海外FX初心者
海外FX業者でのCFD取引は、数百倍以上のハイレバレッジを活かして少額の資金で大きなポジションを持つことができ、ゼロカットシステムによって追証の心配がない点が魅力です。豊富な取引銘柄や、豪華なボーナスキャンペーンも人気の理由となっています。
海外FXでのCFD取引は、FX通貨ペアとは異なるコストや取引時間などを把握して行うことが大切です。この記事では、海外FXのCFDの特徴や取引できる銘柄、注意点について解説しました。海外FXでCFD取引を検討している方はぜひご覧ください。
この記事の目次
海外FXのCFD取引の特徴を解説
海外FXのCFD(差金決済取引)は、実際の資産を所有せずに価格変動を取引できる金融派生商品を指します。FXでは通貨ペアを取引するのに対し、CFDでは資産を取引します。ただ、FX通貨ペアもCFDの一種であり、基本的には売買を行ってその価格差で損益が発生するという点で同じです。
国内FXは一般的にCFDとFX通貨ペアを同じ口座で取引できませんが、海外FX業者では、FXもCFDともに1つの取引口座でトレードが可能です。
FX通貨ペアの取引との違い
FX通貨ペアとCFD銘柄では、取引単位や取引時間、その他発生するコスト、最大レバレッジといった違いがあります。
FX通貨ペアとCFD銘柄の取引の違い
項目 | FX通貨ペア | CFD |
取引対象 | 2つの通貨ペア | 金融商品と通貨のペア |
取引単位 | 1ロット = 10万通貨 | 銘柄によって異なる |
取引時間 | 平日24時間 | 市場の取引時間による |
最大レバレッジ | 高め | 低め |
発生するコスト |
|
などが発生することがある
|
取引停止 | クリスマスや年末年始 | 祝日(※) |
取引対象 | |
FX通貨ペア | 2つの通貨ペア |
CFD | 金融商品と通貨のペア |
取引単位 | |
FX通貨ペア | 1ロット = 10万通貨 |
CFD | 銘柄によって異なる |
取引時間 | |
FX通貨ペア | 平日24時間 |
CFD | 市場の取引時間による |
最大レバレッジ | |
FX通貨ペア |
|
CFD |
などが発生することがある
|
取引停止 | |
FX通貨ペア | クリスマスや年末年始 |
CFD | 祝日(※) |
停止することや、取引時間が短縮されることがある。
取引単位がFXでは1ロットが10万通貨に設定されているのに対し、CFDは株式であれば1株、原油であれば1バレル、ゴールドであれば1オンスなどの場合は銘柄によって異なります。
また、CFDの取引時間は原資産の取引時間に依存しています。例えば、アメリカの株式CFDを取引する場合、ニューヨーク市場の取引時間のみ取引が可能です。
仮想通貨CFDは、通常24時間365日取引することができます。
その他、CFD取引では株式関連のCFDでは配当調整が行われたり、先物CFDでは決済期限が設けられていることがあるため注意が必要です。詳しくは取引できる銘柄の章で解説します。
国内FX業者と海外FX業者のCFD取引の違い
国内FX業者と海外FX業者では、CFD取引に関して様々な違いがあります。以下の表は、国内FX業者と海外FX業者の主な違いをまとめた表です。
国内FX業者と海外FX業者のCFD取引の違い
海外FX業者は利用できるレバレッジが海外FX業者の方が非常に高く、さらに約定方式もNDD方式を採用しているため、約定力と透明性が高いというメリットがあります。
加えて、ハイレバレッジながらもゼロカットシステムを採用しているため、残高がマイナスになることがありません。一方で、スプレッドは比較的広くなりがちです。これらの違いにより、国内FXとは大きく異なる取引となります。
海外FXではどんなCFD銘柄を取引できるか?
