海外FX初心者
「トレンドに乗って取引を行っているのに、十分な利益を確保できない。」
「トレンドの初期段階を狙って大きなポジションを持ったら失敗した。」
このような経験を持つトレーダーは少なくありません。そんな課題を解決する効果的な手法が「ピラミッディング」です。
ピラミッディングはトレンドの初期段階で小さなポジションから始め、徐々にポジションを追加していく手法です。トレンドの勢いを十分に活用できるため、大きな利益を得たいトレーダーに支持されています。
また、海外FXは、高いレバレッジと豊富な取引機会により、このピラミッディング戦略を活用しやすい特徴があります。少額から始めて段階的にポジションを増やすことで、リスクを抑えながら大きな利益を狙うことが可能です。
この記事では、ピラミッディングの基本から具体的な方法、おすすめの海外FX業者をご紹介します。
この記事の目次
FXにおけるピラミッディングとは?
「ピラミッディング」とは、ポジションの含み益が増加した際に、さらにポジションを追加していくトレード手法です。ピラミッディングでは、トレンドの初期段階で大きなポジションを取るのではなく、相場の動きに応じて段階的にポジションを積み上げます。
これにより、トレンドに乗りながら利益を拡大し、リスクを抑えつつ大きな収益を目指すことができます。
ピラミッディングをするメリットは?
ピラミッディングを使うことで、以下のようなメリットがあります。
ピラミッディングのメリット
- 相場の勢いに乗って大幅に利益を積み上げられる
- 大きなリスクを負うことを避けられる
- 心理的な優位性がある
ピラミッディングでは相場の勢いが強い場合、複数回のエントリーによって大きな利益を積み上げることが可能です。つまり、トレンドフォローを主に行う場合、通常の取引より高い収益が狙えます。
また、最初のポジションで利益を確保した後に追加エントリーを行うため、一度に大きなリスクを取ることを避けられることもメリットです。すでに利益が出ているポジションがあるため、心理的な負担が軽減されます。
一方で、レンジ相場では使えない、資金管理が難しいといったデメリットも存在します。トレンドを見極めたり厳格なルールに則って取引することが重要です。
海外FXはピラミッディングに向いている
海外FX業者の主な特徴であるハイレバレッジとボーナス(一部海外FX業者が提供)は、ピラミッディング手法と相性が良いと言えます。ハイレバレッジによって少額の証拠金で大きなポジションを取れるため、トレンドに沿ってポジションを段階的に増やすピラミッディングを効率的に行えるためです。
また、ボーナスによる資金増加を活用することで、より大きなポジションを構築でき、トレンド相場で高いリターンを狙えます。
トレンドの見極めが重要
ピラミッディングはトレンド相場での活用が基本となります。レンジ相場では不向きで、むしろリスクが高まる可能性があることに注意が必要です。
ピラミッディングの基本的な3種類の手法を解説
ピラミッディング手法には、追加ポジションのサイズによって3つの基本パターンがあります。それぞれのパターンには明確な特徴があり、スタイルや市場状況に応じて使い分けることが重要です。
スケールダウンピラミッディング(順ピラミッディング)
スケールダウンピラミッド(基本形)は、最初に大きめのポジションを取り、その後徐々にポジションサイズを小さくしていく手法です。具体的には、ドル円の上昇トレンドで、最初に5ロット、次に3ロット、さらに2ロット、最後に1ロットというように建玉を追加していきます。
