アメリカ市場の時間帯に注目!24時間FX取引できる世界各国為替市場の取引時間と特徴
FXに関する基礎知識
海外FXの魅力はハイレバレッジがかけられることやゼロカットによってリスクを限定できることなどがあげられますが、平日は24時間取引できるという点も魅力の1つです。世界各国の為替市場が順番に取引時間を迎えバトンタッチされていくことによって24時間取引が可能になります。そこで世界の為替市場の流れや各為替市場の特徴、そして為替レートの変動幅が大きくなる傾向がある狙い目の取引時間帯などについてお伝えします。
休日以外は24時間FX取引可能
順番に市場が開いていく!世界の為替市場の流れとは?
FX取引は株式投資と同じように為替市場が開いている時間しか取引できません。しかし株式投資とは違いFXは平日24時間取引ができます。その理由は市場が違っても投資対象が変わらないからです。
例えばアメリカドルは世界各国の為替市場で取引されています。アメリカドルの取引を行いたい場合は取引したい時間帯に開いている為替市場を見つけて取引すればよいのです。
各国の為替市場は時差があり、それぞれ取引可能な時間帯が地球の自転とともにバトンタッチされていきます。
日付が変わるとまずオーストラリアやニュージーランドなどのオセアニア市場が開きます。日本時間の早朝です。その後、日本などのアジア市場が取引可能な時間帯を迎えます。さらに日本時間で夕方ごろになるとイギリスなどのヨーロッパ市場で取引できる時間の到来です。そして日本の夜から早朝にかけては1日の最後の為替市場としてアメリカ市場での取引可能時間帯を迎えるというのが1日の流れになります。
平日であれば、アメリカ市場の終わりにオセアニア市場がオープンしますので、24時間取引が可能になるというわけです。
各為替市場と取引時間の関係
日本でFX投資を行う場合、各為替市場の取引時間を理解しておくことが大切です。為替市場によって値動きの特徴が違いますので「現在どの市場が中心で動いている」ということを把握しておく必要があります。
日本時間の6〜8時はオセアニア市場で取引が行われています。8〜15時は東京市場が中心となる時間帯です。その後15〜21時の時間帯はヨーロッパ、特にイギリスのロンドン市場を中心とした時間帯に移ります。最後に21〜翌日6時までがアメリカのニューヨーク市場の時間帯となります。
基本的に時差は一定ですが、サマータイムには注意が必要です。サマータイムとは夏に朝早くから明るくなる時間を有効活用するために時間を1時間早めることをいい、サマータイムが終了すると1時間遅らせて元に戻します。
サマータイムは欧州やアメリカ、ロシアさらにはオセアニアなどで導入されている習慣です。いつ始まっていつ終わるのかは毎年同じ日付ではなく年によって変わります。サマータイムの間は市場が開く時間が1時間早くなることを理解しておきましょう。
世界3大為替市場の特徴を理解して海外FXをしよう!
東京市場の特徴
各国の為替市場の特徴を知っておくことはFX取引を行う上で大切なポイントです。特に世界3大市場と呼ばれる東京、ニューヨークそしてロンドン市場の特徴を理解することが重要になります。
まず日本・東京市場についてです。東京市場は実需取引が多いという特徴があります。実需取引とは企業の輸出入取引決済のために外貨の売買が行われることをいいます。特に支払日として設定されることが多い5の倍数の日に実需取引が増加する傾向があるといわれています。
また値動きはそれほど大きくなくレンジ相場になることが多い点も特徴です。ただし土日に大きな取引材料が発生すると週明け最初にオープンする3大市場である東京市場でトレンドが発生することもありますので週明けは注意しましょう。
ニューヨーク市場の特徴
続いてアメリカ・ニューヨーク市場の特徴です。アメリカの経済指標の発表は世界経済に大きな影響を与えますので為替相場への影響もあります。重要な統計発表があるとレンジ相場からトレンド相場に移行したり、それまでのトレンドとは逆のトレンドが発生したりすることも多い傾向です。
東京市場と比べると値動きが荒くなる点も特徴です。また日本時間で深夜2時を過ぎるとヨーロッパが夜となり欧州各国の投資家が参加しなくなるため、値動きが落ち着く傾向がある点も特徴といえます。
ロンドン市場の特徴
3大市場の3つ目はイギリス・ロンドン市場です。ロンドン市場は3大市場の中でも取引量は最大を誇るといわれています。ロンドン市場の特徴は取引参加者が非常に多くなる時間帯と重なっている点にあります。またヨーロッパ各国の経済指標の発表もあり、新たなトレンドが発生することも多いです。
日本時間の19時ごろになるとヨーロッパが昼休みとなり発生したトレンドはゆるむこともあります。その後はニューヨーク市場の取引時間帯と重なっていき取引参加者が最も多い時間帯を迎えます。
さらにロンドンフィキシングと呼ばれる時間帯にも注意が必要です。日本時間で夏は午前0時、それ以外の時期は午前1時がその時間帯にあたります。大口顧客の取引が発生し為替市場が大きく動くことも珍しくありません。
狙い目の時間帯はアメリカ雇用統計発表とオプションカットのタイミング
アメリカ雇用統計発表でドル円相場は大きく動くことがある
アメリカ経済の動向は世界経済に大きな影響を及ぼし為替レートを大きく変動させることがあります。アメリカ経済の状態を表す指標はGDPなどいくつかありますが、その中でも注目度が高いものとして雇用統計があげられます。
アメリカ雇用統計の結果の発表タイミングは毎月第1金曜日です。発表される時間帯はサマータイムの期間中については日本時間21時30分、それ以外は22時になります。雇用統計にはさまざまな統計数値が含まれており、失業率や非農業部門雇用者数、建設業就業者数、製造業部門雇用者数など業種別就業者数、さらには週労働時間や平均時給などの結果が含まれています。
その中でも注目度が高いのが非農業部門雇用者数と失業率です。雇用統計の発表に先立ってアナリストなどが予想値を出しますが、実際の雇用統計数値が予想値と大きくかけ離れている場合はドル円レートなどが大きく変動します。変動幅が大きければそれだけ利益を得るチャンスが増えますので、海外FX取引をする場合はこの時間帯を狙うのがおすすめです。
ニューヨーク市場のオプションカットの時間帯も狙い目
アメリカ雇用統計発表以外にも狙い目の時間帯があります。それはニューヨーク市場のオプションカットの時間帯です。日本時間でサマータイム期間は23時、それ以外の期間では24時(午前0時)です。
オプションとは投資対象をあらかじめ決められた価格で売る権利や買う権利のことで投機目的やリスクヘッジ目的のために権利自体の売買が行われます。外国通貨を対象としたオプションもあります。権利を取得した投資家は権利行使をしてもしなくてもよいですが、権利行使には期限が設定されています。そのため期限前には行使するかどうかを決めなければいけません。これがオプションカットです。
期限行使前の時間帯は為替取引も活発になる傾向がありますので、この時間帯を狙って取引するのもよいでしょう。
まとめ
海外FX取引にはさまざまな魅力がありますが、平日は24時間取引できる点もその魅力の1つです。ただ24時間取引できるといっても睡眠時間は必要ですし仕事をしている間は取引できません。そのため効率よくFX取引で稼ぐためには取引できる時間帯にどの市場が中心になっているかを意識し、その為替市場の特徴に合わせた取引を行うことが重要になります。
またアメリカ雇用統計の発表やニューヨーク市場のオプションカットのタイミングは為替レートの変動幅が大きくなるため利益を出しやすいです。こういった時間帯を狙って取引を行い効率よく稼ぐことをおすすめします。