧州中央銀行は、ユーロシステムおよびESCB(欧州中央銀行制度)の中核として位置づけられており、ユーロ圏各国にある中央銀行を管理すると共に、各国の中央銀行は託されている任務を一緒に遂行します。
ちなみに、為替介入については成功する見通しがなければやらず、日本銀行に比べて非常に慎重です。また、金融政策の変更は、特にインフレ動向に敏感で、日本銀行に比べて素早いです。
読み方
オウシュウチュウオウギンコウ・おうしゅうちゅうおうぎんこう
同意語