海外FX業者では、様々なCFD銘柄を1つの口座でシームレスに取引することが可能です。ここからは、海外FXで取引できるCFD銘柄を以下の順にご紹介します。
貴金属CFD(ゴールド・シルバー)
貴金属CFDは海外FXでも特に人気の高いCFDのジャンルです。ゴールドやシルバーの他、プラチナやパラジウムといった銘柄も取引できます。
代表的な貴金属CFD銘柄
- ゴールド(XAUUSD)
- シルバー(XAGUSD)
- プラチナ(XPTUSD)
- パラジウム(XPDUSD)
ボラティリティの大きさと流動性の高さを両立しているゴールドは、トレーダーにとって魅力的な取引対象です。高いレバレッジを提供している海外FX業者も多く、少額資金から利益を狙いたいトレーダーに適しています。市場が不安定な状況でも価値が落ちづらいため「有事の金」として、資金逃避先にされやすい銘柄です。
シルバーは工業用途や装飾品としての需要があるほか、プラチナは希少性が高く、主に自動車の排ガス浄化触媒や宝飾品として使用されるなど実利的な要因が異なるので別な取引機会が狙えるでしょう。
エネルギーCFD(原油・天然ガス)
エネルギーCFDは、WTI原油やブレント原油といったなどが含まれます。産出される原油の量だけでなく、工業や輸送にも用いられる原油は、ボラティリティが非常に高い人気CFD銘柄の1つです。
代表的なエネルギーCFD銘柄
- WTI原油(WTIUSD, USOUSD, WCOUSD)
- ブレント原油(BCOUSD, UKOUSD)
- 天然ガス(NATGASUSD, NGASUSD)
各国の経済状況や主要な産出国、そして関連する通貨と原油在庫のファンダメンタルズなど様々な要因でエネルギー市場は変動します。
株価指数CFD(日経・ダウ)
株式市場全体の値動きを数値化した株価指数は、市場の方向性、経済や景気動向を判断する重要指標として利用されているだけでなく、金融商品としても高い人気を集めています。
代表的な株価指数CFD銘柄
株価指数は通貨ペアのように各国の経済状況によって動くため、重要な指標発表時を把握することが大切です。また、株価指数は他国の指数との相関性もあるため、それらの動向にも注目しましょう。
初心者の方が株価指数の取引を始める場合は、流動性が高くスプレッドが狭い主要な株価指数から取引を始めるのがおすすめです(日経平均株価やダウ平均株価など)。ただし、株価指数の取引を行う際には、配当調整額などが別途発生することがあるため注意が必要です。
配当調整額とは、株価指数CFDを構成する銘柄から配当金が支払われた場合に発生する金額のことです。配当調整額は、買い(ロング)ポジションを持っている場合は受け取り、売り(ショート)ポジションを持っている場合は支払います。
商品CFD(小麦・とうもろこし等)
商品CFDとは、小麦やトウモロコシといった農作物を中心としたCFD銘柄です。商品CFDには以下のような銘柄があります。
代表的な商品CFD銘柄
- 小麦(WHEAT)
- トウモロコシ(CORN)
- 大豆(SBEAN)
商品CFDには、時期によって収穫量が減り、需要に対して供給が少なくなりやすいといった季節的な要素があります。
仮想通貨CFD(ビットコイン・イーサリアム)
仮想通貨CFDは、海外FX業者でも取り扱いが定番になりつつある人気のCFD銘柄です。ビットコインを始めとする時価総額が上位の20銘柄ほどが中心で、その他の仮想通貨CFDも取り扱われています。
代表的な仮想通貨CFD銘柄
- ビットコイン(BTCUSD)
- イーサリアム(ETHUSD)
- リップル(XRPUSD)
仮想通貨CFDは、他のあらゆる金融商品と比べてボラティリティや上昇力が高い点が魅力です。比較的安定性の高い通貨ペアやその他CFDと比べて、短期間で高い収益を狙うことができます。ただし、同時に高いリスクを伴うことにご注意ください。
24時間365日取引が可能で、取引チャンスが多くなることも魅力です。ボラティリティの高さとハイレバレッジの組み合わせはリスクが伴うものの、上手くトレンドに乗れれば少額資金から他の銘柄を大幅に上回るリターンを狙えるのが仮想通貨CFDの魅力です。
個別株CFD(米国株式)
