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海外FXの基礎知識

海外FXのスワップポイントとは?計算方法や運用のコツも解説!

海外FXのスワップポイントとは?計算方法や運用のコツも解説!

海外FX初心者

Updated最終更新:

FX取引では、金利の異なる2か国の通貨ペアを取引するため、その金利調整分となる「スワップポイント」が発生します。

スワップポイントは、それ自体が利益になることもありますが、時にはコストとなるため、取引をする上で必ず理解しておきたい基礎知識です。

本記事では、スワップポイントの基本からスワップポイント運用をするコツ・注意点、おすすめの海外FX業者などを解説します。

知りたい情報TOP3(ここを読めば解る)

  1. スワップポイントの仕組みを知りたい

  2. スワップポイント運用向けの通貨が知りたい

  3. スワップポイントの有利な業者を知りたい

Agenda

この記事の目次

表示]
  1. スワップポイントとは?

    1. スワップポイントは2国間の金利差とブローカーの設定により決定
    2. ブローカーによって大きく異なるスワップポイント
    3. スワップポイントは毎日発生
      1. スワップ3倍デーの付与タイミングに注意
  2. スワップポイントの計算方法と目安

    1. スワップポイント金額の計算式と具体例
    2. スワップポイントの確認方法
      1. 公式サイトで確認する
      2. MT4/MT5で確認する
  3. スワップポイント運用で注目の高金利通貨と注意点

    1. スワップポイントが高く設定される高金利通貨の特徴
      1. トルコリラのスワップポイント
      2. メキシコペソのスワップポイント
      3. 南アフリカランドのスワップポイント
    2. カントリーリスクを把握しておく
    3. メジャー通貨をスワップポイント運用
    4. 分散投資でリスクヘッジを行う
  4. スワップポイントの注意点

    1. マイナススワップは損失・コストとなる
    2. 為替差損がスワップポイントを上回ることがある
    3. スワップポイントは随時変更される
    4. レバレッジをかけすぎない
  5. リスクを抑えながらハイリターンを狙える

    1. 高金利通貨のスワップポイントが高い海外FX業者
      1. Tradeview
      2. Titan FX
    2. メジャー通貨ペアのスワップポイントが高い海外FX業者
      1. MYFX Markets
      2. Traders Trust
    3. スワップフリーを採用している海外FX業者
  6. スワップポイントをしっかりと把握してトレード

スワップポイントとは?

スワップポイントとは、取引する通貨間で異なる金利差を埋める「金利調整分」です。

利用するブローカーにもよりますが、基本的には低金利通貨を売って高金利通貨を買うと利益となり、高金利通貨を売って低金利通貨を買うと損失となります。

例えば、2023年6月現在までの最新の情報では日本円の金利は「-0.10%」米ドル金利は「5.25%」ですので、ドル円(USD/JPY)をロング(買い)をしていれば、ほとんどのブローカーでスワップポイント分が利益となります。

スワップポイントはどれくらい発生する?