スケールダウンピラミッディングでは、トレンドの初期段階で大きなポジションを持つことで初動での利益が大きくなります。また、その後のポジションは徐々に小さくすることで、トレンド終盤での転換リスクを軽減できます。
スケールアップピラミッディング(逆ピラミッディング)
スケールアップピラミッディングは、小さいポジションから始めて、トレンドの確認とともにポジションサイズを大きくしていく手法です。例えば、ユーロドル1ロットから始めて、2ロット、3ロット、5ロットと徐々に増やしていきます。
小さなポジションで相場の方向性を確認できるため、初期リスクを最小限に抑えることが可能です。トレンドが確認されてから大きなポジションを持つことで、相場の方向性が定まった段階で利益が増えていきます。
トレンド転換時のリスクが高い
スケールアップピラミッディングでは、後半に大きなポジションを取得します。そのため、トレンドが転換した場合、大きな損失を被る可能性があります。決済タイミングには注意しましょう。
イコールポジションピラミッディング
イコールポジションピラミッディングは、常に同じサイズのポジションを追加していく手法です。例えば最初にポンドドルを2ロットでエントリーして、その後利益が増えていくごとに2ロットずつポジションを追加していくといった取引です。
イコールポジションピラミッディングでは、トレンドの各段階で一定のリターンが期待できます。収益が均等に分散されるため、資金管理が比較的容易という特徴があります。リスク管理がしやすいこともメリットです。
ピラミッディングのエントリーと決済のポイント
ピラミッディング手法の成功は、最初のエントリーとその後の追加ポジションのタイミング、そして適切な決済にかかっています。ピラミッディングの具体的なエントリーの流れを解説していきます。
最初のエントリーはトレンドの初期段階を見極める
トレンドの初期段階を捉えることが、ピラミッディング戦略の成功の鍵となります。トレンドを見極めるためには様々な手法がありますが、マルチタイムフレーム分析を活用するのがおすすめです。
マルチタイムフレーム分析は、複数の時間足をチェックしてエントリーポイントを探る方法になります。複数の時間足でトレンド方向性が一致している時、より期待値の高いエントリーが可能です。
具体的な分析の例は以下の通りです。
マルチタイムフレーム分析の時間足
例えば、4時間足チャートで上昇トレンド、1時間足で中期的なトレンドを確認、15分足でトレンドの継続が確認できた時にエントリーします。
追加のエントリーはトレンドの維持が確認できたら
最初のポジションが利益を出し始めたら、追加ポジションのエントリーを狙います。この際、既存ポジションの含み益が、新規ポジションで万が一損失が発生した場合のリスクをカバーできる状態であることが重要です。エントリー基準の例は以下の通りです。
追加エントリーの基準
- ポジションが10pips以上の利益
- トレンド方向が維持されている
- 移動平均線による下値サポートが形成されている
追加エントリーは基本的に、一定以上の利益が発生しており、さらにトレンドがこのまま推移しそうな場合に行います。
決済はトレンドを基準に
ピラミッティングで取得したポジションを決済する場合、利益確定でも損切でもトレンドを基準に見極めることが重要です。例えば、移動平均線のデッドクロスやトレンドラインのブレイクなどがシグナルとなります。具体的な利益確定、損切の基準をご紹介します。
利益確定の基準
- トレンドラインに逆行する
- 移動平均線のデッドクロス
- 主要な節目での価格を超えられない
損切りの基準
- エントリー時の移動平均線の下抜け
- 連続した安値更新
ピラミッディングではどのようなインジケーターを利用する?