個別株CFDは、文字通り企業の株式を対象にしたCFD銘柄です。海外FX業者では、米国株式を中心にCFD銘柄が取り扱われています。
代表的な個別株CFD銘柄
- Apple Inc. (AAPL)
- Amazon.com Inc. (AMZN)
- Meta Platforms, Inc.(META)
個別株CFDでは普段の生活になじみ深いAmazonやAppleといった銘柄を取引できます。各国の有名企業を取り揃えており、個別企業の業績などを分析しながら取引できることがメリットです。
個別株CFDは、他のCFD銘柄と同様に、特別な手続きや審査を必要とせず、等倍から20倍程度のレバレッジで取引が可能です。ただし、株価指数CFDと同様に、配当金調整額が発生することがあるため、注意が必要です。
取引可能な銘柄ジャンル
一部ブローカーでは、「先物」、「ETF」、「債券」といった銘柄ジャンルを取引できます。
先物CFD
先物は、将来の特定の日付(満期日)に、予め決められた価格で資産を売買する契約のことです。契約締結時に価格と数量が確定し、満期日に実際の受渡しが行われるか、反対売買により決済されます。
先物取引は最初の手数料以外のスワップポイントがかからないため、保有コストを抑えながら現物の上昇トレンドが調整局面を迎えそうな時などのリスクヘッジとして活用可能です。先物はXMTrading(エックス エム)にて、株価指数、エネルギーを取引できます。
ETF(上場投資信託)CFD
ETF(上場投資信託)とは、複数の株式や債券といった金融資産を1つのファンドにまとめて取引できる金融商品になります。株価指数のようなイメージで、束ねている銘柄自体は全く同じということも非常に多いです。
代表的なETF CFD銘柄
- ISHARES MSCI PACIFIC EX JAPAN ETF(EPP)
- iShares Russell 1000 ETF(IWB)
- Invesco QQQ Trust Series 1(QQQ)
上場投資信託を構成する銘柄によって、低リスクな金融商品を生成したり、またハイリスク・ハイリターンな投機的な金融商品を生成することも可能です。ETFは、HF Markets(エイチエフ マーケッツ)で取り扱っています。
債券CFD
債券は、国や政府が発行するもので投資家が債券を購入することで資金調達を行う仕組みです。債券には5年、10年など償還期間(満期)が設けられており、償還期間が長いほど投資家は多くの利息を受け取ることができます。
代表的な債券CFD銘柄
- アメリカ10年債(US10YR.F)
- ユーロ国債(EUBUND.F)
- イギリス国債(UKGILT.F)
主要な債券は、関連する通貨の値動きにも強く影響します。例えば、米国債は米国の金利上昇と連動する場合が多いため、金利が上がった米ドルが買われ、ドル円は円安になりやすくなるといった形で、米国債とドル円は逆相関することが多いです。
海外FX各社のCFDの取引条件が優れているブローカーは?
海外FX各社の取引条件のうち、スプレッド、レバレッジ、取り扱い銘柄数に着目して取引が優れているブローカーをご紹介します。
海外FX各社のCFDで特にスプレッドの狭いブローカー
ここでは、海外FX各社のCFD銘柄のスプレッドを以下の順に比較していきます。CFD銘柄のスプレッドは、銘柄によってバラつきがあるため、スキャルピングやデイトレードでスプレッドの影響が受けやすい取引方法の方は最も狭いスプレッドの口座を選びましょう。
CFDのスプレッドが狭い海外FXブローカー(pips表記)
ゴールドに関しては、ThreeTrader(スリートレーダー)がpipsと最も低いスプレッドで取引可能です。Exness(エクスネス)のpipsも同等の水準となっています。
株価指数ジャンルでは、日経平均株価はExnessがpipsと最も狭いスプレッドですが、ダウ平均株価ではXS.com(エックスエス)がpipsと優秀でした。
全体的にExnessのプロ口座が多くの銘柄で狭いスプレッドを提供していました。一方、特定の銘柄で最狭スプレッドを提供する口座タイプもあり、取引スタイルや好みの銘柄に合わせて最適なブローカーを選びましょう。
海外FX各社のCFDをレバレッジで比較