FX取引では売買で差益を獲得するだけでなく、スワップポイントで利益を出すことも可能です。こうしたトレードスタイルは、キャリートレードとも呼ばれます。

スワップポイントは二か国の金利差


スワップポイントは2国間の金利差とブローカーの設定により決定

スワップポイントは、2国間の政策金利をベースに、各ブローカーが決定します。

各国の2023年1月~6月時点の政策金利は以下の通りです。

2023年1月~6月の政策金利

  1月 2月 3月
トルコ 9.00% 8.50% 8.50%
ロシア 7.50% 7.50% 7.50%
メキシコ 10.50% 11.00% 11.25%
南ア 7.25% 7.25% 7.75%
中国 4.35% 4.35% 4.35%
香港 4.75% 5.00% 5.25%
米国 4.50% 4.75% 5.00%
カナダ 4.50% 4.50% 4.50%
NZ 4.25% 4.75% 4.75%
豪州 3.10% 3.35% 3.60%
英国 3.50% 4.00% 4.25%
ノルウェー 2.75% 2.75% 3.00%
スウェーデン 2.50% 3.00% 3.00%
欧州 2.50% 3.00% 3.50%
日本 -0.10% -0.10% -0.10%
スイス 1.00% 1.00% 1.50%
  4月 5月 6月
トルコ 9.00% 8.50% 15.00%
ロシア 11.00% 7.50% 7.50%
メキシコ 10.50% 11.25% 11.25%
南ア 7.25% 8.25% -
中国 4.35% 4.35% -
香港 4.75% 5.50% 5.50%
米国 4.50% 5.25% 5.25%
カナダ 4.50% 4.50% 4.75%
NZ 4.25% 5.50% -
豪州 3.10% 3.85% 4.10%
英国 3.50% 4.50% 5.00%
ノルウェー 2.75% 3.25% 3.75%
スウェーデン 2.50% 3.50% 3.75%
欧州 2.50% 3.75% 4.00%
日本 -0.10% -0.10% -0.10%
スイス 1.00% 1.50% 1.75%
トルコ
1月 9.00%
2月 8.50%
3月 8.50%
4月 8.50%
5月 8.50%
6月 15.00%
ロシア
1月 7.50%
2月 7.50%
3月 7.50%
4月 7.50%
5月 7.50%
6月 7.50%
メキシコ
1月 10.50%
2月 11.00%
3月 11.25%
4月 11.25%
5月 11.25%
6月 11.25%
南ア
1月 7.25%
2月 7.25%
3月 7.75%
4月 7.75%
5月 8.25%
6月 -
中国
1月 4.35%
2月 4.35%
3月 4.35%
4月 4.35%
5月 4.35%
6月 -
香港
1月 4.75%
2月 5.00%
3月 5.25%
4月 5.25%
5月 5.50%
6月 5.50%
米国
1月 4.50%
2月 4.75%
3月 5.00%
4月 5.00%
5月 5.25%
6月 5.25%
カナダ
1月 4.50%
2月 4.50%
3月 4.50%
4月 4.50%
5月 4.50%
6月 4.75%
NZ
1月 4.25%
2月 4.75%
3月 4.75%
4月 5.25%
5月 5.50%
6月 -
豪州
1月 3.10%
2月 3.35%
3月 3.60%
4月 3.60%
5月 3.85%
6月 4.10%
英国
1月 3.50%
2月 4.00%
3月 4.25%
4月 4.25%
5月 4.50%
6月 5.00%
ノルウェー
1月 2.75%
2月 2.75%
3月 3.00%
4月 3.00%
5月 3.25%
6月 3.75%
スウェーデン
1月 2.50%
2月 3.00%
3月 3.00%
4月 3.50%
5月 3.50%
6月 3.75%
欧州
1月 2.50%
2月 3.00%
3月 3.50%
4月 3.50%
5月 3.75%
6月 4.00%
日本
1月 -0.10%
2月 -0.10%
3月 -0.10%
4月 -0.10%
5月 -0.10%
6月 -0.10%
スイス
1月 1.00%
2月 1.00%
3月 1.50%
4月 1.50%
5月 1.50%
6月 1.75%

高い政策金利が設定されているトルコのような国がある一方で、日本やスイスのようにマイナスに設定されている国もあります。

この金利差をベースにして、各海外FX業者で独自に「スワップポイント」が設定されます。


ブローカーによって大きく異なるスワップポイント

スワップポイントはFX業者の利益体系の一部であるため、ブローカーの方針によって大きく変わります。同じ通貨ペアでも、スワップポイントの設定値にかなりの開きがあるのです。

具体的に、ユーロドル(EUR/USD)における各海外FX業者のスワップポイントを見てみましょう。

EUR/USDのスワップポイント比較

ブローカー名 売りスワップポイント 買いスワップポイント
MYFX Markets -11.9 7.00
Traders Trust -10.9 5.91
Titan FX -12.0 5.93
Tradeview -13.7 5.12
XMTrading -13.6 5.75
Land Prime -0.88 -0.69
FXGT -5.95 -2.52
easyMarkets -8.05 -1.31
MYFX Markets
売り
スワップポイント
-11.9
買い
スワップポイント
7.00
Traders Trust
売り
スワップポイント
-10.9
買い
スワップポイント
5.91
Titan FX
売り
スワップポイント
-12.0
買い
スワップポイント
5.93
Tradeview
売り
スワップポイント
-13.7
買い
スワップポイント
5.12
XMTrading
売り
スワップポイント
-13.6
買い
スワップポイント
5.75
Land Prime
売り
スワップポイント
-0.88
買い
スワップポイント
-0.69
FXGT
売り
スワップポイント
-5.95
買い
スワップポイント
-2.52
easyMarkets
売り
スワップポイント
-8.05
買い
スワップポイント
-1.31