市場の動きを的確に捉えてピラミッディングを行うには、トレンドラインやテクニカルインジケーターを使った分析が効果的です。具体的な方法をご紹介します。
トレンドライン
トレンドラインは、相場の基本的な流れを視覚的に把握するための最も基本的なツールです。上昇トレンドでは安値を結ぶライン、下降トレンドでは高値を結ぶラインを引くことで、トレンドの方向性と傾きで強さを確認できます。トレンドラインは重要な支持・抵抗レベルとして機能し、以下のような判断基準として活用可能です。
トレンドラインの活用方法
- 上昇トレンドでトレンドラインへの接触後、反発を確認できた場合は、追加ポジションのエントリーポイントとして有効
- トレンドラインを価格が突き抜ける動きは、相場の転換点を示す重要なシグナル
例えば、上昇トレンドで価格がトレンドラインまで下落し、その後反発したとします。この場合トレンド継続して、追加買いのタイミングとして活用できます。一方で、トレンドラインを価格が突き抜ける動きをした場合、相場の転換点として決済が検討できます。
トレンドラインを少し下回る位置にストップロスを設定することで、リスクを限定的に抑えることができます。
移動平均線
移動平均線では、トレンドの方向性と強さを客観的に把握します。また、短期、中期、長期と期間を分けた移動平均線を組み合わせることで、より正確なトレンド判断が可能です。
移動平均線が短期・中期・長期の順番で並び、方向が一致している状態(パーフェクトオーダー)や、移動平均線同士のクロス(ゴールデンクロス・デッドクロス)は、トレンドの転換や継続を判断する重要なシグナルとなります。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、ボラティリティの大きさを視覚的に把握できるテクニカル指標です。トレンドの強さや継続性を判断するのに役立ちます。上昇トレンドの場合、ボリンジャーバンドは以下のような動きを見せる傾向があります。
上昇トレンドの場合のボリンジャーバンド
- バンドが上向きに広がっている
- 価格が上限バンドに沿って推移している
- 下限バンドも上昇傾向にある
トレンドの継続を示唆しており、エントリーまたは追加ポジション構築の好機といえます。
移動平均線と比較した際のボリンジャーバンドの主な特徴は、バンドの拡大・縮小を通じてボラティリティの変化や相場の勢いを視覚的に捉えられる点にあります。価格のバンドへの接触とその後の反発は、具体的なエントリーやイグジットのタイミングを判断する際の明確な基準となります。
ピラミッディングで失敗しやすいポイントとその対策
ピラミッディングで失敗しやすいポイントと、その対策を解説します。
追加ポジションを急ぎすぎる
初心者に多く見られる失敗パターンとして、追加ポジションを急ぎすぎるというものがあります。例えばユーロドルが上昇したものの、比較的小幅な上昇の時に追加ポジションを入れてしまうケースが典型的です。この場合、トレンドが成立していない場合や逆行した場合に損失が発生してしまいます。
この問題を防ぐためには、「ポジションを追加する前に一定以上の利幅を確保する」、「上位足のトレンドが一致している場合に追加エントリーをする」といった基準を設けることが効果的です。
損切りが遅れる
含み益があるという安心感から、損切りが遅れがちになる点もよくある失敗です。特に、「まだ損益分岐点まで余裕があるから待ってみよう」という考えで、利益を失うことがあります。損切りが遅れないように、以下のような対策をしましょう。
損切が遅れる場合の対策方法
- 事前に決めた損切りラインに必ずストップロスを設定する
- トレンドラインは割ったら即決済するシグナルとする
ストップロスの調整をしない
ピラミッディングにおいて、ポジションを追加する際は既存ポジションのストップロスを段階的に上げていくことが重要です。「トレーリングストップ」と呼ばれる手法により、含み益を保護しながら新規ポジションのリスクを適切に管理できます。
例えばユーロドルの買いポジションを1.0500でエントリーし、当初のストップロスを1.0450に設定したとします。その後、価格が1.0550まで上昇した時点で、ストップロスを1.0500まで引き上げることで、5pips分の利益を確保しながら、さらなる上昇を追求することができます。
トレンド認識の誤り
短期的な反発を本格的なトレンドと誤認することもよくある失敗です。例えば、レンジ相場での一時的な上昇を上昇トレンドと判断し、継続的にポジションを追加してしまうケースがこれにあたります。トレンド認識を誤ることの防止策は以下の通りです。
トレンド認識の誤りの防止策
- 日足・4時間足・1時間足の3つの時間軸でトレンドを確認