CFD銘柄には、その口座の最大レバレッジではなく、銘柄によって個別の最大レバレッジが設定されています。レバレッジが高めの海外FX業者配下の通りです。
海外FX各社のCFD最大レバレッジ
貴金属CFD | 無制限 |
株価指数CFD | 400倍 |
エネルギーCFD | 100倍 |
仮想通貨CFD | 400倍 |
貴金属CFD | 2,000倍 |
株価指数CFD | 200倍 |
エネルギーCFD | 66倍 |
仮想通貨CFD | 50倍 |
ゴールドを最もハイレバレッジで取引できるのは無制限レバレッジを採用するExnessでした。ただし、多くの業者がFXメジャー通貨ペア並みのレバレッジを提供しているため、別のブローカーを選んでもレバレッジ不足に悩むことは少ないかと思います。
仮想通貨CFDをハイレバレッジで取引したい方は、FXGT(エフエックスジーティー)の最大1,000倍レバレッジを利用するのが良いでしょう。なお、XS.com(エックスエス)やXMTrading(エックスエム)の500倍、Exness(エクスネス)の400倍も高めの水準です。
仮想通貨CFDのレバレッジは銘柄によって大きく変わる
仮想通貨CFDのレバレッジは銘柄ごとに大きく異なるため注意が必要です。ビットコインは200倍でも特定の通貨ペアは5倍にまで制限されることがあります。
海外FX各社の取扱銘柄数を比較
海外FX業者で平均的な取り扱い銘柄数は異なりますが、50種類程度のブローカーが多いです。そんな中で、非常に多くのCFD銘柄を提供しているブローカーをご紹介します。
海外FX各社の取扱銘柄数比較
仮想通貨CFDや株式が豊富に取引できるのはXMTrading(エックスエム)です。貴金属の取引銘柄は、Exness(エクスネス)が充実しています。
なお取り扱い銘柄数はあくまでそのブローカーの最大です。口座タイプや取引プラットフォームによって銘柄数が変わる場合もございますので、公式サイトでご確認ください。
海外FXでCFDを始める際の注意点
最後に海外FXでのCFD取引をする際の注意点をご紹介します。
最大レバレッジは銘柄によって異なる
CFD銘柄に適用される最大レバレッジは銘柄によって異なることに注意しましょう。CFD銘柄はFX通貨ペアのようにメジャー通貨、マイナー通貨などのジャンル別ではなく、同ジャンルでも銘柄ごとに最大レバレッジが適用されています。
取引時間が通貨ペアとは異なる
CFDで取引できる銘柄は平日24時間取引できるFX通貨ペアと取引時間が異なります。特に株式関連の銘柄は、各国の証券取引所の開場時間によって取引時間が大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。
例えば欧州株式市場の銘柄であれば16:00〜翌0:00、アメリカ大陸の市場であれば 21:40~翌3:55が主な取引時間になります(夏時間の場合)。取引時間外では、新規ポジションのエントリーや既存のポジションの決済、予約注文ができなくなります。
現物と先物銘柄を別で取り扱っている場合がある
海外FXでは、先物と現物の両方をCFDで取り扱っている場合があります。先物と現物は、同じ金融資産を対象にしていても、取引条件が異なるため注意しましょう。
先物は、一般的にスワップポイントがない場合が多い一方で、決済期日にポジションが強制決済されることになります。現物に関しては決済する必要はありませんが、ポジションを持ち越すとマイナススワップが発生することが多くなります。
海外FXのCFDの魅力を理解して取引を開始
海外FXでのCFD取引は、ハイレバレッジ取引やゼロカットによるリスク軽減といった魅力があります。またCFD銘柄には、貴金属、株価指数、エネルギー、商品、仮想通貨、個別株式など多様なジャンルがあり、FX通貨ペアにはない投資機会が望めます。
一方で、取引時間や最大レバレッジ、発生するコストなどは銘柄ごとに異なるため、事前の確認が必要です。特に株式関連のCFDは、各国の市場開場時間に左右されるのでご注意ください。
海外FXでCFDを取り扱うブローカーを選ぶ際は、スプレッド水準、最大レバレッジ、取扱銘柄数などが基準になります。CFDの特性を理解しメリット・デメリットを踏まえた上で、自分の取引スタイルを見つけて利益を目指しましょう。