同じEUR/USDでも、ブローカーの設定によってスワップポイントが大きく変わっていることが分かります。

スワップポイント運用でおすすめの海外FX業者


スワップポイントは毎日発生

スワップポイントは、保有しているポジションを持ち越す「ロールオーバー」時に毎日発生します。

ロールオーバーが行われるのは、基本的にはニューヨーク市場が閉場するタイミング(日本時間午前7時・夏時間適用時は午前6時)です。

スワップポイント付与までの流れ

ロールオーバー時に、プラススワップのポジションであれば付与、マイナススワップであれば徴収されます。

1日1日では小さな額ですが、プラススワップの通貨ペアを長期にわたり保有することで、大きな利益になります。逆にマイナススワップの場合は保有し続けるほど損失が大きくなります。

スワップポイントは平日毎日発生

なお、レバレッジを使って取引量を増やすことで、受け取れるスワップポイントを増やせますが、リスクも同時に高まるため注意しましょう。

スワップポイントの高い新興国通貨を保有する場合は、主要通貨ペアと比較するとボラティリティが激しいため、リスク管理には特に注意が必要です。

ここのポイント

土日のスワップポイントはまとめて付与

スワップポイントは土日にも発生しています。土日のスワップポイントは、特定の曜日に3日分のスワップポイントが付与されることが一般的です。

スワップ3倍デーの付与タイミングに注意

多くのブローカーで土日分のスワップポイントは水曜日に3日分まとめて付与されます。

中にはIS6FXとFxProのように、土日分のスワップ付与のタイミングが金曜日(土曜日早朝)となるブローカーもあります。

この場合土日はポジションを持ち越さなければ3倍スワップは付与されないので注意が必要です。

改めてお使いのブローカーのスワップポイント付与タイミングを確認しておくことをおすすめします。

ブローカー ロールオーバー時間 3倍付与曜日
夏時間 冬時間
XM 5:59~6:00 6:59~7:00 水曜
TradeView 6:00 7:00
TradersTrust 6:00 7:00
TitanFX 5:59~6:01 6:59~7:01
Land Prime 5:59~6:00 6:59~7:00
HFM 6:00 7:00
BIGBOSS 6:00 7:00
Milton Markets 6:00 7:00
MYFX Markets 6:00 7:00
Exness 6:00 7:00
Vantage 6:00 7:00
Focus Markets 6:00 7:00
FXGT 6:00 7:00 水曜(※1)
IS6FX 6:00 7:00 金曜
XM
夏時間 5:59~6:00
冬時間 6:59-7:00
3倍付与曜日 水曜
TradeView
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
TradersTrust
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
TitanFX
夏時間 5:59~6:01
冬時間 6:59~7:01
3倍付与曜日 水曜
Land Prime
夏時間 5:59~6:00
冬時間 6:59~7:00
3倍付与曜日 水曜
HFM
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
BIGBOSS
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
Milton Markets
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
MYFX Markets
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
Exness
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
Vantage
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
Focus Markets
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜
FXGT
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 水曜(※1)
IS6FX
夏時間 6:00
冬時間 7:00
3倍付与曜日 金曜
  1. VIXを除く指標銘柄、及び株式CFDは金曜日に付与となります。

スワップポイントの計算方法と目安

ここからは、スワップポイントで実際どれくらい利益・損失が発生するのか、計算する方法をご紹介します。

各FX業者により、設定されているスワップポイントの値はまちまちなため、スワップポイントから把握できるようにしておくと便利です。


スワップポイント金額の計算式と具体例

スワップポイントから具体的なスワップ金額を計算する計算式は以下の通りです。

スワップ金額の計算方法

スワップ金額
=(最小ポイント数)×(スワップポイント)×(取引通貨数)

最小ポイント数にスワップポイントを入れて取引通貨数を掛けることで、スワップがいくら発生するかを求めることができます。

最小ポイント数とは、価格レートの一番右の桁の値のことです。ドル円なら135.678のように小数点3桁のレートなので、3桁目が最小ポイント数となります。

具体的に、ドル円のスワップポイントで、毎日どれくらいの利益・損失が発生するのか、XMTrading (エックスエムトレーディング)のスワップポイントを例に見てみましょう。