- 重要な価格帯(過去の高値・安値)での反応を観察
海外FXのピラミッディングでおすすめの業者
ピラミッディング手法を実践する上で、取引するブローカーの選択は非常に重要です。ここでは、ピラミッディング手法に適した海外FX業者を紹介し、その特徴を詳しく解説します。
XMTrading(エックス エム)
XMTradingの特徴
- 業界大手XMグループが運営する海外FX業者
- セーシェル金融サービス庁とモーリシャス金融サービス委員会のライセンス取得
- マイクロ口座は1ロット=1,000通貨
- 最大1,000倍レバレッジでワンコインから取引できる
- 同時に最大20,000ロットのポジションが持てる
- 各種ボーナス充実で未入金でも15,000円相当のボーナス
XMTrading(エックス エム)は、ピラミッディング手法を始める際に特におすすめの業者です。口座開設ボーナス、入金ボーナス、取引ボーナスなど多様なボーナス制度があり、資金を増やしながらピラミッディングでハイリターンを狙えます。
また、XMは最大レバレッジ1,000倍なので、ボーナスを含めれば少額な資金でもピラミッディングで複数ポジションを運用することが可能です。
また、1ロットが1,000通貨と小さく設定されているマイクロ口座にて、0.01ロット(10通貨)という極めて少額から取引可能なことも大きなメリットです。
リスクを抑えて、リアルマネーでのピラミッティングに慣れることができます。ただし、XMのスプレッドは若干広めです。例えばユーロドルで平均2.0pips程度となっているため、頻繁な取引には向きません。
Exness(エクスネス)
Exnessの特徴
- 2008年設立の実績ある海外FX業者
- セーシェル金融サービス庁のライセンスを取得済み
- 実質21億倍の無制限レバレッジが利用可能
- 最大同時保有可能ロット数に制限なし
- 複数口座間の両建てが可能
Exness(エクスネス)はハイレバレッジでより多くのポジションを保有したい方におすすめです。Exnessでは実質無制限レバレッジ(標準で2,000倍)という業界最高のレバレッジを利用でき、ごくわずかな資金であっても極めて大きなポジションを持つことが可能です。ハイレバレッジによりピラミッディングの柔軟性も非常に高まるでしょう。
また、同時に保有できるポジション数に制限がないため、細かなピラミッディングが可能です。Exnessはスプレッドも優秀で、ユーロドルで平均0.6pips程度と非常に狭いのが特徴です。MT4 / MT5に加えて独自のモバイルアプリも提供しており、PCが起動できないタイミングや出先でもポジション管理が容易に行えます。
ThreeTrader(スリートレーダー)
ThreeTraderの特徴
- バヌアツ金融サービス委員会のライセンスを取得
- Financial Commissionに加盟し最大2万ユーロを補償
- 同時発注は80ロットまで可能
- 最大同時保有可能ロット数は16,000ロット
- 取引手数料が無料の口座タイプとして最狭水準のスプレッド
低スプレッドを特徴とするThreeTrader(スリートレーダー)は、Rawゼロ口座でユーロドルの最低スプレッド0.4pips(取引手数料込み)という業界屈指の好条件で取引できます。
短期トレードでピラミッディングをする場合、ThreeTraderの低スプレッドは大きなアドバンテージです。狭いスプレッドによるコストを抑えながら、ピラミッティングを実践することができます。
ただし、ThreeTraderの最大レバレッジは1,000倍と控えめです。また、Rawゼロ口座の初回最低入金額は1,000ドルとやや高めに設定されています。そのため、少額からの取引には向いていないと言えるでしょう。
海外FXでピラミッディングに挑戦
ピラミッディングは、トレンドの継続を捉えながら段階的にポジションを追加していく取引戦略です。海外FXにおけるピラミッディング手法はハイレバレッジを活用してポジションを大きくできることやロスカット水準が低いことなど、かなり利用しやすい環境が整っています。
ピラミッディングを使うことの主なメリットは、トレンドの力強さが確認できた段階でより大きなリターンを追求できる点です。トレンドの確実性が高まった段階で、より積極的なポジション構築が可能になります。
ピラミッディングにはいくつかのパターンがあり、求めたいリターンやリスク許容度に応じて柔軟に対応できます。
ピラミッディング自体が具体的なエントリーポイントを示すものではないため、効果的な運用のためには複数の指標や時間足、トレード手法と組み合わせるのが必須となります。特に、トレンドの方向性を確認する指標と組み合わせることで、より安全かつ効果的なトレードを実現できるでしょう。