店頭取引
2018.06.18
店頭取引とは、証券取引所などの市場を介さず、売り手と買い手が当事者同士で価格や売買数量などを決めて行う取引をいいます。
例えば大口の株式取引の場合、マーケットを介して売買を行うと株価が大きく変動する可能性がありますが、店頭取引であれば価格変動リスクを排除したうえで、当事者同士があらかじめ決めた価格で取引が成立します。相対売買(あいたいばいばい)や、OTC(Over The Counter)と呼ばれることもあります。
その対象となるものには、主に債券、外国為替、デリバティブなどがあります。
債券については、その種類(銘柄)が非常に多いため、店頭取引(相対売買)が中心で、証券会社が投資家(顧客)から債券の売買注文を受けた場合、証券会社自らが直接の売買の相手方となって取引を成立させます。外国為替保証金取引やCFD取引については、投資家(顧客)が口座開設時に約款に同意した上で、決められたルールにより取引を行うことになります。
多くの国内主要FX会社で用いられている店頭取引とは、取引所を介さずに当事者間で価格、数量、決済方法などを決めて行います。たとえば、FX取引において投資家がドルを購入すると、FX業者が自ら売買の相手方となってドル売りのポジションを有することになります。
たびたび店頭取引の問題点として、FX業者と投資家との間での利益相反が挙げられます。
利益相反とは、投資家が損をすることによって投資家に相対する立場のFX業者が得することです。レートをFX業者が自由に設定できるので、FX業者に有利な相場でレートを操作されると投資家の損失が生まれる場合があります。このような理由で、店頭取引は不透明な取引だと指摘されます。
読み方
テントウトリヒキ・てんとうとりひき