XMTradingのドル円スワップ金額

XMTradingの2022年8月のドル円月間平均スワップポイントは以下の通りです。

  1. ショート:-13.2
  2. ロング:+5.40

最小ポイント数にスワップポイントを入れると1通貨当たりのスワップは以下のようになります。

  1. ショート:0.0132円
  2. ロング:0.0054円

100,000通貨(1ロット)を取引する場合は100,000をかけます。

  1. ショート:-0.0132×100,000=-1320円
  2. ロング:0.0054×100,000=540円

このように、8月のXMTradingでは、ドル円1ロット取引当たり「ショートポジションで-1320円」「ロングポジションで+540円」のスワップが平均して発生すると計算できます。

なお、スワップ金額は、スワップポイントをスプレッド換算する方法でも求められます。1pips=10ポイントなので、スワップポイントが50ポイントの場合、平日ロールオーバー時に5pips分がスワップポイントが発生すると換算できます。


スワップポイントの確認方法

続いて、スワップポイントを確認する方法を紹介します。各海外FX業者のスワップポイントは、以下の方法で確認することが可能です。

スワップポイントの確認方法

  1. 公式サイトで確認する
  2. MT4/MT5で確認する

公式サイトで確認する

全ての海外FX業者が対応しているわけではありませんが、公式サイトの「銘柄一覧」の項からスワップポイントを確認できることがあります。

XMTrading(エックスエムトレーディング)では、「取引商品」からジャンルを選んで確認できます。

XMTradingのスワップポイント確認方法

FXGT(エフエックスジーティー)の場合は、「銘柄&取引条件」でジャンルを選んで確認できます。

口座タイプを選択すると、各通貨ペアの取引条件が表示されます。

FXGTのスワップポイント確認方法

なお、スワップポイントは最新ではなかったり、一定期間の平均である場合があります。より正確な数値はMT4/MT5にて確認するとよいでしょう。

MT4/MT5で確認する

口座開設やログインなどの手間がかかりますが、MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)で確認するとより確実です。実際の取引時に発生する最新のスワップポイントが記載されているためです。

MT4/MT5の場合、Ctrl+Uを押して通貨ペアリストを表示します。

通貨ペアリストが表示されたら、銘柄を選択して、「設定」ボタンをクリックします。

通貨を選択

各取引条件が表示されます。「買いスワップ」がロングのスワップポイント、「売りスワップ」がショートのスワップポイントです。

通貨の詳細が表示される

MT5の場合は、銘柄一覧画面で見たい銘柄をクリックすると下に詳細が表示されます。

通貨の詳細が表示される

「買スワップ」がロングのスワップポイント、「売スワップ」がショートのスワップポイントです。

スワップポイント運用で注目の高金利通貨と注意点

ここからはスワップポイント運用で注目したい高金利通貨と、注意すべきポイントを解説します。


スワップポイントが高く設定される高金利通貨の特徴

マイナー通貨の中でも高い政策金利を提供している国の通貨は、スワップポイントも高く設定されています。

単純に1日あたりの利益が大きいため、高金利通貨はまず注目したいところです。高金利で有名な通貨は以下の通りです。

代表的な高金利通貨

  1. トルコリラ
  2. メキシコペソ
  3. 南アフリカランド
  4. ルーブル
  5. 中国元

いずれも政策金利5%を超えている高金利通貨です。ただし、ロシアのルーブル、中国元を取り扱っている海外FX業者はあまり多くありません。

ですのでここからは、「トルコリラ」「メキシコペソ」「南アフリカランド」に絞って各通貨の詳細を解説していきます。

トルコリラのスワップポイント

トルコの政策金利は2023年1月~6月まで8.50~15.00%と超高水準に設定されています。

2023年6月時点でのトルコリラドル(USD/TRY)の売りスワップポイントはスワップポイントの高い海外FX業者で平均200ポイントですので、1ロット1日あたり200トルコリラ(約1,094円)の利益が見込めます。

トルコでは直近までインフレ下においても低金利政策を続けてきましたが、2023年6月に従来の8.5%から15%へ大幅な利上げを行いました。

しかし、トルコは慢性的な財政赤字と経常赤字による経済破綻のリスクも抱えていることに注意する必要があるでしょう。

また、利下げを強く望むエルドアン大統領が、意向にそぐわない金融政策委員会のメンバーを解任するなどトルコは政治的なリスクも抱えています。

メキシコペソのスワップポイント

メキシコの政策金利は2023年1月~6月まで10.50%~11.25%と安定して高い水準で推移しています。

2023年1月から6月にかけてのドルメキシコペソ(USD/MXN)の売スワップポイントはスワップポイントの高い海外FX業者では平均210ポイントほどのため、1ロット1日あたり210メキシコペソ(約1750円)の利益が見込めます。

メキシコペソは政策金利の他に、資源価格の影響も受けます。というのも、メキシコは鉱物資源が豊富で、天然ガスや石油も産出している資源国通貨という位置づけだからです。特に原油価格の動向には、注意を払う必要があるでしょう。

また、メキシコ経済は隣国である米国への経済的な依存度が高いため、米国の政治・経済の状況や政策金利の動向に強い影響を受けます。

南アフリカランドのスワップポイント

南アフリカ政策金利は2023年1月~6月まで7.25%~8.25%で推移しています。

2023年1月から6月にかけてのドル南アフリカランド(USD/ZAR)の売スワップポイントはスワップポイントの高い海外FX業者では平均110ポイントほどのため、1ロット1日あたり100南アフリカランド(約830円)の利益が見込めます。

なお、南アフリカは鉱物資源に恵まれ、ダイヤモンド、プラチナ、金といった資源の埋蔵量が多い国で、南アフリカランドは資源国通貨の1つとして位置づけられています。

メキシコペソ同様、南アフリカランドの値動きは、資源価格の影響を受けやすいといった特徴があります。また、メジャー通貨に比べると流動性が低いため、値動きが大きくなる傾向にあることには注意する必要があるでしょう。


カントリーリスクを把握しておく

ここまで見てきたように、金利が高い通貨は、政治や経済の影響を大きく受けるカントリーリスクを抱えている場合が多くあります。

以下のようなカントリーリスクによって暴落といった危険性があることを踏まえた上で、スワップポイント運用を検討しましょう。

カントリーリスクの例

  1. 政治リスク:内乱、革命、政権交代による制度・規制や政策の変更など
  2. 経済リスク:デフォルト、インフレーション
  3. 社会情勢リスク:紛争、テロ、経済制裁など
  4. 自然災害リスク:地震、津波、火山、洪水、大気汚染、水質汚染など

高金利通貨のスワップポイントが高い海外FX業者


メジャー通貨をスワップポイント運用

メジャー通貨のペアは、スワップポイントはそれほど高く設定されていませんが、レートが安定しています。そのため、小さく堅実に利益を狙えることが特徴です。

メジャー通貨とは?

メジャー通貨とは、外国為替市場の中でも特に取引量の多い通貨をいいます。 一般的にはドル、ユーロ、日本円、英ポンド、豪ドル、カナダドル、スイスフランなどが該当します。中でも米ドル・ユーロ・日本円は特に取引量の多い通貨です。

また、外貨を長期保有するという目的のついでに、スワップポイントを狙ってみるのもおすすめです。

メジャー通貨のスワップポイントが高い海外FX業者


分散投資でリスクヘッジを行う

金融商品を長期保有する場合、リスクを軽減するために分散投資を行うことが基本ですが、スワップポイント運用でも分散投資が大切です。

スワップポイントは各国の金利によって変動するため時に下がることもあり、また、為替差損が出る場合もあります。

そんな時、複数の通貨ペアに分散投資を行っていれば、1つの通貨ペアで損失が増えても、他の通貨ペアでカバーできますので、リスクを減らすことが可能です。

スワップポイントの注意点

スワップポイントでは、以下の点に注意が必要です。

スワップポイントの注意点

  1. マイナススワップの場合損失となる
  2. 為替差損による損失も考慮する必要がある
  3. スワップポイントは随時変更される
  4. レバレッジのかけすぎに注意

マイナススワップは損失・コストとなる

当然ながら、マイナススワップで取引する場合は、ポジションを持ち越した際のスワップポイントが損失・コストとなります。

中長期取引によって売買差益を狙う場合は、あらかじめスワップポイントを想定し、コストとして計算しておく必要があるでしょう。

マイナススワップの通貨ペアを取引する場合、Exness(エクスネス)のようなスワップフリーの業者を使うというのも効果的です。

また、多くのブローカーでは土日分のスワップを付与するため「水曜日から木曜日のスワップは3倍になる」という特有のルールがあるケースもあります。

マイナススワップで取引する際、想定外にコストが膨らんでしまう場合もあるためブローカーごとのスワップに関するルールはしっかり情報収集しておく必要があります。

その他、マイナススワップを発生させないように、デイトレードスキャルピングといった当日に決済する短期トレードを取り入れるというのも手です。


為替差損がスワップポイントを上回ることがある

スワップポイント運用でポジションを長期間保有する場合、為替差損によってスワップポイント以上の損失が発生することがあります。

例えば、トルコリラは高金利なため、買いポジションを保有しているだけで多くのスワップポイントが受け取れますが、レートは長期で見ると明らかに下落し続けています。

いくらスワップポイントで利益を積み上げようとも、トータルでマイナスになれば元も子もありません。

スワップポイント運用の際にも、売買差益ができるだけプラスになるように、長期足を見てトレンド等を確認しながらエントリーしましょう。また、損切りのラインをあらかじめ決めておくことも大切です。


スワップポイントは随時変更される

スワップポイントは各国の金利調整分であるため、金利が変更になった場合スワップポイントも随時変更されます。また、FXブローカーがスワップポイントの設定を変える場合も同様です。

そのため、過去のスワップポイントが将来のスワップポイントを保証しているわけではないことには注意しましょう。

豪ドルのようにかつて高金利として知られていた通貨でも、現在では他の主要通貨ペアとさほど変わらない金利になっています。

さらに、金利自体が為替レートにも大きな影響を与えることも頭に入れておきたいポイントです。


レバレッジをかけすぎない

スワップポイント運用をする際には、レバレッジを高くしすぎないように注意しましょう。スワップポイント運用では基本的にポジションを長期間保有するため、大きなドローダウンによるロスカットを避けなければなりません。

目安として実行レバレッジは3倍以内に抑えるとリスクを大幅に低減することができます。

要人発言や重要な経済指標、突発的なイベントの価格変動によってロスカットされることが無いように、レバレッジを控えめに設定しましょう。

スワップポイント運用でおすすめの海外FX業者

ここからは、スワップポイント運用でおすすめな「高金利通貨のスワップポイントが高い海外FX業者」「メジャー通貨のスワップポイントが高い海外FX業者」をそれぞれご紹介します。

加えて、スワップポイントが0に設定されており、中長期取引がしやすい「スワップフリー」を採用している海外FX業者も併せてご紹介します。

ここのポイント

取引条件を総合的に判断しよう

スワップポイントの設定値だけでFX業者の優劣を決めることはできません。FX業者によってはボーナスに力を入れているところもあれば、取引環境に力を入れている所もあり、強みは異なります。また、スワップポイントはポジション持越し時のコストとなるため、短期的なトレードを中心とする方であれば全く気にしなくていいということもあるでしょう。ご自身の重視するポイントやスタイルに応じてブローカー選びをすることが大切です。


高金利通貨のスワップポイントが高い海外FX業者

高金利通貨のスワップポイントが高めに設定されている海外FX業者は以下の通りです。

高金利通貨のスワップポイントが高い海外FX業者

Tradeview

豊富な銘柄を取引できるTradeview(トレードビュー)は、高金利通貨のスワップポイントを全体的に高く設定しています。

中でもトルコリラのスワップポイントは非常に高く、他社では高くても500ポイントほどのスワップポイントに対して、Tradeviewでは2022年3月に905ポイント、6月に1566ポイントでした。

スワップポイントの変動幅は比較的大きいですが、どの銘柄もスワップポイントが高いため、スワップポイント運用に非常に向いたブローカーといえるでしょう。

Titan FX

狭いスプレッド・高い約定力が売りのTitan FX(タイタン FX)は高金利通貨のスワップポイントが高く、数値も安定しています。

高金利通貨で紹介したトルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドのスワップポイントは当サイト(FXplus)で紹介している海外FX業者の中で安定して上位です。

また、その他の銘柄に関しても高いスワップポイントを設定しています。


メジャー通貨ペアのスワップポイントが高い海外FX業者

メジャー通貨ペアのスワップポイントが高めに設定されている海外FX業者は以下の通りです。

メジャー通貨のスワップポイントが高い海外FX業者

MYFX Markets

スプレッドの狭さと約定力の高さが好評のMYFX Markets(マイエフエックスマーケッツ)では、メジャー通貨全般のプラススワップを高めに設定しています。

ユーロドル、ドル円、ポンドドルのプラススワップは、当サイト(FXplus)で紹介している海外FX業者の中では常に上位です。メジャー通貨をスワップポイント運用するのであればまず検討したいブローカーと言えます。

ただし、メジャー通貨以外の通貨のスワップポイントは平均的な設定です。

Traders Trust

全体として高いプラススワップを設定しているTraders Trust(トレーダーズ トラスト)は、特にメジャー通貨のプラススワップが優れています。

ユーロドル、ドル円、ポンドドルといったメジャー通貨のプラススワップは、MYFX Marketsと並んでトップクラスです。高金利通貨に関しても平均以上のプラススワップを設定しています。


スワップフリーを採用している海外FX業者

プラスのスワップポイントは利益になりますが、マイナスのスワップポイントは損失でありコストです。

中長期取引でキャピタルゲインを狙うのであれば、スワップポイントのコストによって売買方向に制限があるのは不便になることでもあることでしょう。

そんな時は、スワップポイントを0に設定されている「スワップフリー」を採用している海外FX業者を利用するのがおすすめです。

スワップフリーを採用している海外FX業者は以下の通りです。

スワップフリーを採用している海外FX業者

また、各海外FX業者のスワップフリー対象銘柄は以下の通りです。

各社スワップフリー対象銘柄比較

対象銘柄 FXGT Exness Focus Markets
仮想通貨 BTC、BCH、XRP、ETH、LTC、ADA、XLM、DOT、SHB、DOG通貨ペアのみ(※1) すべての銘柄が
スワップフリー
BTC、ETH通貨ペアのみ
株価指数 スワップフリー(※2) すべての銘柄が
スワップフリー
スワップあり
XAUUSD
(ゴールド)
スワップフリー(※2) スワップフリー スワップあり
株式 スワップフリー(※3) スワップフリー スワップあり
FX通貨ペア スワップフリー(※3) スワップフリー(※4) スワップあり
仮想通貨
FXGT BTC、BCH、XRP、ETH、LTC、ADA、XLM、DOT、SHB、DOG 通貨ペアのみ(※1)
Exness すべての銘柄が
スワップフリー
Focus Markets BTC、ETH 通貨ペアのみ
株価指数
FXGT スワップフリー(※2)
Exness すべての銘柄が
スワップフリー
Focus Markets スワップあり
XAUUSD
FXGT スワップフリー(※2)
Exness スワップフリー
Focus Markets スワップあり
株式
FXGT スワップフリー(※3)
Exness スワップフリー
Focus Markets スワップあり
FX通貨ペア
FXGT スワップフリー(※3)
Exness スワップフリー(※4)
Focus Markets スワップあり
  1. Pro口座、ECN口座限定
  2. Pro口座は最大6日間、ECN口座は最大3日間
  3. Pro口座限定で最大6日間
  4. 利用状況によってスワップフリーになる。

FXGT(エフエックスジーティー)では、Pro口座とECN口座がスワップフリーの対象となっております。ただし、仮想通貨以外は期限が設けられており、Pro口座は最大6日間、ECN口座は最大3日間限定です。

Focus Markets(フォーカス マーケット)では、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)のみがスワップフリーとなっています。

スワップポイントをしっかりと把握してトレード

スワップポイントは金利の異なる2国間の金利差調整分として、ポジションを翌日に持ち越した際に発生します。

スワップ目的のトレードだけでなく、中長期取引や短期トレードで日をまたいだ場合にも発生しますので、しっかりと理解しておくことが大切です。

なお、スワップポイントはFX業者の運営方針によって決定するため、どの業者を利用するかによって大きく変わります。スワップポイント運用して利益を狙うのであれば、目的の通貨に高いスワップポイントを設定している海外FX業者を選択しましょう。

ただし、高金利通貨はリスクが高いケースが多いため、政治や経済状況など総合的に見て運用するかどうかを判断する必要があります。

その他、スワップポイントの影響をできるだけ抑えて中長期取引を行いたい場合は、スワップポイントが低いブローカーや、スワップフリーを採用しているブローカーの選択がおすすめです。

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Updated最終更新:
FXplus編集部
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